副業の「最初の一歩」はここから!センパイ主催のイベントは学びの宝庫だった
2021年8月15日、副業部のセンパイ・松木健治(まつけん)さんによるイベント「WORKOUT!オープニング感謝祭」がZoomにて開催されました。
副業に挑戦したい人にとって、最初の一歩を踏み出すヒントが詰まった約2時間。本来はオンラインコミュニティ「WORKOUT!」のメンバーに向けたイベントでしたが、これはぜひ広くお届けしたい!ということで、当日の様子をギュッと凝縮してお伝えします。(文/副業部センパイ・田原未沙記)
WORKOUT!とこのイベントについて
WORKOUT!とは、副業部センパイとして活動中の松木健治さんが主催するオンラインコミュニティです。イメージは、大人が集う“仕事の部活動”。本業以外の時間(放課後)に、仲間と一緒に副業を楽しむことを目指しています。
クラウドファンディングでの資金調達を経て、いよいよ8月2日からコミュニティが始動しました。その第一弾イベントとして感謝祭が開催されたというわけです。
進行は『「コミュニティ」づくりの教科書』の著者でもある、河原あずささん。最初から最後まで充実の内容でしたが、今回は多彩な登壇者によるパネルディスカッションの前半/後半にフォーカスしてご紹介します。
副業したい人を後押しする1on1コーチング
WORKOUT!では最初の取り組みとして、副業をしたい人に向けた1on1コーチングを実施しています。興味はあっても前に進めない「心の中の大きな重い石」を、対話を通じてゴロリと動かす、つまり挑戦の背中を押すことが目的です。
前半のパネルディスカッションでは、事前にそのコーチングを体験した4名が登壇しました。
<Case.1>
▼コーチ:内田亮吾さん
ほけんの窓口・人材育成の部署に勤務。営業マン時代に、メンターが対話型の育成をしてくれたことで「育成」に興味を持つ。今後は個人でも取り組んでいく予定。
▼クライアント:西村里美さん
大手教育会社に勤務し、アプリ企画と運用を担当。デザイン会社や広告会社でのディレクター経験を活かして、ブランド管理にも携わる。副業は未経験だが、かねてからやりたかったイラスト制作を開始。
――コーチングを受けて、一番大きく変化したことは何でしたか?
西村さん:4回の対話の中で徐々に悩みを言語化できるようになり、具体化することでやりたいことが見えてきました。今挑戦しているのは「絵を描くこと」です。自分で描くのは及び腰になっていたんですが、やっぱりやりたい!ということに気付き、今はイラスト講座にも参加しています。
副業サイトに登録したり、面談をしたりする中で本業との時間の使い方が分かったので、新たにプロボノ(知識やスキルを活かす社会貢献)をやってみようと考えているところです。
「やりたかったこと」に踏み切れたのは、皆さんがチャレンジする姿を見ることができたからですね。形になるか分からない中で実際に確かめている人たちを見て、自分にもできるかも、と思えました。
――コーチとしては、意識の変化をどう促していきましたか?
内田さん:全4回のセッションを通じて「デザイン」という言葉が多く出てきたので、そこに大きなこだわりがあるのだなと。ご本人のありたい姿を明確にして、その方向に背中を押すことを意識しました。最終的には4回目で勝手に行動されていて(笑)方向性を確認するだけで終わりましたね。
コーチングで大切にしているのは「まずは寄り添う」ということです。僕の場合、コーチングの手法に加えて、カウンセリング的な対話も行っています。また、勇気をもって行動できるよう、セッションの内容を整理したPowerPointを一人ひとりに合わせて毎回お送りしています。
――整理して記録していくことで、次の行動につながったんですね。
西村さん:はい、セッションやまとめを通じてロジカルシンキングが弱かったことに気付き、関連本もたくさん読みました。すると本業の方にも役立って、止まっていた企画が大きく進み、作成する資料も以前とずいぶん変わりました。本当にありがとうございます。
<Case.2>
▼コーチ:実松美有さん
学研ホールディングスの経営戦略室に勤務。自信がなくなった時にコーチに支えてもらった経験から、自分もコーチを志して挑戦中。
▼クライアント:鈴木涼子さん(副業部部長)
M&A事業を手掛けるトランビに勤務。営業ほか幅広い業務に従事し、2021年より「副業部」を立ち上げる。自宅開業の経験があり、再び副業に挑戦するべくコーチングを体験。
――今回コーチングを受けてどうでしたか?
鈴木さん:「何の事業をやるのか?」を決められずにいましたが、それをうまくまとめていただきました。自分には、副業に活かすスキルや経験が何もないと思っていたんです。でも、一番価値が無いと感じていた職歴や、根底にあった価値観を引き出してもらい、それをベースに計画を立てることになりました。
最初は移動販売型のジューススタンドを考えていたんです。しかし最終的には「洋服の図書館」という、全く予想外のところに辿り着きました。
実は私自身に貧困・ワーキングプアの経験があり、そこに何か貢献したいという思いがあったんです。けれど、ジューススタンドではアプローチできない。そこで、衣食住のうち“おしゃれの平等”に着目することにしました。今は事業計画を作る段階ですが、早く形にしていきたいですね。
――コーチとして、どんなプロセスで整理していったんですか?
実松さん:この話をお受けした時には、全4回のセッションを通じて事業化に近いところまで進めたいと伺っていました。なので、まずは1、2回目でマネタイズできることを考え、ビジネススキーム(外観)を捉えて…と想定していたんです。
しかし実際にお話しすると、マネタイズできることとご本人がやりたいことに、ギャップやモヤモヤを抱えているように感じまして。そこからは、今までの経歴や固定観念を取っ払って、本当にやりたいことを掘り起こすための対話に切り替えました。
――本当にやりたいことって、どうしたら見つけられるんでしょう?
実松さん:難しいですが、皆さん絶対あると思うんです。見つけるというと「ないものを探しに行く旅をする」と大変に感じますが、目に入っていない、埋まっている状態だけなのかなと。私も対話を通じて、ご本人の過去や価値観を丁寧にひも解き、一緒に引き出していきたいと思っています。
経営者が語る「副業への向き合い方」
続いて後半のパネルディスカッションでは、副業人材に関わる3名の経営者が登壇し「副業のリアル」を語りました。
▼新貝文将さん
IoTに特化したコンサルティングを提供するX-HEMISTRY株式会社・代表取締役。IoTの早期からスマートホーム事業化に携わるなど、時代ごとの新しいテクノロジーに深く関与してきた経験を持つ。幅広いニーズに応えるため、副業人材を活用中。
▼村上茂久さん
副業人材を活用した財務コンサルティングを行う株式会社ファインディールズ・代表取締役。新卒から金融機関に勤める一方、スタートアップ企業のCFOを務めながら、2年半ほど個人事業主での活動を経て、今年1月に創業。読書会の主催や大学の客員教授としても活動する。
▼松木健治さん(副業部センパイ)
WORKOUT!主催者であり、リードザセルフジャパン合同会社・代表。大手私鉄企業に勤務しつつ、副業として『個人が自分らしく自立すること』を応援するためのコミュニティ作りに挑戦中。
――副業のステップを進めていくために、必要なことは何でしょうか?
村上さん:今振り返って感じるのは、フク業の「フク」をどう捉えるかです。副業なのか、複業なのかで、全然違うと思うんですね。サブの副業と考えていると、やっぱり本業を言い訳にしやすい。たとえ仕方ない理由でも、そのマインドで続けることは厳しいし、プロとしてサービスを提供するには大きな壁があると感じます。
プロフェッショナルの「profess」には、告白するという意味があります。できますか?と聞かれたときに「はい、やります」と言えるかどうか。自分の捉え方が副業か複業かで、そこが大きく変わってくる気がします。
「自分が本当に何をしたいか」も極めて重要です。本音を言うと、やっぱり基本的に複業は大変なんですよ。だからこそ、どこまで踏ん張れるかは強い思いがあるかどうかだと思います。
――キツイ中にも、楽しさはありますか?
村上さん:しんどいけどやりがいはある、という感じです。会社員時代と比べると、質的な楽しさややりがいが全く違います。一番大きいのは、社会に対してダイレクトに価値を提供していると実感できること。僕のミッションの一つは「知の生産者であること」なので、それを体現できていることは大きなやりがいです。
新貝さん:僕は、自分の経験をシェアすることで会社の事業が立ち上がっていくとか、重宝してもらえることがやりがいですね。社内の発言と外部コンサルの発言だと、やはり外から言われた方が重みはあるわけです。我々は基本的に「忖度しない」というポリシーを持っているので、状況に応じて外から刺激を与えることを大切にしています。
――活躍できる副業人材とは、どんなところがポイントになりますか?
新貝さん:求めるスキルセットが合うかどうかは前提ですが、やっぱり「気持ち」でしょうか。前向きな行動を取ってくれる人材が非常にありがたいと感じます。
経営をやっているとどうしても個々のタスクに考えが及ばず、そうした時に向こうから提案のボールをくれると嬉しいです。先回りして行動を起こせる人はきっと、今所属しているところでも活躍しているはずだと思います。
――「行動できる人」は、他の人と何が違うんでしょう?
松木さん:僕の場合はコロナ禍で世の中が変わり、自分の食い扶持ぐらいは稼げないと、と考えたのがきっかけでした。やることを決めずに会社を作ったわけですが、挑戦してダメだったらやめればいい。「失敗していいライン」を自分で引けるか、というのもあるかもしれません。
村上さん:「○○やらない?」と言われた時、いかに巻き込まれるかも大事ですよね。経営者は巻き込み力が高くて、行動できる人は巻き込まれ力も極めて高い。僕自身は巻き込まれ力を発揮しようと思っていますし、その延長に仕事が来ていると感じています。
松木さん:逆に、僕が声をかけたいのは「その人らしさが好き」と思える相手ですね。自分にはない個性、あるいは似ている個性でも、その人らしさが大事。あとは、声をかけた時に「楽しんでくれそうな人」にもお任せしたくなります。
自分以外の経験に触れ、一歩を踏み出すきっかけに
イベントはその後、メンバー同士の交流タイムがあり、これからの話をして無事終了となりました。副業に挑戦したい人にとって、学び多き時間になったのではないでしょうか。
副業のあり方は人それぞれ、正解はありません。だからこそ、自分以外の体験談や考え方に触れることで、選択肢を広げることが大切です。「踏み出せない」「自分には無理かも」という人こそ、多くの仲間とつながることで道が開けるのではと思います。
WORKOUT!でも、そして副業部でも、一緒に副業に向き合う仲間を募集中です。少しでもピンと来た人は、思い切ってコミュニティの扉を叩いてみてください!その行動が、先々の人生を大きく変えてくれるかもしれません。
「副業(挑戦)への一歩」という点で共通する、2つのオンラインコミュニティ。
WORKOUT!は、実践的なコーチングなどを通して副業への一歩を加速させてくれる場です。一方副業部は、気軽なコミュニケーションを通じてお互いに共感・刺激し合えるプラットフォームになっています。
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