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整合麻雀&千式麻雀

『麻雀界』という雑誌の11/1発売号に載せた原稿です。

ポン優先は問題ないか?

麻雀はルールがカチッとしてないため、競技には不向きな部分がいろいろあります。

ポンとチーでは、どちらが優先かというのもそのひとつです。

一般的にはポン優先ですよね。でも、ポン優先で片が付いているとも言えないのです。

一般の麻雀で、ポンとチーが重なったときにはポン優先となり、その牌は持っていかれます。その後、チーできなかった人がリーチをかけたら、チーできなかったターツはどうなったのか気になります。それがペンチャンやカンチャンだったらなおさらです。

そんな重要な情報を無頓着に流出させながら真剣にやっているって、矛盾はないでしょうか?

競技麻雀では、チーするときには一拍待って、ポンする人がいないか確認してからチーと発声します。

もしポンとチーが重なってしまったら、遅ポンか早チーか、どちらかの責任が問われます。遅ポンはアガリ放棄ですね。

これなら問題ないようですけど、チーしようという人が一拍待ったかどうかの判断も、立会人が下すもので、やはり人為的です。

だいぶ前のことですけど、若い人から、4人で集まって麻雀を打つときでも、各自がDS(携帯用ゲーム機)を1台ずつ持ち、それを使って打つと聞いたときには驚きました。

驚いたんですけど、考えてみると合理的です。それならポンとチーが重なっても他の人にはわからずシステム的に処理されます。点数計算の不安もないですし、山から牌を落とす心配もありません。場所代もかからず、いいことずくめです。

リアル麻雀はかなり欠陥ゲーであり、ゲームとしてはじつはネット麻雀の方がすぐれています。

ツモ番がきたら鳴くルール

さて、前置きが長くなってしまったのですが、そんなポンチーの争いがなくなるルールがあります。「整合麻雀」と言います。

整合麻雀では、自分のツモ番になったときに、ツモ、ポン、チー、ロンします。

自分のツモ番になるまでは待ってるだけなので、反射神経の勝負にならず、せわしない気持ちになりません。鳴きが多い人の上家はツモを飛ばされることが多くなるといった不均衡も起きません。

鳴いた牌を他人の捨牌から持ってこないので、他人が先にチーした牌をポンすることもできます。

ロン牌が出ても自分のツモ番までロンできないので、先に上家にアガられてしまう頭ハネ的な事態もよく起きます。

このルールのすごいところは、実際にその方式で経営しているお店があることです。栃木県矢板市にある「健康麻雀ゆっくり」がそうです。

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