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【内戦準備】アメリカで謎のドローン目撃相次ぐ

2024/12/15

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米フォックスニュースから『ニュージャージー州当局を困惑させ、住民をいらだたせるドローンの謎』(Drone mystery befuddles New Jersey officials, frustrates residents)という記事を共有したい。この記事によると、東海岸のニューヨークからニュージャージーにかけてこれまでに40〜50回のドローン目撃情報が寄せられており、住民は非常に恐怖を感じている。また、これらは米軍基地周辺でも同様に確認されており、それについてホワイトハウスに通報しているもののなんの対応もなされず、議員たちもフラストレーションを抱えている。目撃情報は一、二箇所にとどまらず広範囲に及び、その動きからそれらは恐らくドローンではないかと推測されている、という内容になっている。

これに対しニュージャージ州下院議員のジェフ・バン・ドリュー は「ニュージャージー州上空を飛行する謎の無人機とアメリカ東海岸に停泊中のイランの母船との関連性」を政府高官に報告をしたが、現バイデン政権はそれを否定しているため、議員はこれに反発し以下のように述べている。

「こんな話はとても信じられない。趣味で使うような裏庭の小型ドローンではなく、また中国のドローン開発に約十年もの遅れをとっているアメリカ企業が製造したものではないことも明らかなのに、だ。もしこれが中国のものではないとすれば、一体誰のものだと言うのだ?」と議員は憤慨している。

ドローンといっても我々が普段よく目にするような上空からの撮影用のものから、人が乗れるような大型のものまで幅広い。大型なものにはかなりの開発費用がかかり、資金調達も簡単でなく、巨額な赤字を抱える企業もあるのだ。そういう中、見た目には不格好だが、EV車にドローンの羽を取り付けたようなものには、それほどの開発費用がかからない。EV車のバッテリーを利用してプロペラを回す構造になっているからだ。アイデア自体は誰にでも思い付くものだが、製品化はそう容易ではない。しかし、本当にそれをやってのけたのがこの記事のドローンなのだ。

特筆すべきは、このドローンが電動モーターのバッテリーで重い物体を持ち上げることができ、ペイロードが非常に大きいことだ。これほどの重量のものを空中で運べるならば、軍事利用も可能である。例えば、小型ミサイルや銃器を搭載し、無人機として攻撃に使われる可能性もある。それだけにこうした大型ドローンは厳しく規制されているはずで、それが米国内で自然に飛んでいるとは考えにくい。

前出のニュージャージー州の下院議員が指摘する通り、米国内にこれほどのドローンを製造する企業は存在しない。アメリカはドローン開発で中国に約十年遅れているのだ。この事実を踏まえれば、この議員が「今回のドローン目撃情報に関しては、中国やイランと関係があるのではないか」と疑念を抱くのも無理はない。

中国とイランの関係は過去にも注目されてきた。数年前、サウジアラビアの大手石油会社アラムコの油田がイランのドローンとミサイルで攻撃された事件があった。この際、誘導ミサイルに使われた半導体チップが問題となった。ミサイルを正確に標的に導くためのチップは米国製FPGA(フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)と呼ばれるものが使われていたのだが、実はTSMCによるOEM製造だった可能性が高い。TSMCは台湾企業だが中国がそのバックにおり、イランの兵器に中国支援があることは容易に考えられる。

イランと中国の協力関係は、ファーウェイやその他の企業への支援を通じて続いている。「中国がイランの兵器開発を支えている」という構図が存在する中、ニュージャージー州上空の謎のドローンが米国を訪れているイランの母船から飛ばされてきた可能性は排除できない。

米国内に大型ドローンを作るような製造拠点はなく、バッテリー工場も多くはなく、輸入もむろんできるはずがない。となれば、どこかからの密輸、或いは米国内で組み立てが行われている可能性、若しくは米国に寄港中のイランの母船から飛んでいる可能性などが考えられる。
しかしながら、米政府はこのドローンの存在を否定している。民主党政権の現状を鑑みれば、米政府は中国に対して配慮し、問題を公にしたくないのではないかとも推測できる。そうしたところから来年1月20日の米国大統領就任式を前に、このドローンが何か不穏な目的に使用されるのではないかと懸念を抱かざるを得ない。

 

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