麻雀の競技としての脆弱性
瀬戸熊さん誤ツモ?事件
10月後半のこと、プロ連盟の瀬戸熊直樹さんによる誤ツモ?事件がネットで炎上しました。
問題となったのは10月18日に行われたプロ連盟A2リーグ第7節C卓でした。
展開を説明しましょう。東1局9巡目、親の瀬戸熊さんが三暗刻の1m単騎をテンパイします。ダマ。
そこに10巡目、井出康平さんがリーチをかけます。
リーチを受けて2回目のツモ番で、瀬戸熊さんがツモ牌を表にして引きヅモ的な動作をします。それは2万でした。瀬戸熊さんは1m単騎なので誤ツモしたように見えます。そのあと、いったん見せた2mを立てて手牌にくっつけ、手をマッサージしてからツモ切りします。
この対局はネットで公開されており、誤ツモ?的な動作を切り取った短い動画がツイッターで公開されるや、何百件も引用リツイートされる炎上事件となりました。
ただし炎上事件の大きさとしては、タクシー30円炎上事件の方がずっと大きかったですね。
こちらは8月27日、プロ麻雀協会の安斎瞬さんによるこんなツイートが、ヤフートップにニュースが貼られるほどの大炎上を巻き起こしました。
パッと意味が取りにくい迷文?ながらも、タクシー運転手を見下すニュアンスがあったことにより、麻雀に興味ない人まで参加するほどの大炎上事件になったと思われます。
天カメ映像が公開され
瀬戸熊さんの誤ツモ?事件に話を戻しましょう。翌日夜になって、瀬戸熊さん本人による状況説明がブログで公開されました。そちらには天カメ映像も貼られていました。
天カメ映像では、ツモ動作の最初から手が震えており、ツモ山に触った瞬間に牌を落としてしまっている様子が映されています。
しかし、ツモ牌を手元に持ってきてから表にして人差し指で手前に引く動作があるため、やはり誤ツモと判定されるのが妥当なようにも思えます。
2m単騎の人が1mを持ってきたとき、落っことしてあわあわして誤ツモ的な動作をしてしまったら、それは本人がどう説明しようとも、外から見たら誤ツモだろうと。
現実の進行として、このとき対局者の3人は疑義を申し立てることなく、そのまま局を進めました。競技麻雀では、対局者が立会人を呼び疑義を申し立てない限り、何もなかったものとして扱われます。
プロ連盟の規定では、誤ツモはチョンボとなり、2万点の罰符は対局後にトータルポイントから引かれます。
これからプロ連盟による処分が発表される可能性もありますけど、おそらくこのまま何もなかった扱いかと思われます。※追記 その後、イエローカードという予想外の処分が下されました。けっこう厳しいですね。
ネットで炎上した理由の一部に、2013年の堀内事件との類似性がありました。これは第30期十段戦の決勝で、堀内さんの所作が三味線行為であるとみなされ、失格となった事件です。これも証拠映像があるのですが、それを見ても正直どこが問題なのかよくわかりません。
堀内さんは非常に厳しい処分を受けプロ連盟を退会。今では人気麻雀ユーチューバーとなっています。
堀内さんは曖昧な理由でこれだけ大きな処分を受け、瀬戸熊さんは疑わしい行為をしたのに処分なし。それが今回の炎上につながったと思われます。
中国人を説得しうるか
さて、今回の誤ツモ?事件が表していることを考えてみたいと思います。それは麻雀の競技としての脆弱性です。
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