Mリーグファイナルを終えて
何を争うゲームなのか
ファイナル最終日は素晴らしい勝負だった。ものすごい熱戦。
昔から不思議なんだけど、最後の1戦って、かならずすごい熱戦になるんだよな。しょぼいアガリばかりになることないし、一方的に決まってしまうこともない。
最終戦ってだいたい今回の
堀のリード → 近藤の倍満ツモ → 堀のハネマンツモ
みたいな熱戦になるんだよな。ほんと不思議なもんだ。
その素晴らしさは認めたうえで思うんだけど、麻雀って何を争うゲームなのか、じつに不明瞭で困ったもんだと思う。
最終日にフェニックスとサクラナイツは横一線。アベマズは2連勝条件だったから確率16分の1で、だいぶ低い。実質的には2チームの争いだった。
最終日に決まるようじゃ実力判定になってるとは言えない。その日の牌の積まれてる順番で決まるだけだ。
回数を途方もなく増やすか、ルールを変えるかして、もっと実力差がはっきり出るようにしないと、実力ナンバーワンを決めることにはならない。
しかし、そうなったら興行的にはつまらなくなる。最終日に優勝チームが決まる方がそりゃ盛り上がるよね。
つまり、実力判定と興行は両立しない。テレビ放送である以上は興行を優先するしかない。
俺たちはいいよ。興行を見て楽しみ、わせりんランキングを見て実力について語ればいい。
でもさ、出てる側は気ぃ狂うよね。人生が運で決まることになる。
以前にも書いたことだけど、自分を運ゲー芸人だと割り切ってないと耐えられねーよ。努力の甲斐がないんだもん。
かといって、本当に割り切ってしまい努力しなくなるとミスしてしまう。わせりんランキングも下がる。麻雀って努力の甲斐がない空しいゲームかもしれん。プロとしては。
でも、われわれはそれを求めて麻雀をしてるんだよな。麻雀してて一番痺れるのって、二軒リーチになってめくり合ってるときだ。運ゲーにドキドキしてアドレナリンを出すために、われわれは麻雀を打ってる。
興行も同じだ。視聴者は自分で打つ代償行為として対局を見る。ドキドキするため。
われわれが麻雀を好きなのは実力ゲーじゃないからだ。そんなゲームをプロとして打つってどういうことか? 毎年、ファイナル最終日にはそんなことを思ってしまう。
Mリーグは盛り上がってるか?
わせりんがこんなアンケを取ってた↓
盛り上がってない派の方が多いという結果になってる。
ファイナル最終日は視聴数が300万だっけ? すげー数字になってたよね。ワードもトレンドにいくつも入ってたし。
ライト層が増える番組は、わせりんみたいなガチ層は面白くないと感じて当たり前だ。どこの世界もマニアってそういうもの。
わせりんにしても俺にしても、老害勢がつまらないと感じるのは健全なことだ。実力がどうたらって発想からしてマニア的だ。どのジャンルもマニアが殺すんだよね。
ちなみに、俺にしてもわせりんにしても、noteなんぞはマニア向け商品なので、マニア化すること自体は問題じゃない。自分たちが正義だという顔をすると立派な老害になるだけ。
各チームの通算平均順位
今期の最終順位が確定したので、改めて全チームの平均順位を載せておこう。
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