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武者修行フリーライブの特別な曲たち

武者修行フリーライブで個人的に印象に残った曲について所感を。
ちょっとココユノノカ寄り、何なら心菜さん激寄りの解釈と内容なのでお気を付けください。

<紅の詩> 神戸・大宮


いわずと知れた柏木ひなたのリード曲。
ともすれば、ひなたの卒業に伴いしばらく披露の機会を失いかねないタイミングで柏木チルドレンたちが間髪いれずに選曲してくれた。

柏木ひなた卒業式で莉子ちゃんが担ったサビ突入時の「全員(手を)上げろ!」の号令は小久保柚乃が引き継ぐ形となって、大きな感動と推進力を得た。

ダンスの動作はそこまで難しくないし、歌おうと思えば歌える。
ただしどうしても柏木ひなたの歌唱力と表現力、ダンスのキレがちらつき、比較となるため
ハードルが非常に高い楽曲だったと感じているが、低学年メンバー…とくにココユノノカのそれを飛び越えんとするエネルギーがフリーライブ1発目、2発目で見れたのは5会場全通を決意するには十分すぎるものだったと感じる。おそらく本人たちも、これで勢いをつけ、腹を括ったのかなと。

小久保柚乃の「あげろー!」については彼女独特のきゅっと目を絞った一生懸命な表情が莉子ちゃんの「ついてこいよ、こらぁ!」と言わんばかりの煽りとは異なる彼女なりのすごくいい表情だなと感じる。
よっしゃあげたろ!ってなる。一緒にあげようぜ!ってなる。
小久保柚乃のこういうちゃんと精一杯自分なりに引っ張りたい、ついてきてほしいっていう
部分を節々に感じるのがアイドルに対する理想をしっかり持っている彼女らしさなのかなと感じる。
とても良い。

<感情電車> キャナルシティ



2月25日。6年前、パシフィコ横浜でファミリーが青い空を見上げた日。
特別な曲を、特別な日に。基本的にセトリは自分たちで組んでいたと低学年ズが言っていたが、
運営側の意思を一切いれずにこの曲をこの日に選んでくれたとしたら、それだけで嬉しい。

たむらぱん曲は基本的に声の抑揚を音程そのもので表現している曲が多い気がしているけど
この曲はその最たる例だと思っていて、逆に音程が少しずれると同じフレーズでも印象がガラっと変わってしまう感覚がある。

みんながそれを上手に歌い上げていたがやはり見どころは「その空」えまち。えまち…。
なでなででは足りないくらいの声の伸び方で大きく想像を超えてきた。

イントロに入った瞬間は正直少し怖かった。
りななんと直接一緒の時間を過ごしていない子たちがこの曲を歌うこと。
自分が知っている「感情電車」がそこにあるのかな、と。でも杞憂だった。
結論として、それは自分が知っている「感情電車」ではなかったし、それでよかった。
そうだった、「それでいい」ことを柏木ひなたが教えてくれていたんだった。
もう怖がらなくていいことを学んだんだ。
素敵な感情電車だった。また聞きたい。

<ちがうの> 常滑



私立恵比寿中学の楽曲の中でも、ひときわ大人らしさが際立ち普通に考えればおおよそ中学生・高校生に歌わせる曲ではない内容。
それでも楽曲としてのクオリティはとても良く、大好きな曲のうちの一つであった。
とくに大サビ前の歌穂ちゃんパートの部分はいつでも圧巻だし、ビッケブランカとの対バンでお休みの歌穂ちゃんの代わりにビッケブランカが歌った時も鳥肌がたった。

ここはえまちなでなでが担当した。
歌穂ちゃんの、子音と子音をつなぐ母音の余韻(なにこのリズム)とはまた違って、力強く強制的に届けてくる歌唱力はやはりさすがというところだった。

そして大サビの柏木ひなたパートである。
「ちがうの ちがうの ねぇ どうして わからないのよ、ねぇ」
という一つ一つに情緒がこもるこのパート。
最初の「ちがうの」は否定、2つ目の「ちがうの」は少し呆れ、あきらめを帯びた否定。
「どうして」は少し強い語調で追及するかのように、「わからないのよ、ねぇ」は「わかってよ」という要求に似た懇願。
この一文にこれだけの移り変わりがあるように、柏木ひなたの表現からはとらえていた。

さて、常滑では心菜さんが担当したのである。落ちサビをとても大事にしている心菜さんだ。
柏木ひなたとは異なる部分はもちろんあれど、「どうして」の部分が「どおして」という発声になっていてより甘えるようなニュアンスが強い印象を覚えた。
それぞれのキャラクターが良く出ているなと思う。個人的にはすごく好きだった。

これを聞いた後にお姉さんズも含めたちがうのを聞けばまた「おぉ…やはりこれが…」となるのだろうが、
低学年ズのみでこの曲をパフォーマンスした意味はとても大きいと感じるし、ピョンピョン跳ねるところもただただかわいくて悶えた。最高。

<君のままで> 南港



自分にとってこの曲はエビクラシーツアーで光をくれた曲。
おそらくこの曲がなければあのツアーでファミリーを離脱していたと思う。
それだけひとつひとつのワードとそれを歌い上げるメンバーに想いを強くもっているしとにかく自分の今日まで支え続けてくれている曲。

特に大サビ前の「確かなことはなにもないけど 怖くない」の柏木ひなたパートが何よりも大事で大好きだった。このパートを聞くたびに本当に何も怖くなくなる。

12月17日の新体制ライブでここのパートが心菜さんに受け継がれた。
「確かなことはなにもないけど」までは一人で、「怖くない」のところはココユノノカで
という割り振りである。なんという調整か。
まだ、心菜さん一人で「確かなことはなにもないけど、怖くない」というには早いのである。
でも、小久保柚乃、ののかまるの2人が一緒に支えてくれれば「怖くない」のである。

柏木ひなたチルドレンが、柏木ひなたが一人で伝えていたパートを、この形で担った。
恐ろしい

これからもこの曲に自分は支えられていくんだろうし、「怖くない」をそれぞれが一人で歌えるようになるまで応援し続けていきたいと思った。本当に素晴らしい調整だと思う。

<いつかのメイドインジャピャ~ン> 南港



これはもうただ感謝しかない。
本家くっつきブンブンがこれを初披露したのが2013年。中2の時の事。
思えば低学年ズとはいえ、当時のくっつきブンブンより全員年上なのである。

一生懸命無邪気に楽しく盛り上げようと歌って踊ってくれていて、シンプルに「受け継がれた!!」って感触がすごくうれしかったなぁ。

まあ色々いってもあれだ。
序盤の「うっそぉ~」のりななんの声が聞こえただけで満足なんだ。
これを低学年ズが引き継いでくれて、りななんの声が一緒に聞こえる。それだけで。ありがとう。


<ジャンプ> 南港



これについては言わずもがな。
まずは5曲終えて特典会に移り、それが終わった後に最後のご挨拶で
「もう1曲、聞いてほしい曲がある」という流れからイントロ。
歌いきって、なにも言わずにはけていくという演出も含めて凄まじかった。

やっぱりジャンプは6人の聖域という曲で、9人になってからも何度かライブでは披露されてきたものの、
ステージ上で6+3人の状態になっていて、揺るがないものだと思っていた。
これは「なないろ」にも言えることだけど6人はそれぞれの当時の想いも背負って歌い、
3人はしがみつくようにそのエネルギーに追いつこうと一生懸命歌う、というような構図で
その差は到底埋まるものじゃないと思っていたからなんだけど。

やはり当時を一緒に歩いてきたファミリーとしてはそのまま特別な曲であってほしいという気持ちと
柏木ひなたが言う「最新の私立恵比寿中学が最強の私立恵比寿中学」であるために「最新」のジャンプになっていかなければいけないという理解とが混ざって答えが出せない人も多かった気がする。
個人的には、ココユノノカが加入からもうすぐ2年になる中で、どこまで追いかけても立ちふさがるその壁の一つであったと言えるし、なにかきっかけがないと手の届かない場所にも見えていたかもしれない。

それを今回、武者修行の集大成として披露することになった。勇気のいる決断だと思う。
これまでお姉さんズに届かずに自分たちの歌としてジャンプを歌えていなかった悔しさも含めてすごく気持ちのこもった、最高のパフォーマンスだったと思う。正直涙ではっきり見えてないときもあったけど。

そして個人的には心菜さんの武者修行に対する想いが溢れた瞬間が見れた気がした。
その部分の詳細は一個前のnote「桜木心菜の飛躍」の部分をご覧いただければ…。



ほかにもキングオブ学芸会のテーマや春休みモラトリアム中学生、イヤフォン・ライオットなどいろいろ語りつくしたい曲はあったが、
とにかく感情が揺さぶられ続けた6曲を。
春ツアー、本当楽しみだ。

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