殺人鬼と一緒に旅行した話
これはブログにも書いたことないな。自分の中ではそんな強い思い出じゃないから。最近になってふと思い出して書こうかと。
それは23歳のときだった。半年間バックパッカーとして旅行したんだけど、その最後にトルコからイランを通過しパキスタンへ行って、パキから日本に飛ぼうとしていた。
こんな感じ↓
沢木耕太郎の「深夜特急」とは逆方向になるね。時期としては1988年だから沢木耕太郎の数年後になる。
殺人鬼と出会ったのは、イランからパキに向かう国境の街、ザヘダンだった。ここですな↓
ザヘダンはそこそこの規模の都市で、そこで1泊。ザヘダンから国境までまたバスに乗る。
イランは豊かな産油国だから、バス関係の設備は日本よりいいくらいだったけど、パキとの国境は貿易的にまったく重要じゃないんだろう。ザヘダンの国境周辺はすべてがボロかった。
役所と呼ぶにはボロすぎる掘っ建て小屋が国境だった。その役所に入る直前に問題の彼から声をかけられた。一緒に行こうと。旅行者が一緒に行こうぜってよくあること。
彼は熊みたいな大男で、プロレスラーみたいな体をしてた。赤ら顔の白人。感情を表情に出してしゃべり、ホットで楽しいやつだった。会話は英語。
外国人は他に全然いなくて、俺と彼の2人だけ。掘っ建て小屋の役所をあっさり通過。日本人はノービザで通過できた。彼もそれにくっついてスルッと通過。
そのあと、パキ側のバス乗り場に向かう。2人でリュックを背負ってしゃべりながら歩いた。しばらく歩いてたら、いきなり彼の様子が変わった。
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