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短文バトル「毎日」
夜、七時頃になるとそわそわする。
漢方の主治医に
・早寝早起き
・粗食
のふたつを強く言われているからだ。
粗食のためのキーワードが「ぬか漬け」である。これは妻が見つけてきた。浅漬けにすると塩分も強くないし、発酵食品なので消化にもよい。
妻はぬかをAmazonで買って、大きめのジップロックを2枚重ねて、ぬか床を作った。4、5日かけて準備を整えたら、あとは毎日ぬか床をかき回し、野菜を取り替えるだけだ。
最初はぬか漬けを妻が作っていたが、途中から鬱が深くなって動けなくなったので、私が引き継いだ。
食器や箸を洗い終わると手を洗い、ジップロックを開く。ぬかが匂い立つ。
発酵しすぎると、水分があふれ出ていることがある。そんなときはキッチンタオルで、二重のジップロックの間を丁寧に拭く。
今日漬ける野菜を冷蔵庫から取り出し、まな板で適当なサイズに切り分ける。キッチンタオルで水分を拭き取る。
ぬか床から漬けてある野菜を取りだし、水洗いして、まな板に乗せる。
ぬか床をかき回す。
新しい野菜をぬか床に入れて、ジップロックの蓋を慎重に締める。私はどうもジップロックが苦手で、空気を抜いて締めるのにいつも苦労する。
あとは取りだしておいた野菜を一口大に切り分け、タッパーにしまって終了である。
漬ける野菜はさまざま。
定番はきゅうりとパプリカとニンジン。色味がいい。
なすとごぼう、大根、かぶなども漬ける。
先日はズッキーニをはじめて漬けた。サクサクとする食感がよかった。
たまにぬか漬けが溜まりすぎて渋滞を起こし、お休みという日がある。そんな日はぬか床をかき回して、野菜はなにも入れず、冷蔵庫の野菜室にしまう。発酵してすこし熱をもっていたぬかが静かになるのがわかる。
こうして毎日、玄米とぬか漬けを食べている。
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