黒田和生先生③　

関西の常歩仲間の先生が顧問をしている高校を訪れた時、たまたま滝川第二高校OBの体育教師(岡崎慎司さんの先輩)がいらっしゃったので、その方に「なぜ滝ニは強くて、いい選手が育つのですか？」と聞いてみたところ「おそらく、ムーンライトウォークのおかげですね」という答えが返ってきた。

私が「ムーンライトウォークとは？」とお聞きしたところ、1年生が入部してすぐのゴールデンウィーク中に、ポートアイランドをスタートし、夜通し50kmを歩き続けるイベントのことだと。

上級生と1年生が一緒のグループになって明け方まで歩くので、自然と会話するようになり上級生と1年生が仲良くなるし、自分たち1年生は必死で歩いているのに3年生には余裕があるので、1年生は3年生に尊敬の念を抱くそう。

沿道には保護者の皆さんが、給水したり、緊急事態に備えて立っていてくれるので、保護者の有り難みを自然と感じるし、保護者同士も仲良くなるので、自分の子どもの学年以外も応援する一体感が生まれるのだとか。

その後、黒田先生が神戸ユースの監督に就いた途端に神戸ユースが強くなったので、別の滝ニOBにその理由を尋ねたら、「ムーンライトウォークを神戸ユースでもやったらしい」との返答だった。

強くなる、いい選手を輩出するには理由があると思った。