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若者が福祉を語る②精神障害は診断も完治も難しい
こんばんは。
かなり冷え込みが強くなり、正しく12月の気候となりましたが皆様お元気でしょうか。
Snow Manのライブ参戦を無事終えた私は、仕事仕事の毎日でございます。
本業の方が寂しいですが、副業の福祉が忙しいです。本業が忙しかった時代に戻ってほしい。リンディーララの深澤くんが0ズレで本当に幸せでした。
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さて本題です。
本日の若者が福祉を語る、は精神障害についてです。
福祉は、高齢者福祉、障害福祉、児童福祉、生活困窮等分けられます。
高齢者や身体障害に関しては福祉に馴染みがある分野かと思いますが、障害の分野ってその他にもあるんですよね。
大きく分けて3つ。
知的、精神、身体。
知的障害と聞くと、昔学生の頃『特別支援学級』と言うクラスがあったのを思い出したりするでしょうか。
私の中学は4組まででしたが、そのクラスは7組と呼ばれていました。
ですが今回お話しするのは『精神障害』です。
精神障害って、今非常に増えていますよね。
鬱病、不安障害、PTSD、統合失調症、エトセトラ。精神障害は今障害分野で最も増え続けています。
理由は簡単。障害認定される範囲が昔に比べて幅広くなったからです。
例えばハラスメント、なんて言うのは最近の話で「今時の若者は」と言う世代の方々には薄かったわけです。その時代はセクハラなんて当たり前で女性が朝早く来て掃除をしたり、お茶出しやお酒を注いだりも至極当たり前のこと。それが今や「髪切った?」とか「日曜どこに行っていたの?」と聞くのすら許されなくなりました。「彼氏いるの?」「子供はいつ?」なんて論外ですね。そんなこと言っている人がまだ会社にいる様でしたらよろしくない風潮だと自覚してもらいたいものです。
カスタマーハラスメントも最近よく聞きますね。
私はつい最近銀行、郵便局でそのポスターを見ました。長時間の拘束、罵倒、SNSへのアップ、誹謗中傷。福祉もよくあります。特に長時間の拘束。(独居高齢者や精神障害者はそのもの寂しさから関係者に無要件で何度も電話する、話を続けて帰らせない様にする、と言うのは良くある話です。正直こちらも分刻みなので長電話に付き合うことは難しいと察して欲しいのが本音)。
「お客様は神様」と言われていた時代は終わり、今は労働者が法で守られる時代になりました。そしてそれを弱いと思う者もいるのです。
「俺たちの時代はこんなことで……」その一言が積み重なって精神を病み、疾患を抱えた人を山ほど見てきました。福祉職が関わる時は必ずフェイスシート(生活歴の聞き取り)を行うのですが、精神疾患をお持ちの方って割と確率高く高学歴だったりします。大卒者は勿論、院卒の方や大手企業で働いていた方も多くいます。まあひっくるめられませんが、その様なエリートが会社に入って上司に揉まれる、同僚からハブられる、自分が思ったより仕事が出来ず会社の期待値を下回る、そんな理由で精神を病み、退職される方が多くいます。
では退職になり収入がなくなった場合どうしたら良いのでしょうか?自分自身でも、周りの人でもいらっしゃると思いますので、その手続き等をご紹介します。
まず傷病手当を受け取りましょう。傷病手当は診断書を書いてもらい保険証を発行している大元に書類を出せば最大1年半受け取れます。大体給料の半分くらいはいただけると思います。月1回の受診があるならその際に記載してもらうのが1番です。300円かかりますが、それを提出すればもらえるものです。必ずいただきましょう。
失業保険も同様です。ただ診断書はいらないと思います。ただの失業なので。ですが失業の場合は半年しかもらえませんので要注意。
そのあと復職出来れば良いですが、それがままならず収入がなくなるケースがあると思います。
その場合は障害年金の申請をしましょう。障害年金は診断書が必要です。特に精神障害の場合は後天性なものがほとんどで、知的障害の様な先天性のものではなく治療次第で良くなる場合があるので都度診断書を出さなければならないです。
ちなみに障害年金がもらえる用件は3つ。これを満たしていなければ受給できません。
①初診日要件
症状を発症し、初診を受けた時に国民年金もしくは厚生年金の被保険者期間中であることです。年金制度に加入していなければ、障害年金はもらえません。当然です。支払っていないものを障害だからくれと言われても、国はそれを認めません。
②保険料納付要件
症状を発症し、初診を受けた時に国民年金もしくは厚生年金を払っていることです。年金の支払いをしていない人は、障害年金の受給要件に該当しませんのできちんと支払いましょう。ちなみに年齢は20-64歳までに発症した人が対象で、65歳以上は普通の年金になります。
③障害条件該当要件
こちらは障害の程度に応じて年金の支給額を決めますと言うことです。精神障害の等級は1-3級まであり、1級が1番重いです。そして2級までしか障害基礎年金はもらえません(障害厚生年金の場合は3級でももらえます)。障害の程度というのは諮るのが難しく、数値で出るわけではないのですが、医師の診断によって等級が変わります。
2級で月65,000円くらいを見ておくと良いでしょう。そこにプラスして給付金が10000円くらい入ることがよくあります。1級は月75,000円くらいで給付金が同様です。厚生年金に加入していた方は準じて出ます。
この3つを満たした上で障害年金を申請しましょう。お近くの年金事務所で出来ます。
また障害サービスについては市役所の福祉課や障害担当に相談してください。
知的、精神、身体全て相談に応じてくれます。手帳の配布や自立支援のサービス等ご相談してください。自立支援医療受給者証があると、精神通院の上限が2,500円-5,000円になります。これは収入により増減します。
また障害サービスが介入する場合、相談支援専門員という障害分野のサービス計画を立てる者がつきます。そこからヘルパーを介入させるのか、デイケア通所させるのか、就労させるのか、施設入所か、などとあります。就労の場合は就労斡旋や面接同行、ハローワークの出張相談など委託を受けてやっている事業所がありますので、そちらに流れる場合があります。
福祉的就労(就労A、B)、障害者雇用、生活介護など分野がありますので、自分で働けるラインを定めて少しずつ社会復帰をしていくのが良いと思います。B型から始めるといいと思いますよ。ちなみに収入はB型だと月多くても20,000円欠けるくらいでしょう。A型や障害者雇用だと10万を超える場合もあります。生活介護はほとんどお金にならず、社会に馴染むことが目的となりますので仕事としては中々機能しません。
施設に入所した場合は市から家賃助成が出ます。3ヶ月に一度です。市によりけりかもしれませんが。
ただ施設に入所する場合区分3が必要ですのでその場合は障害係や相談支援専門員と相談してくださいね。
私が今まで関わってきた精神障害の方は本当に色んな方がいました。単なる引きこもりだけではありません。
お金を使いたくて仕方ない浪費癖のある方、親に暴力やお金を集るようなことをする方、自分の臭いを気にして消臭スプレーを30本以上ストックしている方、「私を殺してもいいですよ」と電話をかけた後に「すみません、変なことを言ってしまいました」と後で正気になってまた再度電話をかけてくる方、1日中電話の押収をしてくる方、少し電話に出ないと何本も掛けてくる方、腰が低く感謝の思いが強すぎてどこでも跪いて頭を下げる方。
今まで1番印象に残っている精神障害の方は、精神障害者同士のカップルでした。カップルというか内縁関係でしょう。
2人とも私の父と母と年齢が全く一緒だったんです。しかしことあるごとに金銭要求。渡さなければ母への集り、暴力。認知症の父が何度も事業所を訪れては文句。彼女の貯金を食い潰す彼氏。彼女は好きなので何も言えず。というかどちらかというと彼女の方が精神強めです。
親と全く同い年の年齢の対象者に、何度も怒りました。事業所が開く前から車で待機。迷惑です。
ある年金でしか生活出来ないのに車やらパソコンやら高価なものばかり購入している。それで保険が落ちない病院代が落ちないなどと言っているんです。矛盾も矛盾なので生活費の相談にはあまり乗らないようにしていました。どうせ買ってしまうので。この対象者は寄り添って言葉を掛けるより、「○○しなければならないのでダメです」とがんとして聞かない方が生活を守れるタイプでした。普通に聞いてたら破産します。
でも精神障害の方は、とても心が繊細です。支援者にとっては大したことない一言でも、対象者にとっては凄く重要なことで、重く受け止めてしまい、死を考えてしまう場合もあるわけです。支援者は言葉選びに気をつけて支援しなければなりません。理解をすれば本当は優しく、社会復帰をしたいと考えている方が多いです。人との繋がり、過酷な労働条件、家庭環境。色んな大変なことがあれど、精神障害の方々は生きていらっしゃいます。
ただひとつ。精神障害の方は一度やってしまうと依存体質になりがちです。出来ること、出来ないことの線引きはした方が良いです。なんでも請け負えばいいというものではありません。支援者である自分を守るために。
障害と言うことを理由に横柄な態度をとる人も中にはいますので、それには絶対に屈しません。病気で大変な方が多くいらっしゃるのに、それを逆手に取るのは本当によろしくないです。
そう言う方の時は私結構強く言います。横柄な人間が死ぬまでの過程っていうのは他の人間より長いので。繊細じゃありません、ある種図太いです。
その辺を見極めて、支援しています。
診断も支援も完治も難しい精神障害。後天性で健常者である時代があるが故、こんなこと言ってはなんですが騙しが効かない場合が多いです。逃げが通用しないことがあります。
ただ無理なものは検討しますと回避しましょう。ただ回答を遅らせるだけで何もしないわけではないので。それ以上は無責任に語れませんので。
精神障害の方は特に担当者が多くいた方が良いです。一歩間違えれば死ぬことを厭わないので、心穏やかに支援することが大切です。負のオーラに飲まれない。かと言ってこちらが明るすぎてもダメ。依存にもなりかねないので寄り添いつつも毅然とした態度で振る舞いましょう。
まだまだ理解に乏しい精神疾患。向き合うのは至難ですが一緒に頑張りましょう。では。