小さい子のトイレ事情

嫌でもSNSのおすすめに出てくる小さい子のトイレ論争を見るたびに思い出す出来事がある。

数年前、私はまだ20代前半で子どもも産んでないし、ましてや周りに小さい子もいなかった。
彼氏(今の夫)と九州のテーマパークへ旅行へ行った。
お昼過ぎまで遊んで、一度近くのホテルへチェックイン後、また再入場しようと駐車場まで向かっていた。
私はその時トイレに行きたくなり、彼氏には先に車へ向かってもらい1人でトイレに行った。
トイレに入ると3、4歳くらいの女の子が1人でいた。周りを見渡してみたが保護者のような人もおらず心配になり声をかけようか迷ったが、後ろから人が入ってきてたのもあり、勇気がわかずそのまま無視をしてしまい用を足した。
トイレの中できっとトイレに保護者がいるのだろうと自分に言い聞かせて、罪悪感を殺そうとしていた。
トイレからでると、その子はまだ1人でいた。
声をかけようか迷っていたら、女の子の方から声をかけられた。

「おしっこがしたいの」

まだ1人では便器に座れないらしく、子供のいる今思えば補助便座なしで大人用のトイレに座れるような体格をしていないその子は誰かに助けて欲しかったようだ。
私は女の子に申し訳ない気持ちになった。
すぐに声をかけてあげればよかった。
しかし保護者はどこにいるのだろうか、この子は迷子なのだろうか。
おしっこを我慢させて聞くのはかわいそうな気がして、トイレの手伝いをしながら女の子に質問した。

「ママは?」
「いないよ」
「今日はだれときたの?」
「パパときたよ。パパがお外でまってるの」

そうか、パパと来たから1人でこの子はトイレに来たのか。
迷子ではないとわかり安心した。

おしっこは出なかったみたいで(履いていたオムツはパンパンだったので間に合わなかったようだ)、私は女の子を便器からおろし、身支度の手伝いをし、手洗いを手伝った。
女の子はお礼を言ってトイレを出ていった。
私は少し呆気に取られてしまい、少しぼけっとしてしまったが、女の子の父親が本当に外にいたのか確かめないといけないと思い慌てて後を追った。
トイレから少し離れたところに、ベビーカーと大荷物を持った男の人とさっきの女の子がいた。父親はいたみたいだ。よかった。
父親も何かを察したように私を見て会釈をしてきたので私もそれに返した。
私はそのまま車へ向かった。
車では彼氏がなかなか来ない私を心配していた。
ことの顛末を話、そのままホテルへ向かった。

その後、私はその親子とも会うこともなく、テーマパークを後にするのだが、その時はいい事をした!とそれだけで終わっていた。
しかし、今、自分が同じくらいの子供を持つ親になり、あの父親にモヤっとしてしまう。
まず、あのくらいの子が1人でトイレに入れるわけがないし、女子トイレだからって安心できるわけじゃない。
もし、あの時手伝っていた私が変質者だったら?誘拐犯だったら?
自分の子だと思うと怖くなる。
大荷物+ベビーカー+異性
かなりトイレのハードルは高いが、近くにある多目的トイレを使うこともできたのではないかとも思う。
それに、オムツをつけているのであればそれこそオムツを替えればいいじゃないか。
私はトイレのその瞬間だけしか知らないから、何があってこうなったのかはきちんとは理解していないし、何か理由があったのかもしれない。
それでも、3、4歳の女の子を1人でトイレに行かせることは怖いと思う。
ましてや、性別が逆で、男の子1人で男子トイレに行っていたらと思うともっと怖くなる。

小さい子のトイレ論争
トイレというプライベートすぎる場所で自分が同じような立場になった時、どうすれば子供を守ることができるのだろうか。
私のした経験がこれからの私に活かせるように、忘れないようにまとめさせていただきました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?