退職金狙い
大学1年のときの話。
学園祭の日にブラブラしてたら、とあるダチが来て「面白いやつに会わせてやるから来いよ」と連れていく。
なんだなんだ?と思いながら、彼に連れられて模擬店の茶店に行き、その面白いという人に会った。高校の同級生らしい。
名前は忘れちゃったから榎戸君(仮名)としよう。榎戸君は法学部に進むコースだった。
「榎戸は官僚狙いなんだろ?」
ダチはいきなり将来の志望の話を振った。
すると、「いやー、それがさ、前期の試験で失敗しちゃったんだよ。大蔵省に入って出世するには駒場(1~2年生)のときから全優じゃないと駄目なんだよね」と、初対面の俺に話すには、やけにガチな話題を堂々とする。
「それで志望を変えようかと思ってさ」
最初の試験で転換するくらいなら、もともと無謀な目標だったんじゃねーの?・・・なんて初めて会った人には言わなかった。いくらサイコパスの俺だって、その程度の分別はある( ー`дー´)キリッ
「どっちの方向に変えるんだよ?」
ダチがさらに聞いた。
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