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東京マッハvol.22 「春一番俳句は入門できるのだ」。

 俳句を作らなくても参加できる斬新な句会。
 開演一時間前には開場し座席につくと、そこには選句用紙が置いてある。米光一成、長嶋有、堀本裕樹、千野帽子のレギュラーメンバーに加え、ゲストの漫画家オカヤイヅミが作った各6句、あわせて30句が無記名で並べてある。
 そこから並選5句、特選1句、逆選1句を選び、主催者に提出する。句会はお互いに俳句を選び合い、講評し合うことで成立するが、東京マッハは登壇者の選句と客席の選句という二重構造によって成り立っている。
 登壇者の選句では、オカヤイヅミ旋風が吹きまくった。こんなにゲストが強かった回はないのではないか。特選とほかの3人の並選が入った5点句を2句、4人が並選を入れた4点句が1点と1~3位を独占。31個の特選をとって会場の第1位となった「感情はあるスキップはしない春」もまたオカヤイヅミさんの句であった。
 私も「感情はある」に特選を投じていたので、嬉しいような複雑な気持ち。登壇者からは「初心者が読みがちな句」「類型がありそう」などの声があった。

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