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貧乳と愚形

ネットで貧乳画像を拾ってたら、「貧乳って言葉嫌い。貧しいわけじゃない」というフレーズを見かけた。

確かにそうだよな。貧しいとか言われる筋合いねーわ。大きい小さいは事実だが、価値判断は違う。小乳とか微乳ならよろしい。

思い出したのが、大昔、麻雀の「愚形テンパイ」という言葉に、麻雀本著者の天野晴夫さんという人が怒ってたことだった。「愚かなんて、なんでそんな決め方をするんだ」と。

確かにそうだわ。愚形テンパイとか、形として不利なだけで、その形を残してることが愚かなわけじゃない。ゲーム中誰にでも訪れるもので価値判断は関係ない。確率的に不利な形というだけ。

その影響もあって、愚形テンパイという言葉はあまり使わなくなったけど、かといって悪形テンパイという言葉も「悪」という価値判断を含んでる。どっちかって、良形・悪形という言葉のほうがストレートに価値判断してるわ。

好形というのも変だよな。そりゃ誰だって好形のほうがいいに決まってるけど、「好き」とか勝手に決められる筋合いはない。

貧乳にしても愚形にしても、本来なら価値判断抜きにして、偶数奇数みたいに、ただ事実としてその形状を伝える言葉であるべきだ。

でも言葉って伝統的にそういうふうにできてねー。中国語の漢字の意味の中で混ざってることが多いしね。

そして我々は今日も貧乳に悩み、愚形テンパイに一喜一憂する。


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