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女流プロはなぜ弱いのか

元は「麻雀界」という雑誌に掲載されたコラムです。
雑誌では「エッジがききすぎてますよ(;'∀')」と言われ、表現を2つほど、こう直してもいい?って確認きて、マイルドに修正されました。
これはマイルドになる前のやつを元に5割くらい加筆しました。
今回のは、むっちゃ敵を増やしちゃいそうだなあ(;’∀’)


男女のレベル差はどこから来る?

だいぶさしさわりがあるテーマです。こういうことを書くと、業界内にいろいろ敵を作ってしまいそうです。

Mリーグができて以降、プロ団体内部では、外部に余計な話はするなという圧力が強くなってます(この前、某プロ団体の人に「福地さんはいいですよね、好きなことを書けて楽しそうで」と言われました)。今回みたいな内容を書く人は他に出てこなそうですから、ならば自分の役割かなーと。

女子プロはなぜ弱いのか。その答えは2つの理由に集約されます。

男で麻雀にハマる人って、中学生や高校生で麻雀キ〇ガイになって、朝から晩まで麻雀のことしか考えず、可能な限り打ちまくります。

これって親からすると嘆かわしい話ですが、その中から強者は生まれてきます。10代で麻雀キ〇ガイになる人が1万人いたとしたら、その中から5人や10人はとんでもなく強い人が出てきますよね。これが男性のレベルです。

将棋の中学生棋士として有名になった藤井七段(今は高校生)は、裏を返すなら、将来有望な中学生が将棋のことしか考えない社会的無能者への道をひた走っているとも言えます。その道の天才とは社会的無能者でもあります。

一説には東大合格に必要な勉強量は6000時間とされています。どの分野でも一芸に秀でるためには、一般的な社会生活を送っている暇なんてないんですよね。

女性はどうか。とにかく実戦量が少なすぎます。ぼくからすると麻雀を覚えて最初の数年で、半荘千回や2千回打つのは当たり前で、それがプロを名乗る最低ラインです。毎日10時間を何年か。それが普通のレベルです。

ネット麻雀の世界に「鬼打ち」という言葉があります。どんな分野だって、能力とは、かけた時間×才能です。鬼打ちしなかった強者なんていません。女性に圧倒的に不足しているのは鬼打ち力です。

将棋で奨励会ってあるじゃないですか。あんな感じで、強者しかいない場でもまれることです。どのゲーム、スポーツだって、もまれにもまれた中から勝ち残った人が強者であり、プロになっていくんですよ。まずは、より厳しい環境での鬼打ちです。

女性がプロになる入り口は?

今の若い女性の間では、フリー雀荘のバイトって、美味しい仕事であるという認識が一般化してます。居酒屋などの飲食系より、はるかに楽であり、時給もいいとされています。

フリー雀荘が採用する女性を決めるとき、重要なのは容姿です。若くてかわいくてニコニコしてること。女の子らしい女の子です。

こうしてフリー雀荘でバイトを始めると、女子プロになったら時給が上がることを知ります。受けますよね。そして合格します。

バイト先の雀荘やプロ仲間から学ぶことで麻雀の知識は増えていき、そこそこ強くはなれます。でも、それは大量の時間を投入してきた経験と比較したら脆弱な基盤なので「そこそこ」止まりです。

そして、雀荘バイト、あるいは女流プロになってからのゲストの仕事では、求められるのは若くてかわいくてニコニコしてることです。麻雀の強さは関係なく、サービス業です。

その仕事を通じて蓄積していくのは接客業のスキルです。容姿やトークに関する部分ですね。麻雀の強さも多少は蓄積されますが、鬼打ちするのに比べたら甘い世界です。

仕事の本質が接客業なので、業界内での扱いも、接客業に従事する女性キャストとなります。キャストとは、キャバクラ業界におけるキャバ嬢の呼び方です。

そういう女性たちが、仕事終了後に他の店に行って、お客として場代を払って鬼打ちするでしょうか。する人もいますけど(よく会う女性プロもいます)、まあ少数派でしょう。

男性は麻雀バカ→雀荘バイト→麻雀プロって順番なのに対して、女性は雀荘バイト→麻雀プロって順番なんですよね。最初の1段階が欠けてます。

フリー雀荘でバイトする男性は、勝てないと生き残れない過酷な環境です。女性とは天地の差です。一般に男性は12時間、女性は8時間という勤務時間の違いも、シビアさの違いを反映してます。

ギャンブルを推奨するわけではないんですけど、ノーレートや健康マージャンよりフリー雀荘の方がレベル高いんですよね。より厳しい環境に身を置くことは、強くなるためには必須です。強者はフリー雀荘から出てくるもので、ノーレートや健康マージャンから出てくるイメージは持てません。

女性Mリーガーはどうか?

麻雀が強くなるには座学も重要で、対局動画を見たり、本を読んだり、ネットで強者と交流したりします。そういう知識の面でも女性は圧倒的に不足しています。勉強量が圧倒的に少ないですね。

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