
【クラウド会計・確定申告の使い方】片っ端から仕訳登録するのは大間違い
今回はクラウド会計でどう入力すればいいかをご紹介します。
よくご相談いただくのが、連携して仕訳登録したんですがこれでいいですか??よくわからないんです。。。あってます??のようなもの。
その場合自分はこのように整理します。
まず
売上と経費の内容を整理・把握してから仕訳をします。ここがポイントです。貸借対照表も必要だから通帳の残高とか固定資産の確認もしないといけないのでは?とかを気にされる方もいるかと思いますが、まずは売上と経費を中心に整理して、仕訳するだけで、大まかな税金の計算ができるようになります。
売上の内容って?
売上は事業の収入のことですが、その収入がどの情報を見ると確認できるか、そしてその売上はいつの売上なのかを把握します。
消費者向けサービスの場合(小売業等)
小売業等の消費者向けのサービスの場合 => レジの売上 => 売上票とかPOSレジ使っていると出せると思います。この場合、レジを打った日が、売上になります。また、売上も現金だったりカード売上だったりするのでその情報の把握も必要になります。
必要な資料:レジ売上票とその売上内訳(現金かカードか)
事業者向けサービスの場合(フリーランス・卸売業等)
フリーランスで会社向けにサービスを提供されている場合には、毎月一定のタイミングで請求書を発行されている場合があると思います。その場合は、請求書を発行する日でなくその請求内容が生じた月の売上になります(例:働いた月の翌月にその請求書を作成している場合には、働いた月の売上になります。)現金が入ってきたタイミングでは計算しないようにしましょう。
必要な資料:請求書
売上の注意点
現金で売上げた場合は特に問題にならないのですが、カード決済や請求書を発行した場合には、売上げた日と現金が入ってくる日がずれるので、2つの日付を管理して、仕訳する必要があります。
例:1/10の現金売上10万円の場合の仕訳
1/10 現金 100,000 / 売上高 100,000
=> 完了!いたってシンプルです。
一方、請求書の場合
例:1/10の売上として請求書10万円を発行し 、2/20に10万円が口座に入金された
1/10 売掛金 100,000 / 売上高 100,000
=> 売上の仕訳
2/20 普通預金 100,000 / 売掛金 100,000
=> 入金の仕訳
請求書やカード売上の場合、1/10にいったん「売掛金」(ツケ)という科目を使って処理して、入金があったタイミングでまた2/20の「売掛金」という科目を使う必要があります。また、2/20の入金の時に売上高を使ってはいけないということがポイントです(ちょっとややこしいですが)。売上高を使ってしまうと2重で売り上げが上がってしまい、税金が無駄に増えることにつながります。
まとめると、将来入金がある場合には、売上が発生したタイミングで売上を計上するが、売掛金という科目を使う。入金があったらさっきの売掛金を使うが売上高は入金時に使わない。
クラウド会計の場合
レジにしても、請求書にしてもクラウド会計サービスを使うと上記のようなことは、ある程度自動でやってくれますが、間違った使い方をすると修正が難しくなるので、上記のような基本的なことは抑えておくことをお勧めします。
経費の内容について
売上を仕訳できるようになったら、経費を計上しましょう。経費を計上しないで申告することもできますが、その場合本来払わなくてもよい税金を支払うことになります。
まずは領収書の整理から始める
クラウド会計でよく混乱を招くケースとして聞くのは、カードのデータを連携してひたすら登録して、手元にある領収書を片っ端から入力してしまうパターンです。
カード決済していても領収書は発行されますし、それを手元で保管していることがほとんどだと思います。
この時、カードのデータで仕訳登録をする一方で、手元で保管している領収書を手入力した場合、2重で経費を計上してしまうことになります。
そのため、仕訳登録するのではなく、まずは領収書を整理することから始めます。
領収書の整理方法
まず
まずは、領収書を①現金決済と②それ以外に分けます。②それ以外の中でも②-1 クラウド会計とデータ連携している決済か、②-2 していないかに分けるとよいです。
①現金決済:手入力が必要な領収書
②-1 クラウド会計とデータ連携している決済:データから仕訳登録(領収書は確認と保管用)
②-2 クラウド会計とデータ連携していない決済:手入力が必要な領収書
手入力が必要な領収書をさらに細分化する
手入力が必要な領収書は、入力しやすいようにさらに分けるとよいです。
どのように分けるかというと、領収書の内容ごとに分けていきます(具体的には勘定科目ごとに分けておきます)。月ごとに分けたりする必要はありません。
例
旅費交通費のもの:タクシー、飛行機のレシート
接待交際費:居酒屋のレシート
新聞図書費:仕事用の雑誌、書籍レシート
などなど
領収書の整理が終わったら・・・
領収書の整理が終わったら、あとはその領収書を整理した塊ごとに会計ソフトに入力して行きましょう。ちょっと面倒に感じるかもしれませんが、領収書の整理をする/しないで確定申告の作業が早くなり、安心して仕訳をすることができるようになります。
効率的な入力方法についてはまた別途、記載したいと思います(ニーズがあれば)。
いいなと思ったら応援しよう!
