2020/7/25
奇妙な一日だった。
朝、違法駐車していた車をちゃんと停めるべく朝6時すぎに起きて車に乗り込んだ。福岡市の朝は、曇りと雨が入れ代わり立ち代わりしていた。こういう天気は、上空の風が強めで雲がよく動く。景色がコロコロ変わるので美しく、すぐに車を停めるのもなんだったのでふらふらとドライブをし始めた。
高いところから景色と雨雲の対比を撮りたいと思い、適当な場所探しをし始めた。スタジオ付近から徐々に足を延ばし、気づけば宇美町方面を走っていた。
県民の森方面からいろいろさまよって、気づけば宇美八幡宮へとたどり着いていた。8:30を少しすぎたくらいだった。
そのまま帰るか悩んだが、せっかくきたことだしと参拝した。
宇美八幡宮には友人が営む和菓子屋があったので立ち寄ろうとした。店の前で見知らぬカメラマンから話しかけられた。
「お宮参りの撮影のカメラマンの方ですか?」と
モヒカンに、パルプフィクションの「BAD MOTHERFUCKER」がプリントされたTシャツを着たお宮参りカメラマンがこの世にいる可能性を彼は感じたのだろう。
「違います」と答えた。
しかし、めげない彼はさらに宇美八幡宮の歴史や自身の仕事についても話し始めた。不思議な人だった。名刺まで頂いた。面白い出会いだった。
それから友人の店「季のせ(ときのせ)」に行った。シャッターが半分しかあいておらずのぞき込んだら、たまたま友人がこちらを見ていて目が合った。おかげでオープン前にあけてくれて和菓子を購入した。互いの近況ををひとしきり喋って彼は店に戻った。私は一度帰路に就いた。
昼過ぎ、目がさめてもろもろの用事をすませる。
夕方に香椎のKATAOSA COFFEEに行く約束をしていたので向かう。
道中、とても雲と太陽のバランスがきれいだったので夕日がとても美しくなることが容易に想像できた。
17:30頃、KATAOSA COFFEEに到着して後輩と会いカメラのことで講釈をたれた。約1年ぶりのカタオサコーヒーは焙煎機やTシャツプリント作業台などが増えてて、さらに面白くなっていた。店の写真は撮っていない。
先輩と後輩の定義は、さておき。彼が後輩。
18:50いよいよ夕焼けが始まるので店を出てすぐ近くの香椎浜に向かった。予想通り今年一番の赤み(ピンク)をだしていた。最高だった。
飛行機を指さす若い男二人のシルエットも好きだ。
こういうなんてことない風景も連続するコマだとおもしろい
カタオサコーヒーに戻ると、男性客が増えていた。気にせず私は後輩と先ほどの夕日の話などをした。その男が我々のカメラ談義に耳を傾けているのはわかっていた。しばらくして、ついにその男は私に話しかけてきた。その男は、どうやらストーンアクセサリーを生業にしていた。私に問いかけた内容は「ブレスレットを撮ってくれないか」だった。ただ、それはネット販売用とのことで技術云々よりマニュアルにそって数をこなす撮影だった。単価は、驚くほど安かった。何かの縁と思い承諾した。時期が整ったら連絡するとのことで連絡先を交換した。彼との話がはずんだせいで、GIGIで行われている恥骨のライブは間に合わなかった。すまない。
KATAOSA COFFEEも閉店し、後輩と晩飯を食べ終え帰路につこうかとしたが、せっかく香椎まで来たので近所の知り合いのバーにも顔を出した。そこでも偶然の再会があってたまげた。今日は本当に、様々な場所に導かれていた。そして、それぞれの場所で懐かしい顔と新しい出会いを得た。しかも、どれも誰かの紹介でもない新規の人間だったからなおのことおもしろかった。
直感を信じよう。間違いはない。
僭越ながら、夕日の写真でTシャツを作成しました。
ご興味のある方は、是非。