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スケボーとの出会い

今回は、今年に入って僕がドハマりしているスケートボードについて書こうと思う。

僕が学生だった頃、友人のKがスケボーをしようと誘ってきた。
あまり乗り気ではなかったけど、youtubeでなんとなく動画を見てみる。

結構かっこいいじゃん。


次の日には地元のムラサキスポーツでコンプリートデッキ(スケボーの完成品の事)を購入していた。
確か価格は1万5千円くらいだったと思う。

意気揚々とKに購入報告をし、これから切磋琢磨の日々が始まるのだと信じて疑わなかった僕だが、Kはいつになってもスケボーを買わない。バイトをしていないから金が無かったのだ。

スケボーを買う前にバイトを探すと言ったKは、結局学校を卒業する段になってもショップへ足を運ぶことは無かった。ウケる。

肝心の僕はというと、なけなしのバイト代から購入したスケボー。たとえ一人でも練習してスキルをつけようと2か月くらい頑張った。その結果。

ヘルニアになった。

いや、スケボーが原因でヘルニアになったわけではないけど、ちょうど就職のタイミングと重なったそれは地獄の日々だった。

歩くだけで下肢に激痛が走り、お辞儀をすれば鋭い痛みが襲ってくる。座り続けるのは拷問に近い。慣れない社会人生活のさなか、布団に入れば痛み止めが切れて明け方に目が覚める。

過酷な闘病(?)生活の中で、僕の人生からスケボーが自然消滅するのに大した時間はかからなかった。

それから数年が経ち、今年の冬。就職で県外に行っていたKが年末に帰省してきた。

久しぶりにみるKは、あろうことかスケボーを持って帰ってきた。

K
は言った。

スケボーしようぜ。

僕の前で颯爽と飛んで見せた。

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↑翼を広げ誇らしげに飛翔する

クソっ、完全に油断してた。

目の前でトリック(技)をメイク(成功の意)されてしまった。

数年ぶりにスケボーに乗り、見よう見まねでKの真似をする。まったくもって思い通りにならない。

練習をしていた当時、それっぽい動きをなんとなく模倣して、短い時間しかスケボーに向き合っていなかった僕にとって、この技はあまりに難しすぎた。

Kによると、これは「オーリー」というトリックらしい。自分のジャンプと一緒にスケボーの板も浮かんでくる、スケボーを知らない人にとっては魔法のようなトリックだ。

このトリックは初心者最大の壁と言われていて、まともに飛べるようになるまでに数か月~1年以上の年月を練習に費ことになる。そして大半の人間がここでやめていく。ネットで見た話ではギターのFコードなんて比較にならないくらいの壁なんだと。

ちなみに僕はFコードを練習する前に挫折した。

Kとのスケボーを終え悔しくなった僕は、家でオーリーのHOW TO動画なるものを見始めた。再燃してしまった。

Kは社会人となりお金を得た後、スケボーを買って密かにスキルを磨いていたんだ。彼の見せたオーリーが、何よりもその事実を物語っていた。

それから僕のスケボーライフは本格的にスタートした。
今ではあいつの見せたオーリーもそれなりに飛べるようになってきた。
物はなかなか飛び越えられないけど、いつか動画で紹介できたらいいな。


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