緊急事態宣言下のフリー雀荘にて
ダチにドン引きされつつ
ダンスの帰り道、いつものように新宿で下車。
新宿駅で乗り継ぎじゃなく、改札の方に向かおうとする俺を見て、ダチはドン引き。
「えっ、緊急事態宣言でも麻雀しに行くの?」ってことだろう。
麻雀は不要不急じゃない。必要緊急だ。麻雀打ちはアドレナリンを出さないと腐った死体になってしまうのだ。
「部室」に入った。3卓立ってる。
メンバーのにーちゃんに客は減ってるか聞いてみた。
「いやー、うちは変わらないですね」と。
「心強いねえ」と言ったら、「みんな全ツって感じです」と。
1つの卓が終了し、メンバーが入ってた席に案内された。
対面には若いねーちゃん。このねーちゃんとは何度か同卓してる。判断も早いし、打牌も強気だし、すげー熟練してるし、いかにもプロ連盟の女子プロ「風」だ。知らねーけど。
昔のイメージかもしれないけど、歌舞伎町ルールで打ってる女性プロは、圧倒的にプロ連盟の人が多い。最近は協会も増えたかも。最高位戦も少しはいるか。他の団体はあまりいない。
※今はプロ連盟ではピン東は打つな指令が出てるから、あまり行かないんじゃないかって指摘がありました。
下家にはなつかしい白ポッチツモのにーちゃん。大昔のことだけど、このにーちゃんに4巡目くらいにリーチされて、しばらくして白ポッチツモで開けられた手牌を見て衝撃を受けた。タンヤオドラ3赤2のカン4p。
ダマでハネマン。役あり。6pを引いたら形もよくなるやん。それをリーチすんの?
白ポッチありのルールでは、役ありダマハネマンのカンチャン待ちでも、テンパったら曲げるべきなんか?と当時ショックを受けたんだった。どうなんだろうね。どっちかといったらダマ優位な気がするけどね。
上家はたまに同卓するおっちゃん。
1戦目
3900くらいの手をアガって、あとは1000点の横移動ばかり。オーラスは流局し、親が2着でテンパイ止め。俺がトップだった。
だいぶラッキーなトップだ。
2戦目
下家のポッチにーちゃんがダントツになった。
その連荘の最後に、俺が1000点は5500点をアガって3着目に。
ここで上家のおっちゃんが箱バックした。箱バックとは、箱を1万円に換金すること。この回で止めるという意味だ。その回の終了時、「やっぱやるわ」と、改めて1万円札を出す人もいる。それを何度もくり返す常習犯もいる。
オーラス、俺はほぼ望みなし。2着上昇はほぼ無理なので、3着を守れるかだけ。
2軒リーチとなった。上家のおっちゃんのリーチを、トップ目の下家のポッチにーちゃんが追いかけ。
俺は3着でオリてて、ほぼ見込みなしと思ってたら、思わぬ僥倖が訪れた。
ねーちゃんがオリた風に切った東に、ポッチにーちゃんが「ロン」と。それがなんとメンホンチートイの倍満。ねーちゃんがラス堕ちして、俺が奇跡的に2着になった。
マジかよ。ずいぶんラッキーだなあ。
ねーちゃんは地獄だけど、動揺した風もなし。表情いっさいないから。ややたれ目気味で顔立ちは穏やかだけど、卓に着いてる様子は百戦錬磨だ。
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