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目指してた場所はいずこ
2024年5月1日、この町で1番大きな病院に入院した。割と大掛かりな手術をし、仕事も1ヶ月休んだ。
まさかそれが転機になるとは思わなかった。
2013年、私は東京から山形県朝日町に移住し、2016年に更に山形県鶴岡市に移住した。
鶴岡市に移り住んだのは、鶴岡ナリワイプロジェクトという井東敬子さんが始めたプロジェクトに関わったことから。
その頃、私は、鶴岡市でなら、自立した人々が緩やかに繋がるコミニティを作っていけると信じていた。
現に、2017年、鶴岡ナリワイプロジェクト卒業生で、ナリワイALIIANCEという卒業生のグループを結成した。
三川町在住の菅原さやかさんを中心に、動き出したグループ。私は安心して、鶴岡を去り、新潟県村上市に移住した。
その後、ナリワイプロジェクト卒業生グループ、ナリワイALIIANCEは、イベント出店やワークショップ、自主イベントなど、精力的に活動をしていた。
ミーティングが平日昼ということもあり、翌年には、村上市から鶴岡市に戻ってきてはいたものの、仕事が休めず、なかなか活動には参加できない。
いつしか私は、「脱他人任せ」を唱えた井東敬子さんの意思とは裏腹に「コミュニティづくりはナリワイALIIANCEに任せておけば良い」
そう、自分もメンバーなのに思っていた気がする。
言い訳をすると、コロナ禍の4年間、私も出張や父の病気で、東京と鶴岡を行き来する多忙な生活をしていて、正直、コミニティづくりどころではなかったのが実情だった。
仕事のことばかり考えていたし
仕事ばかりしていた。
ナリワイALIIANCEの活動に、参加できるのは、年1回の総会と、夜行われる飲み会だけ。
そんな日々を何年も過ごし、今年で7年目。
ふと気がつくと、それまで積極的に活動していたメンバーもそれぞれ忙しくなり、繋がってはいるけれど、ミーティングに来られる人も減り…
これまでグループを引っ張ってきたさやかさんのモチベーションの低下を感じた。
私は、何のために、大好きだった朝日町を離れ鶴岡市に来たのか。
あの覚悟はなんだったのか。
と自問自答する。
自立した人同士のコミュニティを作り、子どもが出来たら、よってたかって子育てして、老人になったら、よってたかって手を引いて。そんなコミニティづくりがしたくて、可能性を感じ、この街に飛び込んだのに、仕事に追われて、やりたかったことを他人任せにして。
目指してた所と違う所に辿り着いてる。
とはいえ、有給も無いような会社で、活動に参加するのは容易では無い。
オンラインで、参加できる所だけ参加するものの、私自身はもがいていた。
7月、勤務先で、これ以上仕事を続けることはできないと思うことが続き、退職を決意した。
即、次の仕事が決まったため、有給消化も無く、転職した。
今の会社は有給もとれるし、平日休みも可能だ。
とはいえ、自由に休めるわけじゃ無いが
以前より、活動がしやすくなった。
そして、10月末、
10年ぶりぐらいに、広く参加者を募集して、イベントを主催した。
その名も「森で芋煮会in English」
私自身、久しぶりの主催イベントに、若い頃発揮できたような勢いは全く無く、大々的な告知はせず、「沢山、申し込まれませんように」というイベント主催者としてはあるまじき願かけをするほど不安を抱えながら準備をした。
申し込みフォームもうまく使いこなせず、前々日に「いやー誰も申し込みしてきませんね。あはは」とか言っていたら、さやかさんに「申し込んでいるはずだから、見て!」とツッコミを入れられ(苦笑)
結果的には、子どもと大人、合わせて15人ほど申し込み頂いた。更に、fromケニアのお二人と、fromアメリカなお二人を招いて、英語で、「これなに?」と聞きながら、森を散策し、火を起こし、芋煮会をするという企画もなんとか成立。
そしてお客様であるはずの参加者の皆さんが、焚き火の周りで持参したマシュマロや焼き鳥を焼いたり、ポップコーンを作ったり。皆さんの準備が良く、本当に素晴らしい1日だった。
かつて、東京の冒険遊び場で過ごした日々が少しは役に立っているのか。
ちょこちょこ焚き火の火力調整しつつ、そして芋煮は煮えすぎて素晴らしく煮崩れしてしまったけれど、みなさんとても良い笑顔で、ああ、本当に楽しんで下さったのだなと思えた時間だった。
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子どもの頃や、若い頃、どこにも居場所が無くて辛かった私は、18歳で冒険遊び場と出会った。
長くなるので割愛するが、私はかつて、唯一の居場所だった冒険遊び場を、私自身が子どもでも、大人でも無いという理由で、追放されている。
それでもいつか、地域でよってたかって子育てできる居場所づくりをしたいと願い続けていく年月か…
その間に、仕事に忙殺されて、目指していた場所を見失っていた。
病気が立ち止まらせてくれた。
参加者の笑顔が教えてくれた。
旗を立てよう。
ここだよという意思を。
必要なものは共感であって
正しさではなく楽しさであって
それを持ち寄れば素敵な世界や未来を作っていける。
今年の私の小さな一歩が、こうありたいと願う未来への一歩でありますように。
補足‥
ナリワイALLIANCEは
月に一度、第3か4日火曜日に
赤ちゃんを子育て中の親子を中心にご飯を食べるidobataというイベントを開催しています。
場所…古今cocon (鶴岡市)
時間…12時〜お時間許すまで
詳しくは
「ナリワイALLIANCE」のHPやfacebookページ
見てくださると嬉しいです。