【現代麻雀への道】12 熱戦!三都代表対抗戦
時代変われば、悪手も変わる!!
今回は昭和初期に書かれた観戦記を紹介しよう。ちょっと驚くことには、当時すでに牌譜が存在しており、牌譜を見ながら観戦記を読むという麻雀の記事が成立していた。
ここで紹介する三都代表対抗戦は昭和5~7年あたりに実施されたもの。
さて牌譜の中身に入るが、西家の手牌を見てほしい。6巡目に發アタマでテンバイしている。役がないから、今なら即リーチするところだろう。しかし当時は役なしでもアガれたし、 リーチは現在のダブルリーチに相当するものしかなかった。つまりこの手は完成形で、アガり牌の4p7pを待つだけの状態である。
11巡目、南家から、發が切られた。現在の感覚では1ハンのためにボンしてリャンメン待ちを崩すのは悪手である。しかし当時の感覚は違っていた。観戦記いわく。
「發をポンするかと見ると、知らぬ顔して場駒(ばごま)をめくる。この際は、この發をポンして取りあえず5pか6pのタンキにする手もある。そしてマンズかソウズを利用して、ノベタンに組み替える芸当もできるではないか。しかし、何とかして早く和了(あが)りたい一心で、ツモを急いだものと見る」
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