【今週のPICK UPリクエスト】マーク・Z・ダニエレブスキー『紙葉の家』
■どんな本?
アメリカの作家 マーク・Z・ダニエレブスキーによる小説です。2002年刊。
盲目の老人ザンパノが、ある家についてまとめた膨大な文書=「ネイヴィッドソン記録」。青年トルーアントは、ザンパノの死後にそれを手に入れる。
トルーアントは、文書に書かれた不気味な家に取り憑かれ、徐々に精神を失調させていく。不気味な構造をもつ家にかかわる一家のビデオテープによる記録、それを見て文書にまとめたザンパノの物語、そして文書を見つけたトルーアントの物語が同時に展開される、多重構造を持ったメタフィクショナルな小説です。
1ページの中で様々なレイアウトが用いられていたりなど、造本面でもユニークな造りとなっています。
現在では絶版となっており、プレミア価格で取引される本書に、一度手に取って読んでみたいと多くのリクエストが寄せられています。
■復刊リクエストコメント(一部)のご紹介
『奇書とも言われるビジュアルブックの先駆け作品ではないでしょうか。手元に置いてじっくり読みたいのですが、古書の値段が高騰しており、手が出ません。』
(リクエストコメントより)
『実験小説に興味を持ち本書を知ったのですが、紙の本ならではのギミックが魅力の一つであると聞き、古書価格が高騰しているため復刊してほしいと思いました。』
(リクエストコメントより)
『現在はプレミア化しており中々手の出しづらいことになっているのですが、紙で読むことに大きな意味がある内容らしいので、是非手元に置いてその体験をしてみたい、しやすい環境になってほしいと思い投票しました。』
(リクエストコメントより)