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一倉は「いつ、いかなる場合にも、自らの商品は、自らの手で売らなければならない。」と言っている。
これは少し解釈に難しさがある言葉だと思います。
これが書かれたのは昭和全盛期です。当時は、商社や卸などの、流通が主で、今よりもBtoCという概念は小さかったと思われます。
また、物流やインターネット等も普及しているはずもなく、BtoCをやろうとすると今よりも高いコストが必要だったと思われます。
ではなぜ、一倉先生は「自らの手で売らなければならない。」といったのでしょうか?
私は、一倉先生が常に顧客を第一にすることを重要視していたためだと思います。
あくまで最終顧客に直接売ることにこだわり、そこで発生するすべての事を自社の知見として生かすことこそが、安易に他人に売らせるよりも、経営上重要なことであると考えていると思います。
その成功例は、言わずと知れたキーエンスですね。
現在は、当時と違い、
・自社メディア
・自社EC
をフルで活用できます。
私としては、まずは自分で売る、他の人が「売らせてください!!」といってきたら勝ちとなる商品を作ることが必要ですね。
出典「一倉定の経営心得」(日本経営合理化協会出版、1999)