絵本うちゅうキリン

以前絵本コンテストに出して選外になった作品ですが、自分の好きなものを８ページの中にぎゅうぎゅうに詰め込みました。

とてもおおきなキリンがいました。
そのおおきさといったら　そらまで首がとどくほどです。
りっぱな木でも　このキリンにかかれば一口でぺろりです

おおきなキリンはいつもはらぺこでした
食べても食べてもたりないのです
おまけに　ほかのどうぶつたちはおこっていました
おおきなキリンが食べすぎて　みどりがどんどんへっていったのです

キリンはいてもたってもいられず
ひざに力をこめて　ぐんっ　とジャンプしました

おおきなキリンのジャンプはそれはもうすごいちからです
びゅーん！　とキリンはあっというまにうちゅうにとびだしました

おおきなキリンはうちゅうでちいさな舟をみつけました
舟にのっているのはミーアキャットのかぞくです
なにやらこまっているようです

「どうかしましたか？」
「風がふかず舟がすすまないのです」
「それなら私におまかせください」

おおきなキリンは　おもいっきりふーっと息をふきました
舟は　いきおいよくとんでいきます
そしておおきなキリンは　うしろへびゅーんっととんでしまいました
とおざかる舟から「ありがと〜」という声がきこえます

キリンはどんどんどんどんとんでいきます
うちゅうの中をどこまでもとんでいきます

ぼすんっとぶつかったのは　ウチュウチョウでした
おおきなキリンよりもずっとおおきいウチュウチョウ
ウチュウチョウのせなかからにょきっと幼虫が顔をだしました
幼虫とキリンはなんだか似ています
ウチュウチョウはキリンをつれてかえることにしました

ウチュウチョウのすむ星は　なにもかもおおきい
おいしそうなみどりもたっぷりです
ここならおなかいっぱい食べられそうです
それでもキリンのうちゅうのたびは　まだまだはじまったばかりです

おしまい