死んだ後は後世に託すしか術がない。

こんばんは、皆様お元気でしょうか。
少しずつ暑さが和らぐと思えば、全くな今日この頃。日が落ちるのだけは早くなっています。私はセンチメンタルになりがちなこの季節が苦手ですが……夏が長すぎますね。

では本題。
重い話ですね、人の死というのは。

ですが、この仕事をしていると人の死を見ることは日常茶飯事です。病院や施設から容態が悪化していますと前振りがあることもあれば、家に行ったら出て来ず孤独死、という突発的なことも。

私は今年一度、孤独死の方の死体確認に警察署へ呼ばれました。最後に接触したのが私だったそうです。疑われているのかと言う思いもありましたが、ご本人で間違いないですか?と言う質問でした。黒子の場所までは把握していませんでしたが。20代半ばで警察署にて人の死体を見るとは思いませんでしたね。

大体1年で10人くらいの死を見ています。少なくとも人が亡くなった、と言う話は知ってる人はもちろん知らない人でも悲壮感に襲われます。

そして私がしている仕事は親族がいないケースの場合が多いです。疎遠になっているパターン。
色んな内情があります。前妻の子はいるけど後妻の子がいなくて連絡が付かないこと、借金や家族間のトラブルで絶縁していること、シンプルに独身者で親族付き合いがないこと、内縁関係などなど。

身内がいても『死んでも連絡しなくて大丈夫です。』と突っぱねられたこともあります。何かが原因なんでしょうけど、そこまでの原因ってなんでしょうね。仮にも身内なのに。双方に何かしらの問題があったんでしょう。

福祉職の性質上、関わった人に対して色んなことを思うわけですが、私が多く占めていると感じるのは最期のことです。

相続問題。葬儀や納骨然り。多ければ越したことないですけど、少なければ誰もやる人がいないってのが実情だと感じる場面が多々あります。

内縁は特に面倒で、相続権が発生しません。遺言でも残しておいてくれれば執行されますが、今更籍を入れなくても……とそのままにしてる人って結構いるんです。でも内縁は内縁。何年連れ添った相手でも、相続権が発生しないのが現実です。

そしてその矛先をこちらに向けられるわけです。私はずっとこの人と一緒にいたんだから相続権は発生するだろうと。
知りません。私法律家じゃありませんし。そもそも内縁は端的に言えば他人です。法治国家の日本にそんな言い分通用しません。

逆に少ない財産でも狙ってくる人はいます。今まで全く出て来なかった身内が亡くなった後に湧いてくるパターン。今までの生活や実情を聞き、『そんなことならもっと早く関わっていたかった。』と言うんです。

正直どこまでが本心?って思ってしまいます。

この仕事って嫌ですよね、人を疑ることから始まるんですから。この人は本当にいい人?ちゃんと相続をしてくれる?お金目当てではないのか?と。

人は分かりません。私たちも生まれた時から関わっているわけではありませんし、過去のことを話したがらない人もいます。

でもこれからもっとそう言う人は多くなると思います。今の高齢者は身内がいなくても結構ご近所付き合いとかしてますから、ご近所の方から連絡があったり、ご飯のお裾分けがあったりするわけです。だけど今の社会は個人情報保護厳しいじゃないですか。連絡網の一つもないんですから。近所付き合いや親戚付き合いはどんどん減っていくと思います。

ましてや3組に1組が離婚する時代。前の相手との間に子供がいるけど今の相手とはいないってパターン、どんどん増えていきますよね。
こちらとしてはとても厄介なんです。

人は死ぬ時は1人です。死んだ後のことは何もできません。誰かにやってもらうしかないのです。

せめてエンディングノートを書いておく。遺言を書いておく。出来れば遺言証書とかだといいですね。公証役場で出来ますから、お金はかかれどそう言うことは後世のためにもしておいた方が良いと思います。

また葬式代くらいは現金化しておくと良いと思います。火葬証明書持っていけば下ろせる銀行もあるんですけど、結局一時的に立替になりますからね。

最期納骨するところがなければ区役所や市役所の共同墓地に入ることになると思いますが……なるべく家族で入れるお墓があった方が、と思います。悲しいですよ、誰もお骨を引き取ってくれないと言うのは。

全てあくまで私個人の感想なので悪しからず。

自分の葬式に何人来てくれるのか、そんなこと考えちゃったりして。

では。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?