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文化人類学カフェ2015年5月
<暮らしてみる>
前回のグレイスだよりで「暮らし」について書いたのですが、なんとぼく自身が4月から舞鶴を離れて、さらには日本を離れてマレーシアの首都クアラルンプールに引っ越してきました。
一年間は舞鶴とマレーシアを行ったり来たりする暮らしになります。住居は市街地から離れた長屋。右隣は中国人で、左隣はマレー人です。
みんなが基本的にはそれぞれの言語を話しています。北京語(マンダリン)、マレー語、ヒンドゥー語などなど。マレーシアの人は、英語をたいていの日本人よりは話しますが、なかにはまったく話せない人もいます。
今、喫茶店に座ってパタパタとキーボードをたたいていても、誰の会話の内容もわからないわけです。
みんなが「わからない」前提でカタコトな言語を混ぜてコミュニケーションを取る。これが久しぶりに居心地がよい。言葉ができなくてもそれが異常ではない環境。
日本じゃあんまりないなあ、と思って、一人なんとなくニヤニヤするのでした。