私が35年ローンで店舗兼住宅を建てる本当の意味
世の中には昔から議論の的となって永遠に解決しない話題っていうのがいくつかあります。
その一つが賃貸か?持ち家か?という議論。
以前、noteにもちらっと書きましたが、私、今年の2020年6月に約95坪の土地を取得し、店舗兼住宅を建てることになりました。
着工は来年2021年3月、完成は同年7月の予定です。
床面積は店舗部分13坪、住居部分37坪で計約50坪、駐車場約45坪、庭約10坪、土地1400万、建物外溝3600万、計約5000万の予定となっておりまして、繁華街と駅まで徒歩5分の立地となっております。
もともと賃貸派である私がなぜ43歳という初老にも近い歳になって、4000万もの35年住宅ローンを組むことにしたのか?
今回はこのことについて書きたいと思います。
結論から言いますと、私が店舗兼住宅を建てることにした最大の理由は住宅ローンという金融商品を自分のために最大限有利に活用できる環境が整ったから、です。
住宅ローン減税という制度をご存知でしょうか?
これは住宅ローンを借り入れて住宅を取得する場合に、取得者の金利負担の軽減を図る制度です。
毎年末の住宅ローン残高の1%、最大年40万円を10年間、特例適用でさらにプラス3年間最大約33万円、13年間にわたり計約500万円が所得税と住民税から控除されます。
簡単にいうと、住宅ローンで家を建てると適用条件次第で計500万円もの税負担がなくなるということです。
これって凄いことだと思いません?
これだけだとあまり凄さがわからないかも知れませんよね。
税負担がなくなるといっても35年間もの返済に縛られることを考えると、なんだかまだまだお得感はありません。
ではこう表現したらどうでしょうか?
住宅ローンを変動金利0.65%で借入、年末に1%が戻ってきて差し引き約0.35%の運用益が13年間得られる。
住宅ローンで家を建てると運用益が得られるって凄くお得だと思いませんか?もし戸建てや分譲マンション、注文住宅がほしいならやらなきゃ損です。(実は住宅ローン減税制度の申し込みは令和2年9月で締め切りとなりました。減税制度の延長や再開はあるかもしれませんので続報を待ちましょう。)
しかしここで、賃貸派からこんな声が聞こえてきます。
金利が上昇したらどうするの?運用益は得られないどころか、毎月の返済額が高くなって破綻してしまうんじゃないか?だから賃貸が安全でいい。
確かにそのとおりです。
では住宅ローンを返済できるキャッシュがある場合はどうでしょう?
もし、金利が上がってしまったら、返済してしまえばいい。
以前の私には金利上昇のリスクに対応する力がありませんでした。
独立して13年、ようやくその準備が整いました。
いざとなれば一括返済してリスクを回避することができます。
ただし、金利が上がって運用益が得られなくなったとしても、住宅ローン減税を受けられるうちは、私は簡単に一括返済はしません。
ここからが、私が住宅ローンを組んだ真の最大の理由です。
住宅ローン減税で毎年50万円もの税控除が受けられる、ということは、本来年間50万円もの税負担のある課税所得を13年間にわたり無税で受け取れる、ということです。
つまり、キャッシュ(年間の無税の確定益)を残しつつ資産を形成できる。
サラリーマンであれば、ピンとこないかもしれませんが、自営業の方であれば、これほど強力な節税対策はないのではないでしょうか?(もちろん、サラリーマンの方にとっても最大の税控除のはずです。)
事業をしてそれなりのキャッシュを残す、というのは実はとても大変なことです。
大変な理由は事業所得は、株などの運用益に課税される分離課税のように売却したときだけにかかる税金と違い、総合課税で毎年毎年利益に対して課税されるからです。
そしてさらに、最大の税金支出である社会保険料は毎年値上がりしています。
ですので、稼いでも稼いでも思った以上にキャッシュが残りません。
では、事業でキャッシュを残そうと思ったらどうするべきか?
利益確定の先送りをして課税されるタイミングをずらす。
減価償却費を積み増しし、支出のない経費で利益を圧迫する。
最後に、今回私がやったように、税控除、所得控除を受けられる制度を活用する。
これらを上手く取り入れることで、キャッシュを残せるようになると思います。
今回はその中でも住宅ローンについて、なぜ私が今さら店舗兼住宅を建てるにいたったか?を書きました。
余談ですが、住宅ローンで住宅を取得することついてのメリットは他にも、子供に財産を相続するときに、財産が住宅であれば相続税に関してかなりの優遇がなされる、というのがあります。
現金を子供に相続させるよりも、資産価値のある土地を住宅として相続させるほうが税控除がかなり大きいのです。
ですので、単純に賃貸か?持ち家か?の議論や比較はできませんね。
自分のために有利な選択をし、制度を自分に対してよい方へ働かせることがいつでもできる状態でいたいものですね。
次回あたりでは、店舗兼自宅で資産運用する方法でも書きますかね。
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ここまでお読み頂きありがとうございました。