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若手コーチとの会話

2024年2月から3月に数回に渡って、千葉の専大松戸高校サッカー部に二軸動作指導をさせていただいた。その時に私が二軸動作をより身につけさせやすくする道具の数々をを専大松戸サッカー部に貸し出していた。先日それを回収に行ってきた。

その際、若手コーチが寄ってきてくれ挨拶を交わし、しばらく話をした。

彼は私と私の二軸動作の勉強仲間が行ったトレーニングに関して語ってくれた。最初、生徒の中には、特に、我々に直接指導を受けなかった生徒たちには「サッカーしたくてサッカー部に入ったのにカラダの動かし方を習いに来たんじゃない」という子がいたそう(その反応は当たり前)。そんな彼らが、我々に動作改善指導を受けた仲間が変わっていき、結果が伴ってきたのを間近で見て変わったとのことだった。

どちらかというと受験勉強を優先してサッカーは二の次だった彼らの好奇心をくすぐったそうで、サッカー部の活動に前向きになり、トップチームの試合はどちらかと言うと他人事だったのが、必死にトップチームの応援をするようになったとか。

彼は「動きが変わって自信がつき、その変わった仲間を見て自分もやれると感じサッカー部全体の空気が変わり、組織として変わってきた気がします。今まで特に特徴のないサッカー部だった専松ですが、これが特徴になればいいと思います」と話してくれた。

それを聞いて、そういえば、今までのサッカー部(浦和南、熊谷、本庄)でサッカー部員の学業成績が上がっていたことを思い出し、また、以前、古武術をバスケットボールに取り入れ桐朋高校をインターハイ出場に導いた金田先生が「古武術を取り入れて彼らの好奇心に火がついたせいか、バスケ部から東大に受かる生徒が飛躍的に伸びた」と話されていたことを思い出した。

彼が「生徒たちは自分では気づいてないと思うのですが、明らかに球際で強くなったり、転ばなくなったんです」と話してくれたので、私は「その瞬間に『それだ、その足の出し方』とか『今の膝抜けていた。ナイス』と叫んであげてください。そうすれば、生徒たちは『これでいいんだ』と思うようになるから」と話した。

以前、レッズのU-13に指導した直後の試合で、ある選手が教えたことを試合中にやって見せたとき、ベンチにいた選手たちが「今の練習でやったやつだ!」と叫んだ。私はその後に「ベンチの反応、ナイス!」と彼らに言った。練習でやったことができるようになって、それを周囲に認めてもらえるほど気持ちいいことはない。私はそのプレーをした選手に「あれ、意識してやった?」と聞いたら、彼は「無意識です」と答えたので「それが大事。無意識にできるようになるために練習がある」と話したら「本当に無意識かー!」とツッコミが入り、盛り上がった。

私は専大松戸の若いコーチに、自分が20年近く研究してきた動画等の資料をLINEで送った。死ぬまでに(妻が脳出血で倒れ、人はいつ死ぬかわからないと痛感)、教え子だけでなく、縁のあった若手コーチたちに伝えられることはなるべく伝えたい。

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