1定点医療機関当たり新型コロナ新規感染者数(69)<with手足口病・溶連菌>
全国のコロナ感染者数、3週連続で減少
厚生労働省は9月20日、
全国に約5000ある定点
医療機関に、
9月9日~15日に報告さ
れた新型コロナウイルス
の新規感染者数は
計2万5985人で、
1定点あたり5.28人で
あった、
と発表した。
前週の約0.80倍で3週
連続で減少した。
昨年の同時期は、1定点
当たり17.54人であった。
都道府県別の最多は
宮城県10.8人。
次いで、
岩手県10.11人、
山形県9.93人、
と続く。
主要都市では、
東京都4.41人、
愛知県5.63人、
大阪府 2.91人、
福岡県2.46人、
であった。
鹿児島を除く
46都道府県で
減少した。
9月15日までの1週間に
定点医療機関に報告さ
れた新規入院患者数は
1838人で、前週から
633人減少した。
集中治療室(ICU)に入院
した患者は83人で、前週
から19人減った。
都道府県別では、
北海道5.89人、
青森県9.41人、
岩手県10.11人、
宮城県10.80人、
秋田県8.75人、
山形県9.93人、
福島県9.54人、
茨城県7.50人、
栃木県7.97人、
群馬県5.98人、
埼玉県6.92人、
千葉県7.75人、
東京都4.41人、
神奈川県5.30人、
新潟県8.21人、
富山県5.33人、
石川県6.21人、
福井県4.15人、
山梨県6.95人、
長野県5.85人、
岐阜県6.62人、
静岡県6.64人、
愛知県5.63人、
三重県4.82人、
滋賀県3.92人、
京都府3.68人、
大阪府2.91人、
兵庫県3.11人、
奈良県4.65人、
和歌山県2.83人、
鳥取県6.10人、
島根県4.65人、
岡山県4.61人、
広島県3.47人、
山口県3.45人、
徳島県6.84人、
香川県4.19人、
愛媛県4.46人、
高知県4.57人、
福岡県2.46人、
佐賀県3.23人、
長崎県3.23人、
熊本県3.06人、
大分県3.36人、
宮崎県2.78人、
鹿児島県2.29人、
沖縄県2.05人、
であった。
手足口病、再び患者数増加ー富山県、青森県、感染対策強化!
<富山県>
主に、幼い子どもが感染
し、手足や口に発疹が
できる
「手足口病」
の患者数が県内で3週連続
で増加し、3週間前と比較
して、4倍近く増えている。
今年は、8月下旬から再び
患者数が増え、県は引き
続き感染対策をとるよう
に注意を呼びかけている。
そもそも、
「手足口病」は、
手のひら、
足の裏、
口の中
などに水ぶくれのような
発疹ができるウイルス性
の感染症で、
主に幼い子どもが感染し、
まれに
脳炎、
髄膜炎
など重症化する恐れがある。
県によると、9月15日まで
の1週間に報告された患者
数は、1医療機関当たり、
21.41人で、
流行の警報レベルの5人を
14週連続で超えている。
従来なら、
「手足口病」
の感染は、7月下旬頃に
ピークとなり、その後は
減少する傾向があるが、
今年は、8月下旬頃から
再度増加しているため、
引き続き警戒が必要で
ある。
対策として、
オムツ交換、
トイレの後、
調理や食事の前
には、
石鹸で手を洗う事
や、
保育園や幼稚園
などの集団生活では、
タオルの共用を避け
ること、
それに、
タオルなどの消毒
には、アルコール
は効きにくいため、
希釈した塩素系の
漂白剤、
熱湯
を使うことが有効と
されている。
<青森県>
県内では、
幼い子どもを中心に
手足や口に発疹が
できる
「手足口病」
の警報が、7週連続で
全域に出され、県は
手洗い
など、基本的な感染
対策の徹底を呼びか
けている。
また、県は、9月15日
までの1週間の感染症の
発生状況を9月20日に
発表した。
それによると、県内37
の指定医療機関から報
告があった
「手足口病」
の患者数は185人と、
前週より9人減ったが、
ほぼ横ばいで、依然と
して警報レベルの患者
数を上回る状況が続い
ている。
数字では、1医療機関
当たりの平均は、
5人で、
地域別にみると、
➀むつ保育所管内で
8.5人、
➁八戸市と三戸地方
保健所の管内で
7.86人、
③五所川原保健所管
内で、5.4人
となっている。
それ故、県は、7週連
続で、県内全域に警報
を出し、
➀こまめな手洗い、
➁オムツの交換時の
排泄物の適切な
処理
など、対策の徹底を
義務づけようとして
いる
加えて、県は、
発熱、
喉の痛み
といった
風邪に似た症状
と
頬などに赤い発疹
が出る
ウイルス性の感染症、
「伝染性紅斑」
=「りんご病」
の警報を前週に続いて
2週連続で
上十三保健所管内
に出した。
「伝染性紅斑」は、
子どもを中心に広がり
やすく、妊婦が感染し
た場合、流産や死産に
つながる恐れもあるこ
とから、
県は、妊娠中や妊娠の
可能性がある人は感染
者に近づかないように
するなど、この症状に
対しても、対策の徹底
を呼びかけている。
溶連菌感染症・前週比8%増、劇症型の増加も?
国立感染症研究所の
2024年9月2日~8日
のデータによると、
「A群溶血性レンサ
球菌咽頭炎」
=(溶連菌感染症)
の全国の定点当たりの
報告数は1.89人で、前
週の1.75人から8%増
加した。
都道府県別にみると、
高い順に、
鳥取県5.16人、
茨城県4.92人、
宮崎県4.36人
となっている。
そんな中、溶連菌
感染症の患者報告
数は、
8月12日~18日を
底に徐々に増加に
転じており、注意が
必要である。
そもそも、溶連菌は、
扁桃炎、
伝染性膿痂疹、
中耳炎、
肺炎、
化膿性関節炎、
髄膜炎、
と様々な症状を呈し、
潜伏期間は2~5日で
ある。
加えて、
突然の発熱、
全身倦怠感、
喉の痛み、
などが起こり、
嘔吐
を伴うことがある。
その後、
舌がいちご状に赤く
腫れ(苺舌)、
全身に鮮紅色の発疹
が出る
「猩紅熱」
になることがあり、
その発疹が治まっ
た後に、指の皮が
むけることがある。
症状の1つである
伝染性膿痂疹
は、
「とびひ」
とも呼ばれている。
発症初期には、
水疱(水ぶくれ)
が見られ、
化膿したり、
かさぶたを作った
りする。
また、A群溶血性
レンサ球菌咽頭炎
にかかると合併症
を引き起こす懸念
がある。
その合併症では、
肺炎、
髄膜炎、
敗血症
などの化膿性疾患。
あるいは、
リュウマチ熱、
糸急性球体腎炎
などの非化膿性
疾患を生ずること
が知られている。
治療には、
ペニシリン系薬剤
が第1選択薬である
が、アレルギーがあ
る場合には、
エリスロマイシン
が適用となる。
また、第1世代の
セフェム
も使用可能である。
いずれの薬剤も少な
くとも10日間は確実
に投与することが必
要となる。
とはいえ、昨今の状況
から気がかりなことが
ある。
それは、同じ溶連菌
が引き起こす
「劇症型溶血性
レンサ球菌
感染症」
である。
かつては、
年間100~200人
程度の報告数であっ
たが、
去年は941人、
そして、今年は、
2024年9月2日~8
日、時点の累積患者
報告数が、1462人と
なっている。
また、
「劇症型溶血性レンサ
球菌感染症」は
「人喰いバクテリア」
とも呼ばれる感染症で、
主に溶連菌感染症と同じ
A群溶血性レンサ球菌に
引き起こされ、
免疫不全
などの重篤な基礎疾患を
ほとんど
もっていないにも拘らず、
突然、発病する例がある。
初期症状として
四肢の疼痛、
腫脹、
発熱、
血圧低下
などがあり、発病から
病状の進行が非常に
急激で、発病後、
数十時間以内では
➀軟部組織壊死、
➁急性腎不全、
③成人型呼吸逼迫群
(ARDS)、
④播種性血管内凝固
症候群(DIC)、
⑤多臓器不全(MOF)
を引き起こし、ショ
ック状態から死に至る
ことも多いとされている。
近年では、
「妊産婦の症例」
も報告されている。
石川県、コロナ・溶連菌・感染性胃腸炎、手足口病、ヘルパンギーナ、マイコプラズマ肺炎の現状
<コロナウイルス>
県全体6.21人、
金沢市4.59人、
南加賀3.80人、
石川中央4.27人、
能登中部18.33人、
能登北部6.25人。
<A群溶血性レンサ
球菌咽頭炎>
県全体1.17人、
金沢市1.45人、
南加賀0.67人、
石川中央1.17人、
能登中部1.75人、
能登北部0.00人。
<感染性胃腸炎>
県全体5.14人、
金沢市7.18人、
南加賀3.50人、
石川中央4.33人、
能登中部5.50人、
能登北部0.50人。
<手足口病>
県全体12.66人、
金沢市13.27人、
南加賀8.33人、
石川中央17.00人、
能登中部15.50人、
能登北部3.50人。
<ヘルパンギーナ>
県全体0.79人、
金沢市0.45人、
南加賀二2.00人、
石川中央0.33人、
能登中部0.75人、
能登北部0.50人。
<マイコプラズマ
肺炎>
県全体1.20人、
金沢市1.00人、
南加賀4.00人、
石川中央0.00人、
能登中部1.00人、
能登北部0.00人。
<コロナウイルス>