読書会フェス Vol.1@文京 ~検索したって I don’t think it’s right~
2020年2月11日、第1回の『読書会フェス』を開催することができました!
このイベントは、本が好きな人同士が集い、語り合う場である「読書会」をより広めることが目的。
交流会で出たアイディアを基に、『読書会へ行こう!』(ポータルサイト)の運営メンバーが立ち上げてくださいました。
そして『Book Fair』を主催する私も、昨年末から実行委員として、微力ながら協力させていただきました。
この記事では、そんなフェスの様子を、簡単にご報告できればと思います。
(文中では、フェスの運営者を「実行委員」、体験エリアにブースを出してくださった方を「主催者」と表記します。実行委員の大半は主催者でもあります)
◆主催者、集結
会場は3つのエリアに大別しました。
目玉は、タームごとに交代し、読書会を無料で「お試し」できる体験エリア。
その導入部として、次のタームで体験できる読書会の主催者を中心に、読書会に関する相談に答えるサブエリア。
そして、主催者オススメの本が並び、参加者が持参した本と交換もできる「ブックスタンド」です。
各エリアのレイアウトや導線については、実行委員で何度も話し合いました。しかし、果たして予定通りに開場できるのか、不安もありました。
それでも17時30分、会議室に入った瞬間に全員が動き始めます。
世界に誇れる主催者軍団の皆さんは、大規模な催しを手がけてきた方も多く、場数が違う!あれよあれよという間に、空間がセッティングされていきます。(マジで勉強になります…)
面識があってもなくても、遠慮なく声をかけあい、和やかに(超高速で)作業が進みます。
結局ぶっつけ本番(当たり前ですが)ながら、余裕を持って最終確認をすることができました。主催者の皆さん、本当にありがとうございます。
余談ですが、サブエリアについて打ち合わせしている時、ポロッと「同伴出勤も(訳:相談コーナーから、主催者と参加者が一緒に体験エリア行っても)アリだと思います」とこぼしたのを、セカバク(世界一爆笑する読書会)のTさんに拾われてしまいました笑。
いえいえ、そういうキャラじゃないですからね!加藤シゲアキさんの『チェベローズで待ってる』や、乙武洋匡さんの『車輪の上』を思い出しちゃっただけですからね!!
◆戸惑いのち、笑顔
私が実行委員のオファーを受けた理由は、Twitterで何度も目にした「読書会に行きたいけど、勇気がない」という声の主たちに、ひとりでも多くデビューしてほしいと感じていたからです。
読書会と一口に言っても、良い意味で定義の難しい多彩なカラー。
また、とてつもなく知識や教養が(必ずしも)求められるわけではないという気軽さ。
こうした、SNSだけでは伝わらないリアルを知った上で、その先の勇気を出すかどうか決めてほしいという想いがありました。
とはいえ、自分も人一倍の「緊張しい」なので、読書家さんたちの先入観・警戒心・不安は解っているつもりです。
無料なので申し込みのハードルは低いけれど、実際の参加は「経験者」が多いのでは??と勝手に踏んでいました。
しかし、蓋を開けてみると…予想以上でした。次々と「初めて来ました」と話す方がご来場。
嬉しい驚きと比例するように、待機列がどんどん伸びていきました。
私は冒頭が非番(?)だったため、読書会という未体験ゾーンに戸惑う方に「今、相談コーナー(サブエリア)ではこの読書会の話が聞けますよ!」と声をかけました。
ただ、初回はお目当ての読書会に参加できずなかった...という方も。先着順ですが、やはり心苦しさがありました。次回やるとすれば、この辺り(申し込み制度のアレンジ)は改善の余地があるでしょう。
それでも、回を重ねるごとに初心者の方も慣れ始め、さらに後から来場された方々(ベテランや、ご自身も読書会をされている、という方が多めの印象!)も加わって、会場の熱気は右肩上がり。
体験エリアにおける私のテンパり具合はさておき(←置くんかい)、最初は硬かった皆さんの表情が、自然とにこやかになっていく様は感無量でした。
それは、ホワイトボード職人・maitoさんの言葉を借りれば「いい画になってる!」時間でした。
個人的にも、ここ数年で知り合った方々に沢山お越しいただき、充実を感じました。読書会を続けてきて、本当に良かったなと思います。
↑パンフレットを持つ実行委員長
◆本さえあればなんとかなる!?
終わってみれば、相談コーナーとブックスタンドの総称を「サブエリア」と呼ぶべきだったかもな…と思いました(細かい)。
相談コーナーは、最初こそ静かだったものの、次第に会話の花が咲き安心しました。憩いの場としての役割は担えていたかな、という印象です。
個人的には、「私も主催してみたいのですが…」的な相談があったのかどうかが気になっています。
続いて、ドイツのブックスタンドを意識して企画した「本の交換コーナー」。主催者の気合が伝わる展示が並びましたが、「交換」に至ったケースは少ないように見えました(しっかり記録できなかった泣)。
では失敗か?というとそうとも言い切れず、本が置いてあることで参加者と主催者、あるいは参加者や主催者同士の「話のタネ」になっていました。
自称人見知りであろうと、目の前に書物があれば、いくらでも語り合えてしまう。まさに「本読み」の真骨頂ですね。
後半は、手の空いた主催者が自らPRし、本がよく動くようになりました。さらに、クローズ後は主催者同士による本の交換会へとなだれこみ、カオスな賑やかさは衰えず。
アイスブレイクの場所として、ブックスタンド(的なもの)は必要だと確信しました。
◆まさかの、いきなり銀幕(かも)
なんと今回、大阪から田中冬一郎さんと川口景子さんが取材に訪れてくださいました!!
田中さんたちには、『BOOK CLUB AWARD』実行委員会等でもお世話になっています!
読書会フェスの模様は、『日本の読書会』というドキュメンタリー映画の一部として、流れる可能性が!!
既に予告編では、主催者の皆さんのインタビューが少しずつ公開されていますね。
今回、当初提案されていた動画系の試みは残念ながらできなかったので、記録していただけたことは本当に貴重です。
改めて、ありがとうございました!完成を楽しみにしております!
※トップバッターの人は、面接慣れしていない大学生ではありません。
※「シュミテクトがしみるの防いでくれた」件について話しているわけでもありません。
◇ ◇ ◇
閑話休題。本好きという共通点はあるけれど、決して「同質」ではなく主義はバラバラ。そんなメンバーでフェスをやった意味は、文化にとっても大きいと思います。この手ごたえは、検索しても出てこないものです。
読書会を好きになるきっかけは、最後は雰囲気を作る主催者の「人柄」が大きいです。フェスには行けなかったけど、まだまだ興味はある!という方は、まず主催者と「読友」になってみてはいかがでしょうか。
私は今回の実行委員では年少の方ですが、年齢に関係なく素敵な方々ばかりです。
『読書会フェス』の今後はまだ未定ですが、この盛り上がりを単発で終わらせず、良いサイクルを回していければと思います。
参加してくださった皆さん、本当にありがとうございました!!
★読書会主催者のライフストーリーについて、もっと深く知りたい方はこちら↓↓
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