世界一周ねーちゃん
Mリーグの渋谷アベマズでマネージャーやってたねーちゃんが退職して、世界一周に行くという↓
このnoteを読んでめちゃくちゃ共感してしまった。
彼女は10年前に「僕らの人生を変えた世界一周」という本を読み、感動して電車の中で泣いてしまい、そこからスタートした。
といっても自己肯定感が低いから、そんな大胆なことにすぐ踏み出せるわけもなく、そこから10年の間にいろいろ経験することで自己肯定感が上がってきて、今なら行ける!と退職してGO!だという。
俺も長期外国旅行経験者なんだけど、「自分には無理なんじゃないか?」とか考えもしなかったな。
大学2年とき、同じ寮に住んでたダチが大学を1年休学してインドに行った。それを見てて、すげー面白そうだな、けっこう安く行けるじゃねーかと猿真似して3週間インドに行った。かかった金は20万円だった。
それがめちゃくちゃ面白かったので、次はもっと長期でいろんな国に行こうと思った。その後、留年して半年暇になった折に、じゃあ外国に行くっきゃねーだろと5カ月間旅行した。21歳だった。俺は世界一周というコンセプトは意識しなかったな。
当時はほとんど麻雀してなくて、普通の学生雀士程度の腕だった。天鳳でいったら四~五段くらいですかね。
そのとき行ったのはヨーロッパと中近東だった。横浜から船でロシアに行き、電車でヨーロッパまで行って、そこから南下して中近東に行き、中近東から陸路でパキスタンのカラチまで来て、そこから帰ってきた。
その1年後に北米に行き、さらにその2年後とかに南米にも行った。
さて、ねーちゃんの話に戻ろう。
めちゃくちゃ共感して、出発前なら先輩風を吹かせるのも許されるだろうと思い、できたら会って話したい、無理なら通話でも…と思った。しかし出発日を見てみたら2日後じゃねーか。直前は絶対にゴタゴタしてる。そんな時期に面識ないジジイから雑談するために会おうとか連絡きたら、こっちは忙しいんだよふざけんな!ってなるよな。そう思って連絡するのは諦めた。
その後、彼女は出発し、旅日記noteを毎日更新してる。めちゃ愛読してるわ。人柄も魅力あるよね。
…と思ってるのは俺だけなの? noteのフォロワー数53人ってどゆこと?
世界一周に行きますよ!って宣言の記事はいいね数156なのに、フォロワー数53人って、人生の選択としては応援するけど、旅行の中身には興味ないってことだよね。
娘1号が高2のとき、外国を体験させてやろうと一緒に上海に行こうと誘ったら、家でDSやってるほうがいいと返事されたことを思い出す。世間の人は俺ほど外国に興味ねーもんな。それでも娘1号と2人で行ったけどね。DS持って。
彼女のYouTubeも観てみた↓
そっか、そういう感じなんだな。建築物と絵画を見るのがテーマで、アジアから西に向かうルート。大枠はわかった。
毎日noteを楽しく読んでたら、あるとき、日本語の会話に飢えてきたと書かれてた。むむむ! これはチャンスじゃねーか?
ライン通話は外国でも可能だ。無料。何度かやったことある。
そこで彼女のXにDMしてみた。軽い感想とラインIDと。
少し心配だったのは、世の中けっこう人見知りが多いこと。面識ないジジイだから、彼女が俺と通話することをそれはそれで面白いと感じてくれないようなら、あまり上手くいかない。どうなんだろう?
そんな心配は杞憂だったようだ。すぐDMの返事がきて、ラインが開通した。
そっか、顔出しでnoteやYouTubeやってて、1人で外国に行く人だもんな。人見知りとかねーか。
今はドミトリー(共同部屋)なので、通話は個室に泊まったときにしようと言われてる。
その後、ラインでのやり取りを何度かしてる。嫌われないように、ほどほどにしとかねーと。
というのはさ、彼女が感動したというこの本↓をちょこっと読んでみたんだわ。
これがすごい。世界一周というワードが刺さる人にとっては読むドラッグだ。
世界一周した一般ピープル15人のそれぞれの物語が収められてる。
本の冒頭にあるポエムからしてすごい。
抜粋しようか。
俺は経験者なので、まぁそうだよなと思いつつ心が震えるみたいなことはないんだけど、これは人によっては読むドラッグだろ。脳みそがグラングランくる。
俺の時代は「なんでも見てやろう」という世界一周体験記だった。1961年初版だから、当時でも内容はだいぶ古かった。
俺は「続 羊の歌」って本も旅行記的に愛読してたけど、これは思索的すぎて実体としてはそんなに旅行記ではない。
俺の旅行より数年後、沢木耕太郎の「深夜特急」が出て、これは絶大な影響力を誇った。
でもね、こういった本は彼女が感動した「僕らの人生を変えた世界一周」に比べたらドラッグ度は低いよ。ずいぶん違う。有名人が書くよりも多種多様な一般人が書いてるほうがずっと身近でしょ。
今ってさ、ありとあらゆる分野で昔とはレベルがまるで違うじゃん。
一番違うのは情報・通信だよね。そういったものの影響を受ける分野ではまるでレベチだ。
外国旅行なんてその最たるもんだわ。沢木耕太郎の「深夜特急」もネットがない時代の話だから、今から見たら神話みたいなもんだ。彼女は外国旅行中に毎日noteを更新し、YouTubeの動画を編集し、俺とラインをやり取りして、Mリーグを観てる。そういった状況が俺からしたら未来人の旅行みたいだもん。
なので、DM説教おじさんみたいにならねーようにしなきゃと思う。あまりにもレベチなので。
麻雀プロで強いと言ったら飯田正人、金子正輝、安藤満だろってジジイが、Mリーグで伊達・瑞原推しのねーちゃんと麻雀の話をしようってのよりも距離が遠いと思わねーと。
その一方で、いつの時代も旅行の根本はテクノロジーとは関係ないという側面もある。
何か月か前に、ダンスのマブダチの福ちゃん、俺、弟子(ダンスの弟子だけど麻雀の人)の3人で話をしてたとき、ちょろっと外国旅行の話になった。
そのとき弟子が言った。外国のカジノに行きたいと。
んー、違うんだよな。いかにも外国には興味ない人の言葉だ。いや、カジノもいいよ。日本にないもんだから、行きたいというのは全然おかしくない願望ではある。
でもね、それは世界一周的な旅行とは別物なんだよな。外国旅行というのは、自分が変わるものであり、未知の人に出会うことだ。ピラミッドを見たいとかカジノに行きたいというのとは関係ねーんだわ。
俺のダンス友だちの今仲さん(57歳)に聞いたとしたら、〇〇の海に潜りたいって返事が返ってくるだろう。そんな感じで心が定着しちゃったオッサンには無用のものとなる。
俺はどうだろう。まだ3分の1くらいは新たな出会いとか価値観の変動を迎え入れる余地が残ってる気がするけど、どうか?
ポイントは1人で行くこと。2人以上で行くと、新たな出会いは10分の1くらいしか起きない。リスクヘッジすると得られるものも激減する。
俺がSNSの炎上ごときでは動揺しないのって、外国旅行での体験がめちゃくちゃ影響してる。言葉が一言も通じない人の家に泊めてもらったとか、暗闇の中で金を出さないと殺すぞって言われたとか、イスラム教徒と何度も何度も宗教の議論をしたとか。
それって単なる罰ゲームじゃん?という人には意味ねーんだよな。未知なる体験をしたい、未知なる人に出会いたい、そう思う人がするべきものだ。
というわけで、旅の目的自体はテクノロジーの進歩とは関係ないので、ねーちゃんとの会話は成立するとは思うんだけどね。
嫌われないようにやっていこう。通話するのはいつ?
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