堀慎吾の強さはどういうものか?
堀、初トップ
10/13(火)第1試合
黒沢咲×勝又健志×堀慎吾×瑞原明奈
堀が登板2試合目にしてトップを取った。いい手が入り、明らかにツイてたとはいえ、他の人だったらアガれない(かもしれない)アガリもあり、面白い選択がいくつもあった。その選択から、堀打法の傾向を見ていきます。
他の対局者に対しては、いつもの分量で書くと爆発しちゃうので、今回はワンポイント程度にします。
牌譜は田中 航/北越せっぷさん↓より。
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それでは、堀打法の特徴を局ごとに見ていきます。
東1局 きっちり現物を抜く
上家の勝又から異常な捨牌のリーチが入っている↓
堀は現物しか切らなかった。まあ当たり前なんだけどね、こういう正体不明のリーチには打ってはいけない。そこそこ以上の打点があることが多いから。筋すら切らず、現物を抜くのが基本。この程度の手だったら絶対に。
東3局1本場 ダマも使いこなす
親の堀は5巡目に早々と高めインパチ、安め親マンをテンパイした。
これをダマ。あまり考えることなく、サラッとダマにした。
こういうところで考慮時間を使わないのは実戦派を感じさせる。キャリア短い女流だと、ダマという判断は一緒だとしても、こういうところで少し止まってしまい、野獣のような勘を持つ相手にダマを警戒されてしまう。
こんな捨牌でダマ警戒されるとかないわ!と思う人は雀ゴロを甘く見てる。雀ゴロから叩き上げてきた人の中には、牌理よりも異常事態の察知が得意な人もいて、こういうダマを本当にかぎつけたりする。
さて、このダマはMリーガーの中では普通だ。たいがいの人はダマじゃないかな。リーチするのは、瀬戸熊、黒沢くらい?
堀はダマが少ない点で現代的な麻雀を打つ人だけど、それはリーチする方が得だからしてることで、ダマが苦手なわけじゃないということ。ダマにするときはする。
これをツモって6000オール。リーチしてたら8000オールだったけど、まあダマにするよね。
東3局2本場 ブラフを使い、強メンタルを見せる
チンイツ一直線だけど、ツモが利かなかったため、ここでブラフに切り替えて7m切り↓
これは意外だった。まっすぐ打つタイプだと思ってたので。
下家の瑞原が6m7mと切ってきており、リーチにきそう。なので、この手はもう間に合わないと見て、これ以上マンズは切らせず手を止めさせるため、7mを切った。
これはかなり適切なブラフだと思う。まだ字牌が3枚もあって、瑞原はおそらく1シャンテンだから、とうてい間に合いそうもない。
石橋のブラフは企画倒れも多い印象だが、たまにこういうときにやるのはプラスだと思う。やらない人はまったくやらないけどね。
ブラフにも関わらず、上家の勝又がリーチにきた。そのリーチに中白と切ったところ↓
中は場に1枚。白はション牌。安全牌じゃないんだよね。1枚切れの中はともかく、ション牌の白はまったく安全じゃない。かといって他のマンズも安全じゃない。西はドラ。
この局面では中→白と切るしかなく他の選択肢はないんだけど、堀はこういう状況が多い。リーチされて、安全とは言えない牌を切っていく状況だ。
こういう状況に陥るのが嫌いで、魅力的な手じゃない限り安全牌を抱えたがる打ち手は多い。2~3シャンテンで勝負しなきゃいけないなんて絶対に嫌だという人たちだ。強者の中にもいる。たとえば多井とか勝又。堀はそうじゃないんだよね。
たぶんこういう状況で、安全が保証されない牌を切っていくのがストレスじゃないんだろう。リーチに2~3シャンテンからション牌の字牌を切るのがストレスじゃないって、すごいメンタルの強さだと思わない? リーチに対して、心臓に剛毛がボーボー生えてるのが堀だ。
この局は勝又が1000・2000をツモアガリ。
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