サッカー指導者として飛躍(浦和市立高校)時代⑥—ブラジル珍道中3

ブラジルに到着した日の昼食後、メキシコのクラブ・アメリカvs ECヴィトーリア(レッズにいたネネやブラジル代表フッキがいたチーム)とヴァスコ・ダ・ガマvsサンパウロFCの試合を観戦。16歳の試合と聞いて「大したことないだろう」と思っていたが、テクニック・スピード・体格の全てに驚いた。

ちなみにヴィトーリアが試合の合間に練習をしていた(私は気づかなかった)のを、東福岡高校の志波先生は逐一メモをして日本に持ち帰ったそう。後で、ちょっとだけ内容を教えていただいたが、リフティングボール(サッカーボールより小さめの)でリフティングではなくドリブルの練習をしていたとのことだった。足首を柔らかく使ってボールを潰すようにドリブルの練習をしていたらしい。東福岡高校サッカー部は帰国後すぐにリフティングボールを購入したと聞いた。

観戦中、ユニフォームをトロッカ(交換)してくれと少年が寄って来た。我々セレソン浦和は通訳の方に白Tシャツで行くように言われていたが、その意味が分かった。同行していた前橋育英の生徒は、ついに根負けして、少年のボロボロのシャツと日本製のユニフォームを交換させられた。少年は大喜びして、試合を全く見ずに「アリガトウ!ジャポーン」と 叫びながらユニフォームを振り回して走っていた。 近くに貧民街があるのだと言われた。

昼食、夕食ともにフェイジョン(豆料理、生徒たちはこれが苦手だった)とチキン中心。これがブラジルサッカー選手の筋肉の素になるのだろう。

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