「子どもに親が仕事をしている姿を見せると良い」を振り返る。
巷でよく聞くこのフレーズ。
当初は私も良いものだ!と思っていた。
そしてそれを結構無理やりやってのけていた過去がある。
しかし、実際仕事をしている「姿」はいいけれど、実際の忙しさに子どもがいたら、見せて良いのか(構うことができる余裕なんてないぞ?)と疑問になったので勝手に検証してみる。
ちなみに、私の場合は出勤タイプの職場に子どもを連れて行った。もちろん子どもも来てOKの許可の出ている職場だ。
子供が自分で時間を潰せるならいいと思う。
何度か職場に子どもを連れて行ったことがある。
しかも0、1、2歳の頃にやってみた。
この年齢は自分で時間を潰すことができないから、マンパワーに余裕のある職場なら良いと思う。
少し余裕のある人が遊んでくれたり、気にかけてくれたりする。それはとっても助かる!(本当にありがとうございますと感謝しきれない。)
ある日の休日、子どもと近所の公園に行ったら、保育園のお友達がいた。連れてきているのは会社の同僚という人で、「お母さん仕事で忙しいから公園に連れてきたんだよね〜」と。
「な、なんていい職場なんだ!」と思った。
このようなケースは非常にありがたいと思う。
しかし、マンパワーに余裕がないところに子どもを連れていくとどうなるのか。
そう、単純に仕事が進まない。
家の中の状態と一緒だ。
あれしようと思ったら声かけられて、これしようと思ったら泣かれて・・・
そして責任は全て自分に来る。仕方なし。
それが例えば少しお姉さんお兄さんになると話は変わると思う。
ゲームしたり、宿題したり。
ある程度「自分で時間を潰せる能力」があるかないかの視点が必要になる。
親が他人と関わる姿を見て子どもも真似をしだす
どんな仕事かにもよるが、私の場合は他の人とやり取りをする仕事である。
子どもからすると、親の会社についていくことによって、社会が広がったように思う。
子どもからすると、家族内の社会構造だけではなくて、そこに他者が入ることになる。
もちろん不安はあるから最初は泣くしイヤイヤ言うしで大変だったけど、しばらくすると慣れてきて、他の人に親とは違うアプローチで話しかけていたり、「あ、いい勉強になってるわ」と思うことが多かった。
実際、過去に仕事場にガンガン連れて行った上の子の方が、社交的である。
(それが理由かは不明ですが)
多分、ひと昔前の地域で子育てをしていた時代はこんな感じだったんだろうなという感じになる。
自分の休憩時間なくなるぞ?
言いたいことはほぼ家と一緒だが、こどもを連れていくともちろん休憩時間はなくなる。
みなさまお分かりの通り、子育て中の仕事の休憩時間は格別だ。
誰にも(こども)邪魔されず、自分のタイミングでのんびりできる。
職場の人との雑談だって、「大人と会話できてる♪」と勝手に自己肯定感が上がる。
それが家だとどうだろう
「あ!今何食べた!?」
「おいおいおい、そこで飛び跳ねるんじゃないよ」
「また喧嘩してる!だから近づくなって言ったでしょ!」etc
そんなやり取りを3分ごとに繰り返していくのが育児だ。
つまり、気が休まる時がない。
それでも連れていくかどうかは親次第である。
共働きの親を持つ子供にとって、職場についていくことは一種のイベントらしい
職場がOKしてくれていて、周りもそういう雰囲気があるのならばが前提である。
仕事をするのだから、子どもファーストになってはいけない。
それが前提での話。
このご時世、子どもの安全を気にする大人である我々からすると、職場の人というのは人となりもわかっているため、子どもが近づいていくことに抵抗が少ない。
(そういう雰囲気ではない職場もありますが)
その安心を感じてか、子どもも割とワクワクしながら一緒に職場に行っていた。
そして、お昼ご飯はお弁当を作ったりしていたので、イレギュラーが多く、子供にとっては「イベント感」が強いのかもしれない。
それもあってか、夜はいつもより寝つきが早かった。
一歩間違えると「子持ち様」になる。
これは本当に気をつけなければいけない。
誰も「子持ち様」になりたいとは思っていないと思う。
でも、子育てをしていると、「これぐらい仕方ない」と
どんどん子ども優先の動き方になる。
ものを散らかしても子どもだから仕方がないか。
食べ物で遊んでも子供だから仕方ないか。
大きい声を出しても子供だから・・・
家ならば、プライベートならば関係ないのかもしれない。
でも、今いる場所は「大人」がメインの「職場」である。
私も子どもがいない時は子どもの粗相を「なんでそんなこと許すの?」と思ったことが多々ある。
今なら「そんなもんだよね」と笑って許せるけれど。
そんな「子ども」という存在を許容してくれる職場に感謝しつつ、「大人が働く場所」であることはものすごく気をつけなければならないと思う。
でも、子どもを受け入れてくれる優しさに甘えていいときもある
私は子持ち様にならないようにものすごく気を使っていた。(当たり前だが)
でもそうすると、「私はここにいて良いのか、子どももいて、何もできてない(今考えると何もできてなくはないが)」と思うように仕事ができなくて落ち込んでしまった。
それを上司に相談したら、「そういう会社だからいいんですよ」と言ってもらえた。
だからって、「子ども連れてくるけど文句あるか!」になろうとは思わないけれど、「子どもを連れて仕事をするという選択肢を否定しなくてもいいんだ」と思うことができた。
人をある程度信じてみる勇気も必要ということだ。
まとめ
子どもを連れて仕事をするということは、ある程度のメリットデメリットを考えながら動かなければならない。
しかし、私は運良くそういう会社で働かせてもらうことができて、子どもへの良い影響も感じている。
ただ、職場であるということは忘れず、何が最優先なのか(職場なので子どもではない)職場のルールも守るということは気をつけながら過ごしていきたい。
「子どもに仕事を頑張っている姿を見せるのは良い」のだろうが、その分親である自分たちが「大人」として責任を持ったり感謝をしたりする姿勢が大切だと思う。
だってきっと、受け入れてくれる側は「お互い様」という気持ちで協力してくれているのだから。