2023年10月28日、妻が脳卒中で倒れる
2023年10月28日(土)、レッズアカデミーの試合観戦のため朝早く家を出る予定だったが、前日の指導している仕事の終わりが遅く、帰宅したのが26:00を回っていたため、試合観戦は諦めて9時過ぎに目覚ましを設定して就寝した。
朝9時ちょっと過ぎ、妻の声で目が覚めた。何度も呼ぶ声を最初は無視していた。あまりにも何度も呼ぶので、雨戸を開けてからゆっくりと階段を降り始めたところ、リビングでなく浴室からの声だとわかり、慌てて走り降りた。
妻が浴室で倒れていてロレツが回らない。一瞬で脳卒中だと分かった。すぐに救急車を呼ぼうとしたが、妻は「下着を着させろ」とか「かかりつけの病院にまず電話しろ」と言うので彼女の言う通りにした。結果、119番に電話するまでに20分以上の時が経過してしまった。1秒でも早く救急車を呼ばなければならないのは分かっていたはずなのに、それができなかったことを今でも後悔している。119番に電話して、隣の家の名前を聞かれたが、パニックになっていた私は答えられなかった。
9:33、救急車が出て病院へ。救急隊員に「かかりつけの病院に搬送するように看護師さんから言われた」と告げると「明らかに脳疾患なので、その病院では応急措置しかできないから別の病院に搬送する」と言われた。
9:55、医師と面談。「脳に大きな出血があり、救命のための手術をする。左半身に麻痺が起こる可能性がある。あくまでも救命のためで、治療ではない手術を行う」と告げられる。
10:45過ぎ、3階の手術室に運ばれる。妻はストレッチャーの上でいびきをかいていて意識なし。私は隣の部屋で待機。
11:00、ドクターから手術の説明を受ける。車椅子生活の可能性も否めないとのこと。でも、動脈瘤はなかったらしい。一安心。脳幹にも少し損傷あり。血を取り除く手術をするとのこと。
11:45、手術に向かう。ストレッチャー上の妻に「がんばれ」と声をかけたら反応があった。
12:00、妻の弟が来る。30分後、息子が到着。
17:00、看護師さんから呼び出される。
17:13-17:35、執刀医の説明を受ける。頭の右側の「被殻(ひかく)」に出血。30ccの出血で手術が必要なところ、70cc出血(かなり多い)とのこと。高血圧または血管の異常が原因か調べたが、血管の異常がなかったので高血圧が原因だろうとのこと。頭蓋骨に穴を開け血を吸い取る手術をした。予定通り手術は終わったが「ブヨブヨの、血とは別の物があったので病理検査をする。ただし、焼きながら取ったので、検査では出ないかも」と言われる。血の塊は概ね取れたが、出血が多かったとのこと。血小板数値が5万と低いので、再出血の可能性高い(血小板を投与しているが)。3から4日程度が注意すべき期間と告げられる。
出血が脳を圧迫し、むくみで脳が腫れると呼吸が止まる可能性もあるらしい。むくまないことを祈るしかない。むくみピークは1週間で、その期間を乗り越えたとしても寝たきりになり食事ができない可能性が大で、鼻の管から栄養を取るしかなくなる可能性も否めないそう。手術中に低血糖、カリウム、ステロイドホルモンが低下したが、補充するより早く低下すると危険とのこと。再出血、むくみ、ステロイド、この三つが危険をもたらすと説明があった。
「今夜は人工呼吸器。明日、明後日に人工呼吸器外すか試すが、別の手段を相談するかも」と言われる。
「最も楽観的な状態がリハビリ病院でリハビリできるようになること。MRIを見ないと、今どうなっているか分からないが、呼吸できないとMRIは使えないし、むくみがあっても使えない。今後考えられることとして、再出血の場合、また手術。むくみが出た場合、むくみを逃すため頭蓋骨を外す。そうなった場合、延命の相談をする。いつでも電話が取れる状態にしていてほしい。心臓が止まったら、①マッサージ、電気ショック(その場しのぎ)。②昇圧剤(家族が到着まで)と説明を受ける。
その後15分間(看護師さんがタイマーをセットし、15分経つとピピっと鳴る)、SCU(脳卒中集中治療室)で妻と面会させてもらった。声をかけ続けたが全く反応はなかった。