2024年11月9日(土) ゴッドハンドOTリハビリ16(施設でリハビリ中に転倒し骨折で再入院しゴッドハンドと再会)
ふくT:T
妻: P
ゴッドハンドOTさん: G
G:左足をいじれないので(まだ骨折した骨盤が痛くて動けないので)、左手やりますね。だいぶ伸ばす方に力が入ってきました。
T: 入ってきたんですか?大胸筋以外が使えるようになってきたということですか?
G: 大胸筋の出力が上がってきた。エンジンで言うと、アクセル踏めばエンジンの回転数が上がって、離せば落ちるんですね。人によってはアイドリングが上がりっぱなしになってしまう。そうすると筋緊張亢進(筋の粘弾性が高くなったり,伸張反射の興奮性が増すと抵抗が増加するが,その状態を筋緊張亢進と呼び,これには痙縮と固縮の2つのタイプがある)する。そうすると大胸筋の出力が上がり過ぎて硬くなっちゃう(私が浦和までの2時間半のロングドライブで通勤していた時、肩や首が痛くなったのはこれか?)。
T: それは収縮しっぱなしということ?
P: 今、脚がそんな感じ?
G:そうね。クローヌスがあるということは筋緊張が。
T: 緊張と弛緩の組み合わせがない?
G: そうね。随意運動、アクセル踏む時は踏む。踏めっていう命令が終わったらアイドリングに戻らねばダメということ。
T:じゃあ、アイドリングに戻らないような状態の人もいる?
G: そう。亢進してアイドリングの回転数が二千、三千と上がって行ってしまう人は、アクセルをオン、オンを繰り返すと、余計に上がって行ってしまう。上腕二頭筋はアイドリングがまだ不安定。
T: アイドリングはしてた方がいいのですか?
G:してた方がいい。
T: それは無意識にアイドリングしている?
G: している。姿勢筋緊張が起きていて、寝ている時は、筋緊張は下がるけど。
G: 左腕を挙げると、それを保持しようとして筋緊張が起きる。アイドリングの回転数がちょっと上がるけど、そんなには上がらない。スタンバイしている状態。そして、情報が来たら、その方向に回転数をクッと上げる。
T:腕を挙げようとすると腹筋に力が入るね。
G: 色んなところで代償(他の筋肉で動作を補うこと)を行う。
T: 代償は入らない方がいい?
G: 入らない方がいいけど、そんなことは無理なんで、私は、この繋げていく段階では、代償は気にしない。
T: 繋げるというのは脳と筋肉?
G: 脳と三角筋。これらを繋げる時に代償が色んな所に入るけど、三角筋に命令が来ているのなら、そこに確実に電線を張ってしまった方がいい。その後で分離していけばいい。
P: 腹筋に力を入れないとできない。
G: 腹筋を使うことは悪いことではない。三角筋が繋がっているのが肩胛骨で、肩胛骨は前鋸筋から腹斜筋に繋がっている。そして肩胛骨を引っ張っている。腹筋とリンクしないといい運動ではない。
G: 今回はね、運動器、腰の方で出ているんですよ。あんまり腰の方で作業療法が出ることはないんだけど。離床が始まったんでね。本来は、起き上がりとか立ち上がりとか練習しなければいけないんですけど。私が何やろうが大丈夫。
G: 今は上腕二頭筋の筋反射。膝のカッケと同じ。筋肉を急に収縮させるような動きを入れると、反射的に収縮する。
T: 上腕二頭筋の筋反射をわざとやったのですか?
G: 今確認した。アイドリングが入っているか。僅かに入っている。スッと伸ばした時にもっと戻ればいいけど、それがない。
P: 曲げ方を忘れちゃった。
T: 曲げ方が分からないの?
G:ネットワークが使ってないと削除されてしまう。以前、曲がったこともあるんだけど。
T: これは素人にはできないから。G先生にまたお世話になれてラッキーだね。
P: 痛みがなければね。
P: 腹筋に力を入れるとできる。
G: 腹筋に入れる信号でリンクしてきた。漏れてというか(深過ぎてよく分からない^^;)。
T: 腹筋に送る信号が漏れて腕に来る?
G: 腹圧をかけようとすると、自動的に腕にも入って来る。
T: 腹圧をかけると上腕二頭筋に来るんですか?
G: これは屈筋群、トータルの屈筋のパターンなんです。カラダを丸くする時に肘は曲がるんです。
T: 上半身を起こすようにすると肘も曲がるんですか?
G: 肘だけに命令を出そうとしても出てこない。肘だけを分離させて動かすことはできないけど、トータルの屈曲パターンの中ではできる。
T: 分離はまだできないんですね。トータルではできるけど。
G: それはまた複雑なんですね。命令を出す人は同じなんですけど。クレーンのレバーを持っている人が動かすのは間違いないのですけど、上司からの命令がクレーンのドライバーに来ない(深い!)。ただ、トータルの屈曲の方だと来るのです(いやー、こんなこと考えて施術されている作業療法士さんいるのかな?)。いろんな上司がいて。
T: 分離の上司からの命令は来ない。トータルの上司からの命令は来ていると。
G: 一斉メールは受信できるけど個別メールは受信できない。難しいんですよね。
T: じゃあ、子どもの動きは一斉メールの動きから個別に変わっていくのですか?
G: そうです。
T: 巧みな動きができる子というのは、その分離の動きが多岐にわたってできるということですか(すぐサッカーの指導に結びつけたくなる^^;)?
G: そうです。
G: 肘の伸展は来るんです。上腕三頭筋には来ている。
T: 前からそれはできたのですか?
G: こんなにはできなかった。
G: 上腕三頭筋のトルクが出やすい角度はここです。
T: 健常者でもそうなんですか?
G: そうです。
T: じゃあ、ピッと投げる時に、その角度になった時に力を入れた方がいいのですか?
G: そうです。杖をつく時に、この角度、30°にするんです。30°から押す時が一番トルクが出るのです(こういうマニアックな情報好き)。
T: それは脚もそうですか?
G: 脚は違います。いや、似たようなものかな?
T: キックもその角度が力が入るのかと思いまして(またしてもサッカーに繋げようとする^ ^)。
G: 膝の伸展だけでコンパクトに蹴る時はそうかな?
T: 膝下をコンパクトに振れているというのはそういうことですかね。
G: そうですね。
G: 大胸筋の鎖骨部が屈曲して、その時の伸展なんですよ(分からん)。
T: 肩の屈曲と肘の伸展がセットなんですか?セットでなく動かせるようになった方がいいんですよね。
G: 多くは上腕二頭筋と肩がセットなんですよ。屈曲しようとすると曲がっていくのが普通です。でも曲がらないんですね。伸ばしちゃう。
G: 三角筋の前部繊維(三角筋は前と後ろについているらしい)が働いて、大胸筋の鎖骨部が動くと腕を上げる動きができるのです。
P: 難しい。肘を使っている感じがする。
G: いいよ。肘を使って。
P: 疲れた。
G: 上腕二頭筋の短頭。上腕二頭筋は短頭と長頭がある。上腕三頭筋は長頭と内側頭と外側頭がある。この短頭が大胸筋とリンクしている。大胸筋鎖骨部を使わず、短頭だけ入れてやろうと。そして、肘の屈曲に繋げようと。
T: 短頭と大胸筋が繋がっていて、短頭だけで動かせるようになった方がいい?
G: まずはトータルで動かせればいい。
T: まずは腹筋を使わないで大胸筋と短頭を繋げればいい?
G: うん。
T: 大胸筋に脳から命令が来たのを短頭で受信できるように?
G: 短頭も一緒に働くように(深すぎて分からん)。
G: 今短頭が収縮している。
T: 長頭でなく短頭だけが収縮?
G: そんなことはない。短頭に来れば長頭にも来る。
G: 大胸筋で腕を前に出す動きが何につながる?
T: 腕を使わずに起きられるようになるということ?
G: 手はついていいんですけど。(左)手が上がってくると(上体の前にくると)軽く自分で起きられる。起き上がりを(左)手が誘導する。(左)手が残っていると上腕が外旋する。だから起きづらい。(左腕が)右回旋(内旋)すると、自然と右の肘の方に体重が乗って上体が起きてくる。ちょっと腰の硬さはあるけど。
T: 内旋して内転すると起き上がりやすい?
G: そう。その時に肘が屈曲して上体の方に来ないと、引っかかってしまう。今は左手が残ってしまう。だから起き上がれない。だから、この手の治療は、起き上がりの練習です。
T: だから、作業療法と繋がっているのですか?
G: そう。離床の練習です(本来、妻の状態での作業療法士の出番はあり得ないらしい)。カルテにもそういった書き方をすれば問題ない。文句は言われない。「なんで腰の骨折で手の治療しているの?」と突っ込まれても大丈夫。「わかってないですね」と言う。
T: さすがです。
G: 感覚の問題で、どこの位置に手があるのか頭ではモニターできないんです。手の位置を見ていないと。
P: そう。右手で左手の位置を確認している。
G: 手の位置がモニター上に表示されてない。
T: 今目を瞑るとG先生に何されてるか分かんないの?
G: 目を瞑っちゃうと分からない。簡単に言うと、左腕に麻酔がかかっている感じ。麻酔というのは情報が行かないので。
G: 筋肉の情報の出力があるとモニターはついてないけど、こう動けば手がこう来ると出力できればね。動きが出てくれば、モニターの方にも少しずつ映ってくればいい。
T: 動きが出ることによってモニターに出てくるんですか?
G: でも、回路が違うんでね。感覚の回路と運動の回路は違うので一概には言えない(深くてわからん)。
G: 分離とか命令が出しにくいのは、命令を出しても動いたなというのが感覚情報としてフィードバックされない。だから、それが正しいのか間違っているのか考察ができない。目で見ていればわかるけど、実感として分からない。
T: それは健常者は運動の回路と感覚の回路が当たり前のようにリンクしているのですか?
G: 感覚があっての運動なので。力を入れた時に、手が持ち上がらなければ、持っているものが予想より重かったりして持ち上がらなければ、軽いはずのものを持ち上げようとして持ち上がらなかったら、その瞬間に出力を上げるんですね。持ち上がらないというのは関節が動かない情報、あとは、皮膚の方に伝わってくる情報や、圧のセンサーの感覚とか、その情報を元に総合的に重さを知覚して、それに合わせて修正を瞬時にかけるんですね(人間てすごいことを自然にやっている)。
P: 足のパンチだけやって行って
足にパンチして刺激してから帰る。少しでも骨が再生するように。