浜寺公園バラ園で”Sp”原種系のバラはどうだったか? 勉強No.4
原種Sp (Species)とは、バラ科バラ属、北半球にのみ自生、その数は200前後といわれています。これらの自生していたバラを原種と呼びバラの歴史が始まっています。
しかし、近くのバラ園で、Spの品種の植栽は株数も少ない。
浜寺公園バラ園でのSp品種は、国内のノイバラが中心だけど株数も多い。 一季性咲きが殆どなので昨年の春の様子を見てみる。5月20日は少し遅かったので今年は少し早めに訪ねよう。
(一部OLD Roseが含まれているので悪しからず)
錯誤があればご容赦下さい🙇🏻
浜寺公園バラ園Spの種類について
1) Sp ロサ・ロクスブルギー・ノルマリス Rosa.roxburhhii normalis
別名 ヒメサンショウバラ
⚫︎イザヨイバラ(R.roxburghii)の野生種で一重咲き
⚫︎原産地 中国西部
2) Sp ロサ・ルムティフロラ・カタエンシス R・multiflora cathayensis
原産地 中国 原種ノイバラとチャイナローズの自然交配種
・プレートは、Sp表示となっていますが?
・クライミング・ポールソルト系 CI.Boursoolt
3) ロサ・ルムティフロラ・カルネア R.multiflora carnea
・中国(1804年以前) ・一季咲き・八重咲き・つる性・強香・
・八重、小輪の花が多数房咲きになる。ルドウーテも描いた古代から知られるバラ
⚫︎系統表示は 「HMul」(ハイブリッド・ルムティフローラ・ローズ)
ロサ・ルムティフローラ=ノイバラを交配親とする種。オールドローズ?
4) セブン・シスター Seven Sisters Rose OLD
別名 ロサ・ムルティフローラプラティフィラ
R.multi flora platyphylla
作出 中国 1809年以前 系統 ランブラーローズ(HMul)
5) Sp. ロサ・ガリカ Rosa gallica.
古代からガリア地方(現在のフランス辺り)に咲く「赤いバラの祖」
・一季咲き・一重咲き・つる性
6) Sp ロサ・ブルノニー R.drunonii
・ロサ・モスカータの一種
・中国西南部・ブータンに自生
・一季性咲き・つる性・微香
7) Sp テリハノイバラ(照葉野茨) Rosa wichuraiana
原産地 日本・チベット・中国・ミャンマー
・葉は光沢のある濃緑色、奇数羽状複葉、小葉は倒卵形、葉表と葉裏には毛がなく、葉縁には細かい鋸葉がある。枝の先端から円錐花序を伸ばし、芳香のある花径3〜4cmの白い5弁花を密集させる
8) Sp ツクシイバラ(筑紫薔薇)R.multiflora Thunb var adenoca
バラ属ノイバラ(R.multifocale) 変種 熊本県あさぎり町 01−2−01
母種のノイバラより全体的に大きい
希少種で、熊本県球磨川河川敷に唯一自生しているとのことだ
9) Spテリハノイバラ R.luciae Rocheber Franch ex Grep
山口県萩市見島 03−1−13
10) Sp テリハノイバラ R.Luciae Rochheber.et Franch ex Grep
・葉が硬く光沢があることに名前が由来する
・兵庫県神戸市金剛童子山 01−2−03 の表示がある
◉19世紀末に仏や米に渡り、つるバラの誕生に貢献(つるバラの祖)
11) Sp ミヤコイバラ Rosa paniculigera (Makino ex.Koida.)Momiy
京都周辺に多いので「ミヤコ」イバラと名付けられた
12) Sp フジイバラ Rosa fujisanensis ロサ・フジサンエンシス
富士、箱根を中心とした山地一帯に多いのでフジイバラの名があるが、奈良県大峰山〜四国の中央山地に点々と分布する。標高の最も高い自生種の一つ
全株に毛がないので、他のノイバラ類と区別できる
13) Sp ハマナス R.rugosa Thunberg 青森県とプレートに表示
、日本では北海道に多く、本州の太平洋側は茨城県、日本海側は鳥取県を南限として浜辺に分布する
園芸バラの品種改良に用いられる。ヨーロッパに渡ったハマナスから、多くの園芸品種が作出されている。北米では観賞用に栽培される他、ニューイングランド地方沿岸に帰化している。イザヨイと呼ばれる園芸品種は八重化(雄蕊、雌蕊ともに花弁化)したものである。変種で、中国産の八重咲で茎の刺がやや少ないのがマイカイ(玫瑰)で、栽培されている。
14) Sp リユウキュウテリハノイバラ R.wichuraiana var glandulifera
本種はテリハノイバラからの変種と分類される
枝先に径3cm程度の5弁花をつける
15) Sp. ナニワイバラ R.laevigata.
原産地 中国 ・つる性 ・一重 ・白色〜紅色を帯びた白色
咲き終わっていた。小枝の先に5〜9cmの花が一輪ずつ咲く。
日本へ渡来したのは宝永年間(1704〜11)で、浪速商人が流通を担った為、ナニワイバラと名付けられたとされる。
16) Sp モッコウバラ R.banksias normalis Regal.
・原産地 中国南西部 ・野生種の起源は不明
・一季性で開花は初夏。花は白か淡い黄色で其々一重と八重がある
・咲き終わっていた(2023/5/20)
17)Sp ノイバラ R.multiflora Thun.var multi flora
・ノバラともいう。日本の代表的な種である。ノイバラは各種バラ品種改良に使われ、園芸品種に房咲きをもたらした基本種である。(房咲きの祖)
・花期はは初夏、円錐花序で枝の端に白色の花を房状に多数つける。大阪府堺市 01−1−18 の表示がある。
◉Sp ノイバラは、19世紀初頭にヨーロッパに渡り、ランブラーローズやポリアンサローズの作出に貢献した(房咲きの祖)
18) Sp サンショウバラ R.hirtula (Regel) Nakai
・一季咲き性・微香・立木性・大輪・淡いピンク〜ピンク・一日花
・神奈川県、静岡県、山梨県の富士山付近のみに自生するバラの原種。
自生地では絶滅が危惧されている
・葉は縁に細いギザギザの小葉が複数集まって羽状状になる。全体の長さは7〜15cmで、サンショウよりはるかに大きい。枝先に1輪ずつ咲く。一重で、咲いた当日或いは翌日に散る。
行くのが遅かつったです〜咲き終わっていた。2023/5/20
19) Sp ロサ・キネンシス Rosa chinensis
・中国原産 1789年以前 ・「庚申バラ」・四季咲き性の先祖
・返り咲き・つる性・微香
20) ノイバラ R.multiflora Thunb.var multi flora
Sp 長野県軽井沢町 01−1−032−1
21) ノイバラ R.multiflora Thunb.var
Sp 大阪府岬町淡輪 01−1−23
日本の原種の中で
「ノイバラ」は、ガーデンローズの主流である「フロリバンダ系統」の元になり、「テリハノイバラ」は「つるバラの系統」の土台に、「ハマナス」もバラの品種改良に使われて、3種類はバラの進化に多大なる貢献している。
バラと言えば華やかなモダンローズが定番ですが、日本の3原種のシンプルな可憐な花姿を楽しませてくれるのも浜寺公園バラ園の魅力の一つだ
今年は、4月末頃と5月中頃とタイミングを見計らって訪ねよう。
以上 バラの勉強No.1〜No.4 で終わりです。これからも引き続きバラの知識を吸収しよう。錯誤があればご容赦下さい。
浜寺公園バラ園にて
系統図 ネットから勉強用にコピーした。
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