倉科遼ガチ勢向け
マイミクさん(ていう言葉は10年前か)に倉科遼ガチという人がいたので、これを紹介しておこうかなーと。
「世界女帝列伝」というシリーズがあって、これがむっちゃ面白い。
クレオパトラが全7巻。
武則天が全3巻。
卑弥呼が全2巻。
俺は卑弥呼は未読。
倉科遼は女を描ける作家と言われてる。ほんとに言ってる人がいるのか不明だけど、女の主人公は多い。
ただ、男が描く女って感じなんだよな。というのは、みんな天下を取ろうという女だから。
ほんとの女性向け漫画を読んでみると、人間関係の煮え切らない話ばっか。リアルな女性の志向性としてはそっちの方が強いんだと思う。
だから倉科遼ストーリーは、女を主人公にした男が読むための話ということになる。
んで、天下を取ろうという話なら歴史を素材にするとドンピシャ。ネオンものも面白いんだけど、俺は自分がネオン街に興味ないからなのか、こっちはさらに面白いと感じた。
クレオパトラも武則天も、ハングリーにのし上がろう系の話だ。クレオパトラは生まれながらの女王だから、ハングリーって不思議なようだけど、当時の国際情勢はけっこう厳しかったからね。
歴史の勉強になりそうだけど、読み終わった瞬間に全部忘れるから「あー、勉強になった」という気分だけで終わる。
たとえば俺は「武則天って則天武后って呼ばれるやつ?」という知識しかない状態から2回読んだ。そして今でも、いつの時代の話かすらわからない。そんなもんだ。
ストーリーテーリングの純度を上げていくのって、歴史の勉強になる部分をそぎ落とすことなんだろうね。
というわけで、倉科遼ガチ勢で、このむちゃくちゃ時代がかった絵柄に耐えられるという人にはおすすめ。面白い。
こういうのを紹介してるからオッサン臭が強くなるんだろうか?(;^ω^)
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しょぼくれ中年ダイアリー
本業は麻雀ライターの、麻雀以外の日々のエッセイです。出版、本、漫画についての話が少し多めです。
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