将来の麻雀AIはトップ率40%いくか?
絶賛炎上中
鈴木大介さんの近麻ノートの記事↓が絶賛炎上中だ。
数年のうちに麻雀AIはトップ率が少なくとも30%台後半、おそらく40%くらいまでいくんじゃねーのって箇所。
40%という数字が一人歩きしてる感じもある。
賛否両論あって、Xでいろんな意見が出ている。ありえねー殺到的な炎上ではなく、いろんな人が意見を言ってる感じ
この件について自分の考えを書いていこう。
現実のトップ層の数値は?
まずね、麻雀AIに詳しいのって天鳳勢ばっかなんだよね。NAGAを使ってるのも天鳳勢だけでしょ。
たぶん大介さんは天鳳のことほとんど知らないし、NAGAとかsuphxとかluckyjなど個々のAIの知識もないと思う。麻雀より数年早くAIに人間が蹴散らされたゲームの専門家として、一般論を語ってるだけ。
数字って相対的なもんだ。たとえば隆晴1号、隆晴2号、隆晴3号がいる卓に隆晴本物が入って麻雀を打ったら、トップ率は25%になる。当たり前だよね。どのレベルの卓に入るかで違ってくる。
ここのところが大介さんは適当で、
とイージーに語り、どのレベルの不特定多数なのか想定されてない。
天鳳はトップ取りじゃないので、トップ率で語るとズレるんだけど、あえてトップ率で語るとするなら、Mリーガーの中では中くらいのレベルのAプロが天鳳を打ったとして、トップ率は、
一般卓33%
上級卓31%
特上卓29%
鳳凰卓27%
くらいになるんじゃないかね。
鳳凰卓では、朝倉のトトリ先生19歳アカは29%。太の藤井聡太アカは28%。長期で30%を超す人は天鳳位でもいない。※しつこいようだけど、天鳳はラス回避を競う場なので、この数字は主戦場ではない。
特上卓では、luckyjが31.5%、Suphxが28%。
特上とか鳳凰で40%というのは、どんなに強いAIが出てきたとしても、数字として荒唐無稽すぎるわ。
場のレベルが上がれば上がるほど、数字って小さな差での戦いになる。
俺はいつも歌舞伎町のフリー雀荘に通ってるわけだけど、トップ率30%なんて数字は出ない。俺の去年の成績は1位27%、2位27%、3位22%、4位24%で、平均順位2.43だ。この数字でも去年は純黒になった。新宿中でトップ率30%なんて人はいないと思う。
トップ率40%というのが、いかに荒唐無稽な数字かという話だ。
将棋AIの進化は怒涛だった
いやいや、大介さんは荒唐無稽な話をしようとしてるんですよ?という反論もあるだろう。そうね、とんでもない強さになると言ってるわけだ。
将棋AIの強くなり方ってすごかったんだよな。コンピュータ将棋選手権という大会が毎年開かれ、AI同士で対戦して優勝AIが決まる。するとなぜか優勝AIはプログラムを公開するわけよ。これは将棋AI開発者に共通する不思議な特徴だ。
優勝AIを完全に公開しちゃうから丸裸になる。それが翌年のスタートラインになり、翌年は、前年の優勝AIに勝率9割以上まで強くなったAIばかりが集まり、優勝AIが決められる。するとまた公開され、そいつに9割勝てるAIばかり集まるわけよ。これが毎年くり返される。
こうやって1年ごとに途方もなく強くなっていったんだよね。AIが人間より強くなって以降もこれが続いたから、もう人間とは違うレベルに行ってしまった。人間と車が走る速さを競うみたいなもんだ。
麻雀の場合、その何分の1かでも開発競争が起きたなら、今の常識からしたら途方もない強さのAIが出てくるだろう。そういう話だよね。
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