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壮大な「ごっこ」
以前、とあるダチの愚痴を聞いた。
彼はFラン大学の非常勤講師をしている。
学生の馬鹿馬鹿しい質問に嫌になったと。
大学にクレームを入れられるのが嫌で、あまりに嫌だからそこの講師を辞めるという。
友人がやっているのは、とある資格試験の受検講座だ。
俺はテケトーに聞きつつ思った。
その講座って「ごっこ」じゃないの?
その資格試験の受検ごっこ。
そこそこ難しい試験なので、それっぽっちの時間数で受かるわけがない。
学費を出してるのは親だから、大学は親を安心させるためにアリバイ的にやってるだけ。資格試験の受検もサポートしてるとなったら、大学の評価が上がる。
単なる受検ごっこだよ。ガチの挑戦ではまったくない。
そもそもFラン大学自体が壮大な「ごっこ」じゃないか。大学ごっこであり、教育ごっこであり、勉強ごっこ。ガチで大学に行こうとしていた人が、結果としてFランに行くケースってあるのか?
また、その資格試験も「ごっこ」に思える。試験科目の一部を、円周率を1000桁目まで暗記するという教科に変更したとしても問題なさそう。どれだけ地道に努力したかを試してるだけ。その資格の実務とは関係がない。
そういう「ごっこ」の中で、くそ真面目にやって、怒っていてもしょうがない。人間の言うことを聞かない動物の飼育士をやってるつもりになって、飼育に徹するしかないんじゃないか。ときおり理不尽なクレームを入れられても、動物がやることだからしょうがない。
どうだろう?
こういう考え方は、Fラン大学をすごく馬鹿にしてるように見える。でもさ、われわれの社会って、かなりの部分は壮大な「ごっこ」じゃないか。
必要な実務はあるよ。衣食住は必要だし、ゴミ収集車が来なかったら街はゴミで埋まってしまう。でも、社会に必要な仕事ほど給料は安い。
そして必要な実務の周辺は、本当に必要かよくわからないけど、必要な振りをしてる行為でおおわれてるんじゃないか。うまく「ごっこ」を成立させられた仕事が、高い金をゲットして回っているのが今の社会に思える。
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