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葬送のフリーレン(原作:山田鐘人/作画:アベツカサ)

※タイトル画像は「葬送のフリーレン第1巻(山田鐘人,アベツカサ)」表紙より。
前のブログでも漫画感想を掲載していましたが,noteでも掲載します。
記念すべき1回目は,山田鐘人先生,アベツカサ先生によるファンタジー漫画,「葬送のフリーレン」です。

これはどんな話?

剣と魔法のファンタジー世界が舞台です。
その世界で「魔王」を倒した「勇者」ご一行様4名は,国王や市民から大歓迎を受け,魔王討伐の物語に幕が下ろされる・・・,というところから,この物語は始まります
4名のうち,1名は,長い寿命と若さを誇るエルフであり,タイトルにもなっているフリーレンの視点で物語が進んでいきます。
エルフにとっては,さほど長い時間ではありませんが,短命の人間は,あっという間に老いていきますし,世界も変わっていきます。
フリーレンは,更に世界を旅して,仲間が残したもの,託されたもの,変わっていくもの,変わらないものを目にしていくことになります。
↓「葬送のフリーレン第1巻(山田鐘人,アベツカサ)」より

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見どころは?

まず,雰囲気が非常にいいです。絵柄もそうですし,台詞回しも,です。
表紙には4人が描かれていますが,これだけみると,長編ファンタジーの最終巻です,といっても違和感がない完成度,空気感があります
また,時間の流れを通じて,死生観だけではなくて,技術の進歩や世界の発展も描かれています。
フリーレンは長命のエルフという設定ですので,上記のページで「50年後」ってさらりといっていますが,我々人間にとってはとんでもなく長い時間です。私も50年後は生きている・・・のかな?
そんなのあたりまえでしょ?という話なのですが,ファンタジー世界でそれが描かれる,しかも「魔王討伐」というテーマと関連して,というあたりが非常に新鮮です。
コンピュータRPGをやったときの,「このあと,世界はどうなるのだろう?」という,ありそうであんまり無かった疑問というか好奇心を満たしてくれるようで,なるほどと思いながら読んでいけます。
加えて,私は,社会に出てから(働くようになってから)10年弱というところなのですが,その10年の間にも,(当たり前ですが)いろいろと自分にも家族にも社会にも変化がありました。
仕事をしていると,自分だけではなくて,周りも当然進歩・変化するわけですが,今,必死でやっていることはしばらくしたら時代遅れ,要求されるクオリティではない,ということになるのかもしれません。
弁護士業は,コンピュータの世界ほど速くはないですが,それでも仕事のやり方とか内容は進歩を続けています。特に刑事弁護の世界なんかは非常に顕著なんじゃないでしょうか。そう思うと,どこかこの漫画の登場人物に感情移入できます。
「仕事を始めてそれなりに時間が経った人」として読むと,いろいろ思うところがあると思います。

まとめ

本作品は,魔王討伐後の勇者ご一行様のその後,というテーマに頼り切ることなく,時間の流れやそれぞれの心理描写,旅行をしている気分にさせる緻密で空気感のある背景描写など,非常に完成度と先を読みたくなる期待感を感じさせる傑作です。
公式サイトはこちら

最後に

通常,漫画感想は,完結作品についてのみ書いています。その方が書きやすいからです。
ですが,本作品は,Twitterでお勧めを読んで読み始めたのですが,非常に面白く,応援したい気持ちも強かったので,1巻目だけしか出ていませんが,感想を書いた次第です。
(・∀・)是非,お読みください!
(^ω^)単行本第1巻は絶賛発売中ですお!

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