押え盛土工事の問題点
・石に土が含まれている
・石で埋め立てられた場所に黒く見えるところがある
・近づいてみると土が大量に含まれている
・一部分だけではなく、かなり広い面積で土が含まれている
・反対側から見ても、かなり広い範囲に土が混入しているのが分かる
・石の大きさの問題
・仕様書では60mm〜150mmの石を使用となっているが……
・30cm以上の石も多数見られる
・どうして土が混入していると問題なのか?
・盛土(石)で埋めた場所は沢があった場所で、沢に向かって胆振東部地震の際に地滑りが発生しました。
そこで、地滑りを止めるために石で沢を埋め立てたのですが、沢には湧き水が流れ込んでいましたので、降った雨や湧水を流すための穴のあいたパイプが底部に設置してあります。
土を含んだ石で埋め立てられていると、土がパイプに詰まる恐れがあるので石だけで埋め立てをする必要があります。
・石の形状に問題がある
・厚真町の仕様書では栗石を使用することとなっているが
・薄っぺらい平らな石が見られる
・立ててみると薄っぺらい石(かなりの割合で薄い石が含まれる)
・割栗石や玉石は使用されず、大きさ、形状共に問題がある石が使用されていた
・2021年7月9日の復興委員会での岩倉建設の主張
・プラントでは、フルイにかけて規格より大きな石、小さな石を除いている
・ただし、大きい石、小さい石が混じることがある
*岩倉建設は規格外の石が混入することがあると主張するだけで、根拠を示すことはありませんでした
・薄っぺらい石が大量に混入しているという指摘に対して、使用したのは扁平な石が混じっていると岩倉建設は主張しました。
*薄っぺらい石も扁平な石も国語的には似た意味を持つのに、その違いを説明できませんでした
・150mm升目で大きな石を除けているかの検証
石を平らに置いた場合
石を立てた場合
・石を平らに置いた場合、立てた場合も篩の升目よりはるかに石が大きいので、プラントで篩に通せば混入することは考えられない。
・No.5盛土工事では規格外の材料が使われており、篩を使用して規格外の石を除く作業が行われたか疑わしい。
・60mmの升目で小さな石を除けているかの検証
盛土の上に60mmの升目を置いてみると、升目より小さな石が多数見られる
実際に60mmの升目の上に石を置いてみる
・60〜150mmの玉石を製造するとしたら、60mm以上の大きさの篩で60mm以下の石を取り除き、150mm以下の大きさの篩で150mm以上の大きさの石を取り除くと考えられます。
・150mmの篩を使ったとしても、薄っぺらい石でも二辺が共に約190mm以上であれば、篩を通り抜けることはできないので、そのような石が盛土に含まれることは考えられない。
・2021年7月22日に盛土を掘り起こして調査が行われた
* 町・建設会社・コンサルタントによる調査が祝日に突然行われました
表面に石と土が混合した状態にある場所を掘り返してみる
多数の箇所を掘り返して調べましたが、どの箇所も50cm以上まで多量の土が確認されました
・透水試験
・7月24日に透水試験が行われました
・透水試験では15ℓの水が浸透するまでに約4分の時間でした。土が混入していなければ、水を貯めることも出来ないので透水試験が出来ない状態だと思われます。大量の土が石と石の間に隙間なく詰まっている証拠だと考えられます。
・調査で考えられる事
・原石は水で洗浄されながら大きさをフルイによって選別されますが、フルイにかければ除かれるサイズの石が多量に含まれている事、大量の土が混入している事を考え合わせると、洗浄もサイズによる選別も行われなかったか、十分に行われなかったことが考えられます。原石にほとんど手を加えずに納品された可能性が高いと思われます。
・コンサルタントの見解
・正しい材料を使って計算をもとに設計が行われているので、規格外の”ごろた石”を使用した場合の盛土の効果をシミレーション・推定する事は困難である
・7月27日復興委員会のまとめ
栗石に含まれる土によるパイプ(有孔管)目詰まりについて
1、埋め立てた沢の底部に水の流れ道として入れられているパイプ(有孔管)の
水がパイプに流れ込む穴が土によって目詰まりを起こす可能性が高い。
2、その場合、外部からの目視ができないので機能低下に気づかない。
3、機械を入れて洗浄をしても短期間で目詰まりを再び起こす可能性が高い。
*使用された栗石は洗浄されていない石であることを岩倉建設は認めました。
栗石の目詰まりについて
1、透水試験の写真のように、少し穴を掘って水を貯めることができるほど、多 量の土が密な状態で混入している
2、本来、栗石はパイプが詰まった状態でもその隙間を水が流れることを考えて
使われているが、土が大量に含まれている状態では、流れの抵抗になってし
まうことが考えられる。
・この二つの問題点を解決するには石を交換するしか方法がありません。また、
石の選別においても説明では、規格より大きな石や小さな石が混入した原因
についての納得できる説明はなく、そもそも、選別をしない原石に近い”土を
大量に含んだ石が使用された可能性が高くなりました。
・以上のことから、現状では、工事のやり直しを町と岩倉建設に強く求めました。
・まとめ
・ふるいで除くことが出来るサイズよりはるかに大きかったり、小さかったりする石が多量に混入しています。玉石の製造過程でふるいが使用されたか疑わしいと思われます。
・盛土の栗石に土が多量に混入していることは問題であり、岩倉建設は「深い部分には土は存在しない」と主張しているが、根拠を問うても答えられない状態である
・ふるいで除かれる石が大量に混入している。土が大量に混入していることから推測できるのは、通常のプラントで行われる作業が行われていない。または、原石をそのまま、簡単な作業だけで納品したことが推測されます。
・石の大きさや形状も仕様書の基準を見たしていないので、安全安心を確保するためには工事のやり直しが必要と考えますが、騒音や振動で辛い思いをした住民には前回の工事以上の対応・補償を建設会社の負担で行う必要があると思います。
・この現場でも、目視で分かる仕様書違反や不適切な石での埋め立て等が検査で見過ごされていました。工事は2021年度も続いて行われますので、適切な工事が行われているのか、適切な材料が使用されているのか監視する必要があると思います