きみはすてき
妹と話していて、こんな時間になった。
妹の痛みに触れて、自分もなんだか心が揺れたから、吐き出しておきたい。
以前から聞いてはいたが、妹は、今も外見のコンプレックスが非常に強いらしい。
俺から見たら、身内の贔屓なしに本当にかわいいし美人だと思うんだけど。
妹は、俺は身内であることに加えて全肯定系男子だと思っているので、俺が言う「かわいいよ」は妹になかなか伝わらない。
俺はそのことを、とても残念だし悲しく思っている。
だって俺の妹は、たくさんの人から愛され慕われて、たくさんの人に可愛がられて然るべき、それが本来のあるべき姿なはずなのに。
その願いが、妹に見える形で叶っていないことが、悲しい。
俺は深く深く、妹が自分の美しさを自分で受け入れて、自分を好きになれる日が来ることを、心から願っている。
先日の妹の誕生日。俺はとてもいいドライヤーを贈った。
それに俺は、願いを込めた。
一応ざっくりと、贈った時に「これにどんな思いを込めたのか、話すから聞いてくれ」と伝えて本人に聞いてもらったけれど。
改めて、ここにも祈りとして残しておきたい。
なぁ妹よ。
君は自分をブスだと思っているようだが、俺は全くそう思わないんだよ。
君はとてもかわいくて、とても素敵で、この高級ドライヤーは君にふさわしいものだと思って買ったんだよ。
君は最高の化粧品で彩られるにふさわしく、最高の服や靴をまとうことが当然で、そして最高に愛されて然るべきひとだと俺は信じている。
きみは、すてきだ。
お願いします、妹の周りのひとたち。
俺の妹を、たくさん褒めてやってください。
たくさんかわいがってやってください。
本当はとてもかわいいあの子が、自分でそうだと信じられるくらい、たくさんたくさん愛を形にして渡してあげてください。
どうかその事実を、君が信じられる日が来ますように。
君にそう伝えてくれるひとに、君がめぐり会う日が来ますように。