2023年11月25日(土) 脳出血から29日目

今日はキーパーソンの息子は14:00から面会。
14:30から担当医の先生の説明を受ける予定のため私は駐車場で待機していたところ、病室にて待っているようにとの先生からの指示があり、14:40に病室に入る。熱は38℃。
息子は「今日は透析の日だから反応ないよ」と言って傍に立っていたが、私は久々なので、どうにかして彼女の反応を引き出したくて足や手をさすりながら、ずっと話しかけた。だかイビキをかいていて全く反応なし。しかし、25分ほどして「録画してある韓国ドラマ消していいか?」に反応。息子の言うところの「呻き声」が始まる。それとともに右膝と右ビシを曲げ始めた。この「呻き声」は声を出したいのに出せない彼女の意思表示だと思った。「元気になってまた韓国ドラマ見よう」と声をかけると、呻き声が返ってきた。息子は「熱が出ている時はこの呻き声になる」と言っていたが。その後、喪中はがき(妻の母の)はどうするか聞いたところ、明らかに呻き声の音色が変わった。何かを伝えようとしていると感じた。
15:30から担当医の先生から話。
肺炎は抗生物質を使って良くなってきている。ただ、27日に予定していた転院は1週間くらい延期するとのこと。白血球数と熱を見ながら肺炎の経過を観察していく。白血球数はひどい時は17000以上だったが、現在8290とほぼ正常値。肺炎は治るとの一言に安心。今後、どのような回復が予測できるかお聞きしたところ、「麻痺は残るが装具をつけて歩けるようになったらいい。もしかしたら車椅子。視床にダメージがあるので、意識が悪くなっちゃうので、もっと悪くなると思っていた。まだ若いので見込みはがある。半年は改善の見込みあるので頑張ってやっていただきたい」と言われた。
15:40 ここで息子は帰るが私はそのまま病室に残って更に声をかける。呻き声を上げながら右手で私の手を強く握る。何かを伝えたいのだと思った。途中で看護師さん(凄くいい人)が入って来た。私がもう退室した方がいいかと尋ねると「本当はあれですけど、キーパーソンでないから久々ですもんね」と彼女。私が「これを息子は呻き声と言っているけど私は言葉だと思っているのですが」と話したところ、「私もそう思います。言っていることは分かっていると思います。でも言葉が出てこない。失語っていう感じですかね。何か伝えたいけど伝えられないということですよね。頑張って伝えようとしていると思います。名前言える?と言うと頑張って喋ろうとしてくれていますよ」と話してくれた。脳のむくみが取れて圧迫が少なくなると覚醒してくるが、そうならない患者さんもいるらしい。「右手上がる?」と聞いたら右手を上げた。
透析していた病院で行ったシャント(血管)の手術した左上腕の抜糸は終わっているか看護師さんに確認したところ、「糸が見えないから抜糸は終わっていますね」と彼女が話したら妻が右手を横に振った(まだ抜歯してないという意思表示か?)。看護師さんは「寝ている間に抜糸したんだよ」と言った後「やっぱり言っていることわかってますよね。話が分かっているって嬉しいですよね」と私の方を向いて微笑む彼女。彼女の前で泣いてしまった。この1週間ずっと落ち込んでいたので、この反応はとても嬉しかった。16:00になったので「もう帰るよ」と声をかけたところ呻き声が「帰るの?」と聞こえた。幻聴ではない。明らかにさっきまでの呻き声とは質の違う音声だった。
今日、息子は友達と久々の飲み会に深谷まで出かけた。私も祝杯を上げたいが、息子が帰ってきたら駅まで迎えに行かねばならないので飲まずに我慢。


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