【保守分裂】トランプ「TikTоk利用禁止法」停止請求。ビルゲイツ面会、 マスクの優秀移民歓迎政策で進む中国化!?
2024/12/29
【保守分裂】トランプ「TikTоk利用禁止法」停止請求。ビルゲイツ面会、 マスクの優秀移民歓迎政策で進む中国化!? (2024.12.29) No.915
共同通信のニュースから入りたいと思う。ワシントン共同の記事を読み上げる。「TikTоk規制法停止を トランプ氏、最高裁に要求」というタイトルの昨日のニュース。
<記事引用>
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トランプ次期米大統領は27日、中国系動画投稿アプリ「TikTоk(ティックトック)」の利用禁止につながる新法の発効を自身が大統領に就任するまで見合わせるよう連邦最高裁に求めた。トランプ氏が大統領に就任する前日の来年1月19日に発効することになっている。
トランプ氏は意見書の中で、新法の合憲性について賛成、反対のどちらの立場もとらないとした上で「次期政権に政治的解決を追求する機会を与えるよう要求する」と述べた。
新法はティックトックの親会社の中国企業、字節跳動(バイトダンス)が米国での事業を期限内に売却するか、米国でのサービスを停止することを求めている。米連邦高裁は、安全保障上の懸念を訴えた米政府の主張を支持して「合憲」と判断。
最高裁が来年1月10日に口頭弁論を開く予定だ。
ティックトックを巡ってトランプ氏は連邦高裁の合憲判断を受け、利用禁止になれば別のアプリが取って代わる可能性があるとし「他の企業がさらに大きな独占状態にならないようにする」と表明している。
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最近の私の懸念事項なのだが、今トランプ次期大統領が政権移行チームとして働いているが、すでにデファクト プレジデント(事実上の大統領)として意見を強く述べている。前回のつなぎ予算(Continuing Resolution)の時も中国に対する制裁を外すということをおこなった。
ニュースなどでは、イーロン・マスクが、「議員の報酬を上げるのはけしからん」ということを言いだし、Twitter(現X)で煽り、気が付けば、つなぎ予算・議員報酬案と共に、中国に対する制裁案もお釈迦になるという事態になっている。
実はイーロン・マスクはかなり中国寄りなのではないか?とアメリカの保守派の MAGA(Make America Great Again)チームの方では動揺が走っていて、トランプ、そしてイーロン・マスクに対する批判が上がっている。
それだけではなく、イーロン・マスクが移民政策を巡る投稿で、Twitter(現X)上で炎上した。ブルースバーグが、イーロン・マスクやトランプ政権に取り入っている起業家(ビリオネア)たちと、MAGAの保守派の対立が浮き彫りになっているということを報じている。
イーロン・マスクが、移民政策でH-1Bビザと呼ばれる、優秀な人に対するビザ、高度に専門的な知識を必要とするビザを倍増しようということを言っている。アメリカ内で仕事に就く外国人労働者に与えあれる短期ビザであり、エンジニアやその職種を採用するハイテク企業が多用するビザである。
それに加えてトランプが、ハーバード、スタンフォード、ミシガン、MITといった一流大学に入って学んだ外国人の学生が、そのまま祖国に帰ってしまうのは頭脳流出だと言って、その人たちにグリーンカードを発行しようということを言い始めていて、それについても物議を醸している。
H-1Bビザについて、何故それが必要なのかというと、イーロン・マスクは今、XAIプログラムという、『AIをもっと進化させる開発をしよう』という提唱をおこなっていて、そこに莫大な投資をする。人も採用する。人を採用したいが、人がいない。そのためには中国人とインド人を大量に入れなければならないという理由があり、政府開発省のラマスワミ氏と共に、インド人、中国人のエンジニアの採用を拡大しようとしているため、H-1Bビザの倍増を提唱していると言われている。
そして、トランプが採用したベンチャーキャピタリストのスリラム・クリシュナンという上級政策顧問も、このAI担当であり、「H-1Bビザを拡大しよう」、そして「優秀な人をもっとアメリカに集めよう」、そのために「グリーンカードをどんどん発行しよう」というようなことを言っている。しかし、そういうことをしてしまうと、どうなってしまうのか?
今、トランプの政権移行チームは、不法移民をどんどん退去させようと言っている。不法移民退去がどうなるかというと、一番最初にターゲットになるのはメキシカンではないかと思う。メキシカンというか、南米から来た人たちである。つまりバイデン政権が招いた民主党寄りの不法移民を一斉に退去させて、主に中国人、インド人といった人工知能の開発ができるエンジニアが大量にH-1Bビザを発行してもらい、TSMCで働く人たちなどもビザの発行を受ける。更に、一流大学を出た人にグリーンカードを発行するということになると、アメリカはお金持ちで頭のいい中国人だらけとうことになる。孔子学院に代表されるように、大学は中国の影響を色濃く受けているので、一流大学に入学して卒業できる外国人は、基本的に中国人であろうと思うからである。
そのような中国人がアメリカに入ってくると、世界中で起こっていることなのだが、マレーシアやタイのように、優秀な人がどんどんが政治家になって、2世、3世が徐々に政府を乗っ取っていく。そして中華系の人たちに有利な政治をおこなうということが始まるのではないかと思う。
日本も今そういう状態である。実は戸籍を公開できないという国会議員がかなりの数いるので、私たちの政府は何人がやっているのかがよく分からない。アメリカでは、自分たちの出自を明らかにすることがアイデンティティであるという文化があるため、「自分はどこどこから来た」「自分の先祖はどこどこから来た」「自分は何系だ」といったことを公にすることは、ポジティブに捉えられている。
逆に日本はネガティブなことと捉えられているので、自分の出自を隠す傾向にある。日本は乗っ取られているのではないか?と思う方がたくさんいると思うが、このまま行くとアメリカも中国に増々乗っ取られてしまうのではないかと私は懸念している。
最近は、27日の夜にトランプがイーロン・マスクに、「ビル・ゲイツがトランプの自宅であるマール・ア・ラーゴを訪問したいと言っている」と非常に興奮気味に伝えたということが報道されている。ビル・ゲイツは何のために訪問するのか?ということがTwitter(現X)上でも炎上していた。
恐らくその目的は、ビル・ゲイツが開発している小型核融合炉による発電ができないかということを、相談する考えがあるではないかと推測されている。AIは大量の電力を消費する。そして今、アメリカは電力不足である。AIのデータセンターだけではなく、普通のデータセンターも電力不足で止まっている。
それだけではなく、ビリオネアクラブは拡大中で、TikTоkのCEOとも会っていたり、Facebook(現META)のCEOマークザッカーバーグとも面会し、トランプの就任基金に100万ドル(約1億5000万円)を寄付している。イーロン・マスクは、1億6000万ドル(200億円以上)をトランプに寄付している。
そのようにトランプ次期大統領はビリオネアとばかり会って、どちらかというとのMAGAの人たちが思っている政策よりも、ビリオネア寄りの政策を進めている。それはつまりグローバリスト政策である。グローバリスト政策が進んでいるということで、MAGAの支持者たちは怒っているという状況である。
何故そういうことになるかというと、アメリカで資本主義が進んいるといっても、そこまで拝金主義ではないのである。中国のようにお金が神様というわけではない。中国・中華系の人たちの間では、宗教が衰退しているので、信じられるものはお金しかないという状況になってしまっていて、ビリオネアを盲信するような中国人は結構いるが、アメリカ人はそうでもないのである。
イーロン・マスクは今、自分の意見が何でも通る神様状態になっている。イーロン・マスクが自分の意見をどんどん言って、つなぎ予算の決議まで覆して、自分の意見で中国に対する制裁を覆すということをやって見せたわけだが、これが保守派の人たちを怒らせた最初の出来事であった。
トランプもイーロン・マスクがそれをやりたいと言ったときに、リスクを感じているのかいないのか分からないのだが、反対はしないのである。トランプに対してイーロン・マスクは、1.6億ドルもの献金をおこなっている。イーロン・マスクはそれだけでなく、色々なところに政治献金をしていて、今年の政治献金は400億円を超える位の額となっているはずである。その半分くらいがトランプに流れているわけである。それだけのお金を献金されると、さすがにトランプとしてもノーと言いにくいのかなと思う。
では、ビリオネアは慈善家なのか?これはチャリティーだと思って、200億円を差し上げたのかというと、恐らくそうではない。会社の経営者はそれなりのリターンを求める。リターンを求められると、トランプもビジネスマンなので、それなりのリターンを返さなければいけないという風に考えるのではないかと思う。
しかし、トランプがMAGAの人たちや有権者の支持者以上に、イーロン・マスクやラマスワミのようなお金持ちばかりを優遇するということは、トランプ政権の今後の運営を揺らがせてしまうのではないかと思う。まだトランプ政権が立ち上がっていない時点で、すでにイーロン・マスクやザッカーバーグ、ビル・ゲイツに何故会うのだという反発がかなり出ている。
それでも、恐らくトランプは彼らと会うのだろう。たとえ支持者や有権者からそっぽを向かれるような状況になっても、トランプはビリオネアクラブの方を大事にするのではないだろうかということが懸念事項となっている。
大丈夫だろうか? トランプに目覚めて欲しい。ちゃんと有権者の方を向いて欲しい。
日本もそうなのだが、当選した後に票田となった人を使い捨てるということが起こっている。そういうことが起こるから政治不信が起こる。私もそういう政治家を何人も見てきた。
一部の谷町の話だけ聞いておけば意外と何回でも当選する。お金が集まるからである。谷町の言うことだけ聞いておけばいいという状態で、有権者一人一人の想いが届かないようだと、どうなるのだろうか。トランプ政権誕生前に、もう一悶着あるのではないかと思う。
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