2024年5月8日(水) ゴッドハンドOTリハビリ②

作業療法士のG先生が手術(肩のボルトを抜く)のため来週15日から10日間ほど入院するとのことで、私に話があるとおっしゃっていると妻に聞かされて、面談終了後に急いで病院へ。結局、特に話はなかったようだが、リハビリの受付前で20分ほど話をして下さった。

ふくT: T
ゴッドハンドOTさん:G

G:特別にお伝えすることはないのですが(妻の早とちり?)。足が(膝のこと)が少し伸びた。それと、割と手の動きが出てきました。特に肩の内旋と肘の伸展も少し出てきて。今は手の方を中心にやってます。
T:自力で左手が動くようになったのですか?
G: 仰向けに寝ている状態で、脇から離れている腕を脇に近づけることができるようになった。最初は全く反応がなかったんで。
G: 左半側の空間失認を知ってます?
T: 左側が見えないと言っていますね。
G: 見えないというのはちょっと違う。見えてはいるんですが、認知されてない。
T: 見えてはいるけど認知されてない。その差はなんなんですか?
G: 視覚情報は来ているんです。点の集まりとしての情報は行っている。脳の頭頂葉で認識しているんです。認識したのを前頭葉に送るんです。前頭葉に送る過程で抜けてしまう。そうすると何が起きるかというと、見えているんだけど、気づけないんです。
T: それは脳が治れば直るものなんですか?
G: 脳が治れば直ります。情報としてはあるけど、それをピックアップして持って来ることができない。そういう意味で見えているけど気づけない。
T: 手のリハビリをやっているうちに視覚情報を認知できるようになるんですか?
G: そうなんです。左側の身体も良くないんです。自分が左側のパーツとして手を認識してないんです。
G: 自分の身体についているけど、左手を自分の手だと認識できない。
T: それはどこが機能してないからできないのですか?
G: 感覚は上がって来るのだけど、左側をないものそして扱っている。起き上がる際も左側を全く無視している。
T:それは被殻とか視床が汚れたから?
G: そこが1番通るところ。そこの回路の断線があって、必要な情報が上がってこない。左手がちょっとでも動くと、自分の認識の中に入る。
※ここで「G先生、おかげさまで退院が決まりました。ありがとうございました」とお婆ちゃん。
T: 皆さんが感謝してるんですね。
G: 左手が自由に動くのは難しい。高圧の鉄塔が壊れてしまって、完全に遮断されてので。ちょっとでも動くと、自分の認識として入る。だらんとしてるのと認識が入るのでは違う。手の質量を感じるか感じないか。質量を感じると、それをあるものとして捉える。脳は認識してないのに質量があるとミスマッチが起きる。動こうとした時に、無いものだと思ってバランスを調整してしまうと崩れてしまう。だから立てない。立ち上がって乗り移るのを安定してできるようにしたい。そこを目標にしている。
T:両手を使って立ち上がるのはあまり望めないんですね。
G: 抹消を自由に動かすのは難しい。停電しているので。
G: 昔はああいう手はやらなかったんです。でも、バランスとか後の生活に必要とわかってきた。だから手をやる。
G: 今日はよく動いた。今日の治療が次に繋がる。
T: 足の方は?
G: だいぶ装具をつけるのも楽になっている。膝が伸びてきて踵に乗るようになってきた。
T: まだ体重が乗ると膝が耐えられない?
G: 大腿筋に電気が来ない。だから膝が曲がってしまう。今は長い装具をつけている。膝の伸展が出てくるといいが、そこはなかなか出にくいところ。帰ってから痛みが出たり姿勢が崩れて転倒することがないよう治療している。自由に手が動くという目的で手の治療をしているのではない。
T: アームスリングをしなくてもバランスが取れるようになるのですか?
G: そうですね。アームスリングを長期につけると大胸筋が短縮して可動域が狭まったりするので、あまり良くない。
G: 私が入院している間にホームチェック行くことになってしまう。
G: ケアマネさんと車椅子転がして。私は行かないけど、後でアドバイスはしますので。

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