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水で流れを良くする2
前回からの続きで今回は、水と体の関係について勉強していきたいと思います。
※注意
心不全や腎不全などの水分摂取に関して制限がある方、また水分摂取を行うことで不調が出る可能性のある方、自分が今よりも水を多く飲んでもよいかわからない方は必ず主治医に相談し、主治医の指示や判断に応じた摂取を優先してください。
人間の体にはどのくらいの水分で構成されているかご存じでしょうか。
体の約75%が水でできていると言われています。
脳に関しては約85%が水でできています。
血液も水でできていますが、体重の約8%(体重50㎏の人で約4L)あります。
血液以外にも臓器や筋肉にも水分はたくさん含まれています。
これらの水分は臓器や筋肉をスムーズに動かし、機能させるためにとても重要な役割をしています。
しかしこれらの場所の水分が減ってしまうと、本来の働きができませんので、機能が低下してしまいます。
体の中において水分がある場所を大きく2つにわけると、先ほど言った「血管内」と筋肉や臓器など「血管外」に分けられます。
体の水分が減った時に血管内の水分が減り血液が少なくなってしまうと大変です。
そこで筋肉や臓器など細胞の中にある水分を血液中に供給します。
血液内の問題はこれで解決しますが、問題は水分を取られた方です。
水分が十分にあることで臓器や筋肉はいい働きができます。
その水分を取られてしまってはいい働きができません。
そのため臓器の機能が落ちたり、筋肉がスムーズに動かなくなってしまいます。
その臓器が脳であれば頭の回転が悪くなりますし、頭痛やめまいなどを引き起こします。
このように、水分の不足はさまざまな臓器や体の機能を低下させる可能性があるということです。
では水分をがぶがぶ摂ってもいいかというとそうではありません。
冒頭でも書いたように心不全や腎不全、特に人工透析を行っておられる方は、水分を体の外に出す機能が低下しています。
つまり水分が体内に溜まってしまうということです。
体内に溜まってしまうと先ほどとは逆で血管の中の水分が溢れてしまいます。
溢れると臓器や細胞の中に染み出していきます。
これが肺に起こると肺に水がたまった状態「肺水腫」となります。
そのため水分の摂取量をある程度調整する必要があります。
尿が出ている人と、全く出ていない人で摂取量は変わりますが、体重の増えをみながら調節していくことになります。
さて水分不足により体の不調が出るという話をしましたが、水を十分に摂取することで、胃腸の流れを整え、栄養の供給や排泄の促進、免疫力の向上などが期待できます。
水不足が進行するとヒスタミンという物質がでます。
ヒスタミンはぜんそくや痛みなどあらゆる症状を引き起こす原因とされています。
さらに関節に炎症を起こす関節リウマチなども症状が悪化する可能性があります。
水分が減ることで神経伝達にも影響がでるため、うつなどの精神症状の悪化も懸念されます。
参考書籍:病気を治す飲水法 中央アート出版
水は生き物にとってなくてはならない存在です。
だからこそ今一度水分摂取について考えてみるのもいいかもしれません。
高齢になると、喉の乾きや脱水の予兆が感じ取りにくくなります。
熱中症について毎年のように注意喚起がされていますが、暑さが本番ではない今の時期や冬場でも脱水は起こり得ます。
夏に脳梗塞や心筋梗塞が多いことも脱水が関係していると考えられています。
今まで意識していなかった方は意識を、意識していた方も今まで以上に意識して飲水法を考えてみてください。
そして今ある症状の変化を感じてみてください。