一緒に泣ける友人が欲しい。
2020.10.16
日本に帰国してしばらくは、周りの人と接することを避けていました。
田舎なので、コロナは発生していなかったし、海外から帰国したというだけでもコロナを持ってきたんじゃないかと疑われるのが怖かったです。
そして、相手がそれを求めているかもわからないのに、イチイチ人に事情を説明するのも面倒だし、同情をかうように大変だと語りたくもない。
噂のネタにされるのもごめんです。
田舎で、老人の多い地域。
人の噂はすぐに広まります。
事情を話したところで、この複雑な気持ちをわかってもらえるとは、到底思えません。
実の親にも、心の内は、話せません。
心配かけたくないのと、どうせわかってもらえないだろうと思うのと、口に出したら泣いてしまいそうなのと。
今までは、自分も話したがりだし、こどものことも考えて、ママ達のコミュニティには積極的に入っていったけれど、今はコロナで学校行事もないし、他の母親に出会う機会もない。
ほっとしていました。
今の私に、新しい人間関係を作るパワーは、なかったので。
そんな状態で数ヶ月。
もちろん、心は病んでいきます。
離ればなれになった友人に、たまにLINEをすることと、子ども達が新しい環境でもどんどん馴染んで楽しそうに生活していることが、何より心の支えでした。
今は、日本も割と、普通の生活が戻ってきて、学校行事などで人と顔を合わせることも出てきて。
私も少しずつ、活動をするようになりました。
我が家の事情も、特にこどもの友達のお母さんなどには、特に隠すつもりはなくて、ただ詳しく話すと長くなるので気が引けて、最低限のことを話します。
我が家の事情を話すときの私の顔は、どんな顔になっているんでしょう。
どう思われているのかな、って、相手の様子を伺いながら、恐る恐る話しています。
この人は、共感してくれるんだろうか。
あ、そうなんですね。って、軽く流されるんだろうか。
どこまで話していいんだろう。
私の顔は、感情を抑えて話そうと死んだ表情になっているか、怯えた表情になっているか、泣きそうになっているかのどれかかな。
わかりませんが。
マスクが必須な生活で、ほっとしています。
細かい表情を読み取られずに済むから。
住んでいるとわかりますが、
日本にとって、コロナは、「大変な病気だけど、ある程度落ち着いてきた病気。段々と日常に戻っている」んですよね。
そんな中で、今さら「コロナで大変なんです」って、泣いて話す雰囲気にはならない。
「つらいね」って、一緒に泣ける友人が欲しいです。