さくらのVPS に FileMaker Server 19 for Linux Preview をインストール
・はじめに
Linux 初心者の筆者が色々試行錯誤の末、どうにかこうにか FileMaker WebDirect が動作する状態まで持っていったので備忘録的に記します。
※ところどころで Claris FileMaker に喩えています。Linux ド素人なので違ったらゴメンチャイ。
・Linux(Cent OS 7)の環境を構築する
まずはさくらのVPSでインストール用のVPSを用意します。「14日間のお試し期間」で充分です。
今回は「CPU 仮想3Core・メモリ 2GB・SSD 100GB:月額1,580円」を選択しました。※もちろん14日間のお試し期間付きです。
さくらのVPSコントロールパネルから試用中のサーバーを選び[OSインストール]を実行します。「CentOS 7 x86_64」を選択します。
サーバーが「稼働中」になるまで待ちます。
無事に稼働したら[パケットフィルタ]で必要なポートを開けます。まず「SSH・Web」を追加します。次に「5003・16000」を追加します。
準備ができたらコンソールにアクセスします。標準のVNCコンソールでもSSHでも構いません。
yum update
最新に更新するっぽい何かを実行します。
この時点では「はじめての Linux うんたらかんたら」をググってしまうことはLinux耳年増になってしまうのでおすすめできません。後述します。
・インストール前に行う「たった1つ」のこと
・root 以外のユーザを作成する
Claris FileMaker に喩えると新規ファイルの Admin にパスワードを設定して自動認証を解除するようなもの?(知らんけど)
まず下記のコマンドを実行してユーザを作成します。
adduser <ユーザ名>
<ユーザ名> には好きなユーザ名を入力して下さい。
次に作成したユーザのパスワードを設定します。
passwd <ユーザ名>
<ユーザ名> には先ほど作ったユーザ名を入力します。
パスワードを聞かれるので好きなパスワードを入力します。
次に下記のコマンドで色々できるようにします。
(完全アクセス権を付与して実行ができるようにしているのかな)
usermod -G wheel <ユーザ名>
<ユーザ名> には先ほど作ったユーザ名を入力します。
・Claris FileMaker Server 19 for Linux インストール
下記のコマンドでログアウトします。
logout
下記のようにログインを求められるので、先ほど作ったユーザ名を入力します。パスワードを聞かれたら先ほど設定したパスワードを入力します。
login:<ユーザ名>
Password:<パスワード>
ここから先は Claris 公式でドキュメント(執筆時点では英語)が用意されているのであわせて読みながら進めましょう。
下記コマンドで wget が使えるようにします。
(sudoってのはスクリプトを完全アクセス権で実行みたいな感じかな)
sudo yum install wget -y
ドキュメントには次のコマンドが書かれていますが、実行しなくても大丈夫でした。
sudo yum install unzip -y
いよいよ Claris FileMaker Server 19 for Linux インストーラをダウンロードします。
下記コマンドを実行して下さい。
wget <url>
<url> はソフトウェアダウンロードページを参照して下さい。ダウンロードページはライセンス契約に登録されたメールアドレスに送られているので各自確認して下さい。
ダウンロードには時間が掛かるので待ちましょう。
ダウンロードが完了したら下記のコマンドを実行します。
ls -la
ファイルの一覧が表示されるので、Claris FileMaker Server 19 for Linux のインストーラがダウンロードされていることを確認して下さい。可能ならファイル名をコピーしておきましょう。
ダウンロードされていることを確認したら下記のコマンドでインストールします。
sudo yum install <ファイル名> -y
<ファイル名> にはダウンロードしたインストーラのファイル名を入力して下さい。先の手順で表示されたファイル名を正確に入力して下さい。コピー&ペーストを利用すると失敗が少ないです。
インストールには時間が掛かるので待ちましょう。
「Complete」と表示されたらインストール完了です。
完了したら下記のコマンドで正しくインストールされたことを確認します。
ps -A | grep fm
ps -A | grep httpd
Claris FileMaker Server 19 for Linux のプロセスが正しく動作していることが確認できます。
下記のコマンドで再起動します。
sudo reboot
手順は以上です。
・Claris FileMaker Server 19 for Linux の設定を行う
ブラウザでさくらのVPSのサーバアドレスにアクセスします。この時点では https でなくても大丈夫です。下記のような表示になればOKです。
次に Claris FileMaker Server Admin Console にアクセスします。
こちらは https で接続します。
https://サーバアドレス:16000/admin-console/
SSL証明書がないのでセキュリティに関する警告が表示されますが、危険性を承知の上で接続(ブラウザ毎に表示は異なる)します。
無事接続できれば下記の様な画面が表示されます。
デフォルトのユーザ名とパスワードを入力します。
ユーザ名: Admin
パスワード: Admin
サインインしたら[データベース]セクションを確認します。
「FMServer_Sample」は開いていません。
[管理]セクションの[FileMaker ライセンス]を選択して「ライセンス証明書のインポート」を行います。
続けて「管理者」を選択して「ユーザ名・パスワード」を変更します。
最後に[データベース]セクションに戻って「FMServer_Sample」を開きます。
以上の手順で Claris FileMaker Pro 19 からアクセスできるようになります。証明書を入れていないのでセキュリティの警告は表示されます。
・FileMaker WebDirect の有効化
必要に応じて FileMaker WebDirect を有効化します。
Claris FileMaker Server Admin Console にサインインして[コネクタ]セクションから[Web 公開]を選択して「FileMaker WebDirect・マスタマシン」をそれぞれ「有効」にします。
マスタマシンを有効にする際に JDK の導入作業があります。「OpenJDK」で問題ありません。ダウンロード時に「Linux」を選択することに気を付けて下さい。
「起動センターを開く」から FileMaker WebDirect の起動ページを開きます。「FMServer_Sample」が表示されていれ有効化は完了です。「FMServer_Sample」を開いてみましょう。
・初心者の筆者がハマったポイント
ググった知識で httpd やらなんやらを触ってしまった。
結果衝突が起こって Apache スタートページや FileMaker Database Server WebSite が交互に表示されるなどの謎現象を発生させました。
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