【現代麻雀への道】34 麻雀の発明者
麻雀のルーツって湖のほとりなの?
麻雀のルーツにはふたつの説がある。
ひとつめは太平天国(たいへいてんごく)の乱の中で生まれたという説。もうひとつは陳魚門(ちんぎょもん)なる人物によって考えられたという説である。今回はふたつめ、発明者の話だ。
まずは1923年にニューヨークで発行された「週刊中国 (The China Weekly Review)の内容を紹介しよう。
3000年程前、スツェという漁夫が中国・寧波(ニンポー)の湖のほとりに住んでいた。
その地域では浜釣りが主流だったが、ベンチャー精神旺盛なスツェは、船釣りの方が効果的ではないかと考えた。
そこで彼は船を買い入れ、100人の漁夫を雇って船約りをさせようとした。しかし 漁夫たちは船酔いしてしまい仕事にならない。
頭を抱えたスツェは、家族会議を開いた。そこで考え出されたのがマチュー(Mah Diau)である。これこそ麻雀のルーツというわけだ。
このマチューは108枚の紙製カードを使った。現在の麻雀と共通しているのは4人でプレイすることと一人の持ち札が13枚ということだ。
狙いは当たり、漁夫たちはマチューに夢中になって船酔いを忘れた。その結果、スツェの一族は今日にいたるまで繁栄した。
このマチューとは、麻雀の前身とされる馬吊(Matiao) のことだろう。ただし馬吊(マーチャオ)が歴史に登場するのは15世紀ころ。この話に出てきた3000年前という数字には無理がある。時代考証的にありえない言い伝えだ。
※この文章だけ単品で100円で買えますが、このシリーズの37回(本1冊分)がマガジンで1000円となっています。
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